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黒衣のソース使い  作者: 霙霰雹霞霧靄露雫
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15 ブートキャンプ&緊急事態

村魔改造完了!


自警団の訓練を開始して暫く後

南門の方から警笛の音が聞こえてきた


ピーーー!ピッピッピ!


お、どうやら来客を知らせる警笛のようだ

リックが帰って来たんじゃないかな、南海の絆も一緒のはずだ

訓練を一時中断し南門に行く事にした


南門ではちょっとした騒ぎになっていた

リックがあまりの村の変わりように、いったい何が起きたのか出迎えた父親に問いただしてるようだ

南海の絆はこの村に来るのが初めてで、何がどう変わったのか分からないだろうが強固なのは分かるだろう

村全体を覆う外壁は、ゴブリン程度では歯が立たない強固な壁だ

数日前までゴブリンの襲撃で村が壊滅する、とまで言われていた村には見えないだろう

リックと南海の絆が村人から説明を受け終わったようだ


「ベーダーさんお疲れ様です、ゴブリンの脅威はもう大丈夫ですか?」


「ドレッド、そっちこそお疲れさん、ゴブリンは全滅させたと思うが取りこぼしが無いか見回りを頼みたい、

ついでに自警団の訓練も頼みたいんだが手伝ってもらえるか?」


「見回りは問題無いですし、訓練も手伝えると思います。」


「それは助かる、何しろ俺は剣しか扱えないんでな、他の武器特に弓の訓練が出来なくてな任せるよ。」


「期間はどれくらいですか?」


「見回りは夕方からやってもらうとして、訓練は午前中に頼むよ、期間は3日間を予定してる、

その間にゴブリンを見かけなければ、全滅したと判断しても良いと思ってる。」


「分かりました、私もその意見で良いと思います、さすがに今から訓練は時間的に厳しそうなので、

明日から行うことにしますね。」


「ああ、頼む今日は皆にも訓練は軽くにして明日に備えてもらう事にするよ。」

明日から本格的な訓練が出来そうで何よりだ



ブートキャンプ1日目

今日から午前中は集中して訓練を行い、午後はフリーと言うことになった

まずは肝心な弓の訓練を重点的にやってもらう事にした

よほど不得意な人以外一通り訓練を受けて貰った、当たらなくても多くの矢が飛んでくれば牽制になる

投げナイフを扱うのは俺でも手本になれるので、今日は飛び道具中心に訓練をする事になった

案外手斧も応用が利き手本として問題無かった、物を投げるのは全般何でも行けそうだ

皆それぞれ充実した訓練が出来たようだ、体力が尽きてヘロヘロになってるやつも数人居たが....

南海の絆には夕方見回りをして来て貰った、ゴブリンは見かけなかったそうだ、良い事だ


ブートキャンプ2日目

今日はそれぞれ得意武器の訓練をして戦力増強を狙うのが目的だ

他の村人も交代で基礎訓練を受けに来ていた、戦力が増えるのは良い事だ

俺も投げ武器と剣の訓練を受け持つ事にした、なぜかドレッドも混ざって居た

投げ武器の命中精度が上がってるように感じられる、止まってる的になら必ず命中させている

同時に剣の精度も上がってきたようだ、ドレッドはさすがに自警団では太刀打ちできないようだ

俺との訓練で更に腕を上げたようだ、南海の絆の戦力が上がるのは良い事だ

ネルソンの訓練はかなり効果を出しているようだ、ローバスとクルディとリックの成長が大きい

夕方に見回りをして貰ったがゴブリンは見かけなかったそうだ、もう全滅してるとみて良いだろう

だが念のため明日も見回りを頼む事にする


ブートキャンプ3日目

今日は模擬戦形式での訓練をして自分の実力を知って貰う事にした

武器は大怪我しないように木製武器を用意した、万が一怪我をしても回復ポーションがあるので安心だ

1対1の模擬戦は距離が近いために弓が得意な人は不利だったが、近接も熟せなければ意味が無い

イチースが一番勝率が高かった、剣と盾に加えて回避が格段に上達していた

これならもうこの村は安泰だと思う、後はガードナさんに任せれば良いだろう

南海の絆に最後の見回りをして来て貰った、ゴブリンは発見できなかったそうだ

今日を持って依頼は完了と言う事になった、明日グランフォートに帰る事にしよう


翌日

出発の準備を終え村を去る時に村人総出で見送りに来てくれた

村人から村を救ってくれた事をもう一度感謝され見送られつつ帰路についた

俺は一足先に戻って報告だけしてまた合流しに戻ってくるという手はずになっている

村の危機が回避されたことをいち早く報告だけしておいた方が安心するだろうとの事

南海の絆と別れて数分後、街道の真ん中で立ち往生してる馬車が居るようだ


俺は近づいて声をかけた

「おーい」


「誰だ!」

武器を構えつつこちらを警戒してるようだ


「俺はグランフォートの冒険者だ。」

懐からギルドカードを出して見せた


「冒険者、しかもDランクですか、失礼しました。」

それぞれ武器を収めた


見回してみると馬が倒れていて馬車も車輪が1つ壊れている血の跡も所々ある

ここで戦闘があったようだな、詳しく聞いてみるか

「見た所戦いの後のようだし、いったい何があったんだ?」


「実は盗賊に襲われて、護衛対象の商人が大怪我を負ってしまったんです。」


「商人は無事か?何処に居る?」


「こちらです。」

案内された場所では辛うじて生きているといった状態の男性が寝かされていた


「これを使え、上級回復薬だ、急げ!」

男性の顔色が良くなった、どうやら間に合ったようだ


男性が意識を取り戻した

「助けていただきありがとうございます、私は商人をしておりますゴードンと申します。」


「俺は冒険者のベーダーだ、助かって何よりだ。」

突然ゴードンは周りを見回した後落胆した


「何か気になる事があるのか?」


「実は盗賊に襲われた時に娘を攫われたんです、今頃娘がどうなっているか....」


ここまで関わったんだ見過ごす事はできないな

「盗賊に襲われたのは何時だ?」


「今から2時間ほど前です。」

護衛と思われる冒険者の1人が答えた


「時間的には可能性はまだあるな、どっちに向かって行ったか見たか?それと盗賊は何人居た?」


「北の街道を進んで行ったのは確認しました、盗賊は全部で10人、馬と荷馬車を使ってました。」


「今ならまだ間に合うかもしれん、2時間くらいすれば南海の絆と言う冒険者パーティがやってくる、

ここで休憩して待ってるように伝言を頼む。」


「娘を助けてくださるのですか、お願いします、どうかエミリーを助けてください!」


「確約は出来ん、だがやれるだけの事はしよう、無事を祈って待っててくれ。」

そう言って俺は全速力で駆けだした


急げベーダー!

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