44 問題の物&スタンピードの兆し
グランフォートで一大事に発展しそうだ~
現地へ直行だ~
あれから数日
買い取りはまだ連絡が来てないそうだ、遠いからな無理も無い
それにしてもセラフィーちゃんに振り回されて疲れた、油断していたとしてもあんな事になるなんて
アメリさんにはセラフィーちゃんの事を話しておいた
嫉妬と大人の女としての立場、それと自分は既に一歩を踏み出していると言う余裕がない交ぜになった顔をしていた、ライバルが来る前に絆の結晶を作る事を約束させられた、俺としては願っても無い事だ
今日は今まで放置してた問題の物に手を加えようと思う
時は夜半、この時間なら見つかる心配も少ないだろう
さっさと済ませちゃおう
ヴォイドハーミット
収納からぽいっ
ドバシャーーーン!
よーし、まずは兵員の配置と補給だな
全長100メートルの双胴船タイプだ、本来なら中央にヴォイドミサイルが搭載されている
ゴレムロイドリーダー5体、ゴレムロイド兵200体、ワーカー20体
そして戦闘用飛行ドローン100機、ベーダー専用万能戦闘機は今度作ろう
よしっとこれだけいれば運用は可能だろう
リアクター起動!
システム構築!
全ゴレムロイドとのリンク!
各種武器の最適化!
バックアップシステムリンク!
システムオールグリーン!
ふ~これでこいつは何時でも使える、出番が無い事を祈りたい
それじゃ仕舞っておくとしよう、誰かに見られたら面倒だ
収納っと
ん?んーーーーー!
小さいが船だな、恐らく見られただろう
海賊だったら面倒が無いんだがどうだろうか?
ちょっくら挨拶に行ってくるか~
・・・・・
結果として遠くの村の漁師だったと言う事にしといてやる
村はかなり困窮してるそうだった
俺にとっては立地条件が非常に良い
村長達と話し合い村を整備する事になった
勿論表向きは村の生活改善だ
裏は俺の前線基地の構築だ
海底に潜航艇用のドックを作りフリーダムスターを4隻配備した
ゴレムロイド兵も、もしもの為に100体ほど配備させてある
外敵が来たときは秘密通路から外に出て迎撃できるようになっている
秘密通路の先は村人が入れないようになっている海堡と繋がっている
海堡は二つ、両方ともフォトンキャノンを設置してある
これであの村、コルト村は大丈夫だろう
機動戦艦の整備だけのつもりが時間食っちまったな
そろそろギルドに返事が来てるかもしれないな
一度行ってみよう
・・・・・
何だか久々の冒険者ギルドの気がする
アメリさんの姿が恋しい
「アメリさん、こんにちわ」
「ああっベーダー様!ようこそいらっしゃいました、良い時に来て下さりありがとうございます」
そう言っていきなり腕を取り引っ張っていく
「あ、あの、何処に?」
「あっ失礼しましたギルドマスターの執務室です、緊急なのでこのまま失礼します」
そう言ってそのまま腕を引っ張っていく
がちゃっ
「ギルドマスター、ベーダー様をお連れしました」
「うおっいくら緊急事態だからってノック位せんか、ったく」
「何やら慌ただしそうだな、何があったんだ?」
「まぁ座ってくれ、アメリお茶の用意をしてくれ」
「はい」
「実は先日のマナタイト結晶の報告をしたんだがグランフォートは今危険らしい」
「危険らしい?穏やかじゃないな」
「グランフォート近くの魔の森に新しくダンジョンが出来てたらしくてな、どうもそのダンジョンから魔物が外に出てきてるらしくて、今街が大騒ぎなんだそうだ、状況から考えてスタンピードの前兆だと考えられてる、そこでこっちからも有力な冒険者を送ろうと言う話になってる」
ここでアメリさんがお茶を持って戻って来た
早速お茶を飲む、はぁ美味しい
「それは当然俺も含まれてると考えて良いのかな?」
「済まないがこれは領主命令の緊急指名依頼扱いだ拒否は出来ないと思って貰いたい」
「それは問題無い、むしろ行って来たいくらいだ、倒した魔物は貰って良いよな?」
「ああ、それは構わんが良いのか?」
「むしろありがたい、最近色々と使ってな~材料が欲しいと思ってたんだよ、早めに行った方が良いよな?」
「済まないと思ってる、こんな危険な事を押し付けるようで、だがなるべく早く防備を整えないとグランフォートが危ないんだ頼む、それとなマナタイト結晶なんだがごたごたしててな全て終わった後に検討する事になってる、それまで待っててくれないか?」
「良いって事よ確かにそれどころじゃ無いだろうからな、それじゃ早速行ってくるよ、アメリさんお土産期待してて良いですよ」
「まぁ~ベーダー様のお土産...とんでもない大物が持ち込まれるんでしょうか?期待して待ってますね」
俺はギルドを後にグランフォートに向かう事にした
門を出てセイバーチャリオットに乗り込み一気に加速
ものの数時間でグランフォートまでやって来た
俺は早速冒険者ギルドに向かう事にした
!?
俺が入ると一瞬でシーンと静まり返った
コーパー コーパー
俺のマスクの呼吸音が静かに響く
「あっベーダー様、ようこそおいで下さいました、こちらへどうぞ」
確かこの猫耳少女はシャームと言ったかな、一番最初に俺の登録受付をした子だ
俺はシャームちゃんの案内でギルドマスターの執務室に通された
「ベーダー、良く戻って来たな、もう戻ってこないのかと思ったぞ、向こうでも大暴れだったそうじゃないか、わっはっは~」
「俺はもう向こうがホームになったんだよ、海賊のアジトだった島を買い取ってそこで生活してる」
「何?そこまで出世してたのか、そいつはすげーな、戻って来たのは手を貸してくれるって事で良いんだよな?」
「ああ、何やらスタンピードが起きそうだとかって話らしいな?」
「そうなんだよ、魔の森の浅い場所なんだが森の中の為に発見が遅れてな、気が付いた時には手遅れに近かった、今は全力で撃退してるが何時までも持つわけがない、手に負えなくなったら魔の森の化け物がこの街に襲い掛かってくる、方々に救援要請は出してるがそれもいつ来るか見当がつかんのだよ」
「国には騎士団とか居るんだろう?要請はしたんじゃないのか?」
「勿論領主様から連絡は入れてある、出兵も受け入れてくれたそうなんだが、何しろ時間が足りない今溢れてる分を始末して時間を稼ぎたいんだよ」
「なるほど、分かった手を貸そう、好きに暴れても良いならな」ニヤリ
「おいおい、あんまり派手にやらかすなよ、だがまぁ今はそんな事を言ってられないか、頼む何とかしてくれ」
「おっしゃ、任せておけ、魔の森の魔物数千くらいだったら引き受けてやら~」
俺はギルドを出て思案した、最も被害を少なくするにはどうする?
まぁあれしかないだろう、数による侵攻は数による撃退に限る!
よーし、いっちょぶちかましてやるか~
これから良い所なのに次話は閑話です




