1話:王の鎮魂歌
「キャーッ!」
女性の悲鳴が聞こえる。
(レジの方か...)
男は悲鳴の元へと向かう。
「強盗だ!金を出せ!」
(ありきたりなセリフだな...)
ドンッ!
男は強盗の腹を蹴り失神させた。
周囲が混乱してるのを肌で感じる。
「あ、ありがとうございます!」
男は優しく微笑みながら、
「強いので」
と言い残し去っていった。
男はおにぎりをお手玉のように投げる
「フフっ」
「ふはははははっ!」
男は狂気的な笑い方をする。
「刑法 235条 窃盗罪達成!」
(カモだっ!気づいていない!僕が万引きをした事に!)
今頃レジの女性は男をヒーローか何かと思っている。
男は廃墟の家の中にそっと座る。
「軽犯罪はかなり網羅した。まだ捕まるわけにはいかないから徐々に重くしていこう。」
ガタンッ
(人か?話を聞かれてたならそれまでだ)
「い、命だけは!」
子供の声だった。
「襲わないよ。女子供はね。」
安心した子供は物陰から出てきた。
その瞬間子供は動けなくなった。
目の前の男は何やら機械のようなものを持っている。
「助けt」
男は言葉を言いきらす前にスタンガンを使い失神させた。
少年は目覚めると劣悪で窓のない部屋に監禁されていた。ジメジメして気持ち悪い。
「誰かー!」
誰も答えない。
子供は何度も叫んだだろう。
まるで鎮魂歌、少年の命の。
「刑法 220条 監禁罪達成」
男は冷たく言う。
(僕は全ての犯罪を行い、王になる!犯罪の!)
潔 正義、彼は犯罪の王を目指す。
投稿は毎週日曜日