11 村魔改造計画&笑顔の宴
村魔改造....なんて良い響き
村に帰ってきた
俺の帰還に気が付いた村人が手を振りながら何かを叫んでいる。
村の入り口に着くと、村長のカザック達が出迎えてくれた。
「ベーダー様、ご無事で何よりです、ものすごい轟音が響き何かあったのではと、
村の者一同心配しておりました、お姿が見えて皆安心していることでしょう。」
「あー、すまんすまん、それ俺が魔道具を使った音だ、2回鳴ったのは聞こえたか?」
「1回目はかなり遠くで鳴っているような感じでしたので、気が付いてない者も何人も居ました、
しかし2回目はものすごく、ある者は地響きすら感じたと申しておりました。」
「1回目はゴブリンのリーダー達を相手にするのが厄介だったから使用した、
2回目は洞窟をそのままにしておくと、別の奴等が住み着く可能性があったから崩すのに使用した、
ゴブリン共は全滅させてきたから安心してくれ。」
「おお、そこまでの配慮をして下さったのですね、魔道具と言う貴重な物まで使っていただき、
誠にありがとうございます、村の者一同ベーダー様には感謝の到りです。」
「魔道具は確かに貴重だが、実際に使ってみないと効果の程が分からなかったんでな、
丁度良いと思って実践訓練したんだ、お陰で使い勝手を理解できたよ。」
「ベーダー様が討伐に向かった後に、村にゴブリンがやってきました、数は6匹でした。
ベーダー様のゴーレムがすぐに対応してくださいまして、一瞬でゴブリンが全滅しました。」
「もしもの為に配置しておいて良かった、死体は後で回収しておくよ、今回は得る物が多かった。」
「それは何よりです、ベーダー様、あまり食材は多くは無いですが宴を開きたいと思います、
準備に時間がかかるので、今しばらくお待ち下さい。」
「ふむ、じゃ待ち時間にいくつか聞きたい事があるんだが、人を集めてもらえないか?
村長と自警団の纏め役と大工と石工と農家の纏め役の意見が聞きたいんだ、今集められるか?」
「はい、それでしたらすぐに呼んでまいります、少々お待ちください。」
「ああ、そうだウルフの肉を提供しておくよ、宴の食材に使ってくれ、肉屋に持って行っとくよ。」
「何から何までありがとうございます。」
ウルフを5頭ほど肉屋に置いてきた。
「ベーダー様、指定された人物を連れて参りました。」
「改めまして、自警団の代表を任されている、ガードナと言います。」
「初めまして、大工の棟梁をしてます、ギリアムと言います、リックがお世話になったそうで、
色々とご迷惑をおかけしました。」
「初めまして、石工の棟梁をしとります、ゴルンって言いやす。」
「初めまして、農家の組合長をしております、コークスと申します。」
「宴の準備で忙しいのにすまんね、聞きたいことがあって集まってもらったんだ、まず1つ目、
西の森は伐採しないのか?森が村近くまで来てるせいで、外敵の接近に気が付きにくいと思ってな。」
「伐採したいのですが、人手が足りない事とゴブリンが出没した為作業が出来なかったんです。」
「おお、なら伐採しても問題は無いのか?俺がやればあの森、2時間ほどで更地に出来るぞ。」
「えっ!そのような事が出来るのですか?しかもそんな短時間に?」
「ああ、俺の能力はそういった事をするのに都合が良いんだ、それに加えて聞きたい事の2つ目、
更地にしたあの場所に、水路とため池を作るのは問題ないか?聞きたい事の3つ目、外壁だな、
壁が無ければ村がすぐに襲われるからな、それらも俺なら割と簡単にできるぞ。」
「そこまでして貰う訳には....」
「勿論、ただと言うわけでは無いぞ、年に1度、米と米酒と醤油と味噌を分けてもらえないか?
ある程度の量が欲しいが村の負担にならないくらいで良い、それを条件に村の改善をしてみないか?」
「そういう事でしたらお願いしたい所ですが、本当に宜しいんですか?」
「ああ、構わんよ、食材の確保、特に米酒は好きだからな、米酒を確保できるのはありがたいんだ。」
「皆で話し合ってみたいと思いますので、少々お待ちください。」
集まった人達で意見の交換をしてるようだ
5分ほどで村長がこちらに来た、話し合いは終わったようだ
「ベーダー様、村の改善をお願いしたいと思います。」
「良し分かった、まずは森を更地に変えて細かな配置は明日現場を見ながら決めると言う事で良いか?」
「はい、それでお願いいたします。」
早速森まで行き伐採&収納して木材を集めてくる、ここの木は檜じゃないか!高級木材だ、
残った切り株も地面から掘り起こし収納していく、これも小物や椅子に加工すれば良いかも。
2時間ほどで作業が終わり村に戻る、木材は大工の工場に積み上げてきた。
丁度宴の準備も終わり、いよいよ宴が始まるようだ。
「ベーダー様、こちらへどうぞ。」
中央の一段高くなった場所に案内される。
「この度はここに居られます、ベーダー様のお陰で我が村は窮地を脱する事が出来ました、
私カザックは皆を代表してベーダー様に、感謝の気持ちを込めてお礼申し上げるとともに、
多大な恩恵も授けてくださるとのことで、ささやかではありますが宴を開きたいと思います、
ベーダー様に感謝を込めて、乾杯!」
「「「「「乾杯!」」」」」
「やっぱり米酒はうめぇ、良い酒をありがとう~」
「ベーダー様、ゴブリンを全滅させたと仰っていましたが、どのくらいの規模だったのでしょうか?」
「そういや言って無かったな、村を襲ってたのも合わせると80には届いてないくらいだったかな?
洞窟の奥にリーダーが居たんだが、ゴブリンロードだったぞ。」
「ゴブリンロード!上位種じゃないですか、そんな危険なものが潜んでいたなんて....、
ベーダー様が居なければ、今頃この村はどうなっていたか、本当に助かりました。」
「ロードは相手にするのが面倒だったんでな、魔道具で吹っ飛ばした、洞窟すら崩す破壊力だからな、
取り巻きも含めて始末できたよ、この村はしばらく安泰だろう。」
「この村をお救いして下さったベーダー様に乾杯~」
「「「「「乾杯~」」」」」
その後も飲み食いして笑い声が遅くまで聞こえていた
次話から好き勝手改造しまくるぞ~




