110 森の異変の調査&森の異変の終息
何やら見つけたみたいだ
タルフ村が見えてきた
森の異変は村長に報告して、なるべくなら近づかないように皆に話してもらっておくか
早速村長の家に報告に行く
「ゲンゾさん居ますか?」
「おお、ベーダー殿か、なにようかの?」
「実はちょっと森を見てきたんですが、こんな物が居ました、御存じですか?」
「どれ?、なっなんじゃこれは!」
「見た事は無いですか?」
「う~む、見た目は森に良く生えているマスシプラに似ておるの、だが大きさが桁違いじゃ、通常のはこんなもんのはずじゃ」
そう言って人差し指と親指で1センチほどの隙間を作って見せてきた
「なるほど、この人の頭でさえ食らいつけそうなほどの大きさはありえないんですね?」
「当たり前じゃ、こんなのが森に居ったのか?」
「はい、幸い近くを確認してみましたがこれだけのようでしたが、なにぶんスマイトウルフも居ましたのであまり詳しくは確認できてないんですよ、それでですね、しばらくの間森へ近づかないように村の皆に伝えて欲しいんです、明日もう一度森まで行って色々と調べてみようと思ってるんです」
「お前さんは大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ、スマイトウルフもこいつも対処の仕方は心得ていますし、特に逃げ足は速いんですよ、なのでしばらく調査をしてみて安全が確認できるまで、森へ行かないように通達をお願いします」
「分かった、今日丁度集まりがあるでの、その時に皆に周知するように言っておいてやろう」
「助かります、私は疲れたので休ませてもらいますね、それとこれは説明の為に置いておきますね」
「あまり近くに置いておきたくは無いがの、説明するには必要じゃしの、致し方ないか」
「それでは失礼します」
「ゆっくり休むとええ」
村長宅を後にして借りている家に戻って来た
家の前にはレリアさんが居るようだ
「レリアさん、ただいまです」
「ベーダーさん、良かった、無事だったんですね、帰りが遅いから心配しましたよ」
「ちょっと森でありまして、今森は危険かもしれないので近づかないように気をつけて下さい、詳しくは村長から連絡があると思います」
「そうなんですか?、夕食はどうしますか?」
「そうですね、今から作るのは流石にめんどくさいな~」
「あの、それでしたらご一緒しませんか?」
なるほど、これは完全に狙われてるっぽいな、まぁレリアさんは魅力的な女性だし、頭から出てる小さな
2つの角も可愛いと思う、何と言うか某アニメの鬼っ子を連想させるな~
「そうですね、お邪魔でなければお願いしても良いですか?」
「はい、是非どうぞ」
レリアさんに誘われて夕食をごちそうになりに行く
「ベーダーさんようこそいらっしゃいました」
「お邪魔します」
「さぁこちらへどうぞ」
「失礼します」
今日の夕飯は野菜と肉の炒め物と豆のスープと木の実を練り込んだパンだな
どれも良い匂いがして美味しそうだ
野菜はコマツナかホウレンソウのような野菜だな、肉はスマイトウルフだろう
豆は5種類くらい入っている、固いのから柔らかいのまで様々だな、味付けは塩と唐辛子のようだ
木の実は何だろう?、コリコリとしていて甘酸っぱい、パンも柔らかく食べやすい
どれも美味しかった
「今日は夕食をご馳走して頂きありがとうございます」
「良いんですよ~、うちの子ったらベーダーさんが戻らないってそれはそれは心配でウロウロしてたんですから~」
「ちょっとお母さんそれは言わない約束でしょ」
「なによ~、夕暮れになっても戻らないから心配で家まで見に行ってたくせに~」
「も~」ぷいっ
見た目はかなりの美人なんだけどな~
仕草が可愛らしい感じで微笑ましい
「それじゃそろそろ失礼しますね、それと森は危険なんで近づかないようにしてください」
「「はい、ではまた明日」」
借りている家に戻ってくる
明日森をくまなく探索して似たようなのが居ないか確認しよう
翌日
レリアさんの所で朝食をごちそうになってから森へ来ている
「エンプレス、何か見つかったか?」
「はい、森の奥の方に異物を発見しました、どうやら脱出ポッドだと思われます」
「脱出ポッドだと?、その場所までなん内してくれ」
「進行方向右15度、距離592メートル先です」
現地へ来てみると、確かに一部がえぐられたように森がへこんでいる場所が見つかる
だが森が再生して覆い隠しているのでぱっと見では分からないだろう
「これか、どれくらい前の物か分かるか?」
「ポッドの腐食具合と周辺の植物の育成状況から見ても50年以上70年未満と言った所でしょう」
「結構前だな、この周辺でおかしな植物や動物の発見は無いか?」
「今の所見つかっておりません」
「今の所突然変異体はあいつだけか、何にしてもこのポッドは回収しておこう、変異体と一緒に解析してもらうぞ」
「了解しました」
俺はいったん宇宙船に戻り変異体と脱出ポッドを預ける事にした
「上空からの監視でも他におかしなものは見つかって無いんだな?」
「はい、この惑星特有の生態系を脅かす変異体の存在はありません」
「なら大丈夫か、俺は戻って話をしてくるよ」
「行ってらっしゃいませ」
俺はタルフ村へ戻って来た
次話は脱出ポッドを調べる予定




