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精霊 シルヴィア
「…シルヴィア、私達に何か用事ですか?」
【はい…貴女は魔法使いですね?】
「は…はい、そう…ですが―――」
シルヴィアは、シホの手を握った。
その手は、とても冷たかった……。
【貴女を見込んで、お願いがあります…】
「………?」
【私の……主になりませんか?】
「ええっ……!?」
「でも…どうして召喚士の芽依ちゃんではなく、魔法使いの私に――?」
「シルヴィアは召喚獣ではなく、精霊だからなの。精霊は、魔法使いの主が必要なの……そうだよね?」
この世界では……召喚獣は召喚士に仕え、精霊は魔法使いに仕える。
【その通りです】と、シルヴィアは頷いた。
キングベヒーモスは森の守護者であり召喚獣の為 芽依へ原石を渡したのだ。
【前の主が居なくなって……私はずっとこの洞窟で過ごして居ました。新しい主が現れたら、その主と共に旅へ出たいと思ったのです】
「そう…だったのですね……」
【でも貴女は、まだ…魔法を使う事を恐れていますね?】
「ど…どうして その事を――?」
シルヴィアはクスッと笑った。
【…さっき貴女の手を握った時に気付いたのですよ。 貴女はとても強い魔力を持っているが故に、その魔力を使う事を恐れていると……】
「………はい」
シホは、魔力を上手くコントロール出来ずに、魔法を使う事を、いつも躊躇っていた……。




