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流月の逃亡
それから10年の月日が経った。
流月は、13才。
シロネ姫は、16才になった。
「…じぃ…オルタナ!!」
「シロネ様…どうしました?」
「流月が……!!流月がお城から居なくなったの!!何か知らない!?」
「……!!」
…すると、そこへ―――。
「…お姉ちゃん、これ!!」
シロネの1歳年下の妹·クロネが、何かを持って部屋へ入って来た。
「…………!?」
それは…一枚の手紙と、流月がとても大切にしていた、三日月のペンダントだった。
“シロネ様、クロネ様、じぃじへ。
流月を助けてくれて ありがとうございました。
流月は 村を襲撃した犯人を探します。
そして 何処かに居る私の家族の事も。
みんなの事 大好きメポ。
今まで たくさんお世話になりました。
さようなら。
―――流月より”
「流月……!!」