異世界を作るために異世界冒険をすることになったんだが
「ライトニングボルト!ブレイズブラスト!」
ルカは、なぜか知らないうちに魔法を習得している。
その点俺は、いまだ何の技も習得していない。
俺はというと持ち前の力と防御力でのごり押し攻撃だけだ。
「ルカ、どうして君は魔法を使えるんだ?」
俺はこの異世界に来てまだほんの5日ほどしかたっていないのに、
上級魔法をポンポン扱っているルカに疑問を覚えた。
「実は私もよくわからなくて。魔法の名前だけお城にいるとき教えてもらっていたので。」
お城にいる間たまに見ないことがあると思ったらそんなことをしていたのかと俺は感心した。
ちなみにその時俺はというと、もちろん部屋で計画を練っているという嘘で、
お城の生活を堪能していた。堪能といってもただ大きなベットでごろごろしていただけだが。
そんなこともあり、俺はルカに大きく差をつけられてしまったらしい。
「よければ、魔法お教えしましょうか?」
ルカが俺の魔法使いたい‼という気持ちを察したかのようにそう提案してきた。
「まあ、魔王討伐には必要になってくるだろうと思い、俺は教えてもらうことにした。」
あれから何時間、いや何日たっただろうか?
俺は魔法に必要といわれている知力がルカの倍はあるはずだったのに、
いまだに初級魔法しか覚えられていない。
しかもそのルカは、俺に教えている最中に知力だけがおかしいほどの成長をしていて、
現在は50あるらしい。
「すみません、ネロ様!私の教え方がきっと悪いのです。」
「次の街で魔法に詳しい方にお尋ねしましょう!」
俺が少し泣きそうになっていたところでルカが慌ててそう慰めてきた。
「ありがとう…」とりあえず俺たちは街に向かうことにした。