40/149
クロネの話
シロネ姫の女王継承式に向けて、城の中は準備が着々と整えられていた。
しかし―――。
「何で…お姉ちゃんが女王なの!?」
「(……クロネとオルタナ?)」
クロネの大きな声が聞こえ シロネは身を潜めた。
「シロネ様が姉姫様だからですよ」
クロネはシロネが女王になる事を反対していた。それはシロネも知っていた。
「……私――知ってるんだよ。お姉ちゃんは…このお城の人間じゃないって…本当のお姉ちゃんじゃないって事」
「(…………!!)」
私は……この城の人間じゃない?
そう…シロネは幼い頃 森の中で倒れている所をオルタナに拾われたのだ。
「……私の本当のお姉ちゃんは病弱で 幼くして亡くなったんでしょう?」
「(……………。)」
拾われた少女は魔法が使える事が分かった。※クロネは魔法が使えない。
妹のクロネと顔が似ているので「姉妹」として……「シロネ姫」として育てられたのだ。
「えぇ……それは私も存じ上げております。ですが、“シロネ様に女王を継承させたい”とご判断されたのは亡き国王様ですから……」
オルタナはクロネを宥めた。
「…………。」
どんなに宥められても、クロネは納得いかなかった…。




