10 ゴブリン討伐&グラボムの威力
破壊兵器だ~ポイッ!
村の広場では、かなりの数の怪我人が集められていた。
俺に気が付いた村人達の中から、初老の男性が進み出てきた。
「ベーダー様ですね、私はウォーヌ村の村長をしております、カザックと申します、
この度は村の窮地に救援に来ていただき、誠にありがとうございました。」
おそらく村長だろう人物は深々と頭を下げた。
「依頼を受けた以上、全力を尽くすのは当然だからな、それより怪我人の様子はどうなんだ?」
「命に別状はありませんが、重傷者が4人、軽傷者が13人出ております。」
「それならまずは、重傷者の所に案内してくれ、回復薬を持ってるから治してやろう。」
「おお、そのような高価な物まで頂けるなんて、村の者は皆感謝しております。」
怪我人は全員治療が終わった、毒に侵されている者も居たが、解毒薬も持ってるので問題なかった。
「食料の方は足りてるか?」
「はい、穀物と豆類と野菜は残ってるので何とかなります、ですが家畜はかなりやられてしまいました、
何とか再生できる数が残りましたけど、食料に回せなくなりました。」
「ならフォレストウルフを提供してやろう、皆に行きわたるにはどれくらい必要だ?」
「ご提供して頂けるなら、3頭から4頭あれば十分な量が確保できます。」
「どこに出せば良い?場所を開けてくれたらそこに出すぞ。」
「でしたら向かいの家が食肉加工&食肉店になってますので、そちらにお願いいたします。」
肉屋に行くと店主らしき男性が待っていたのでウルフを預けてきた
「夜はなるべく集まって過ごしてくれ、俺は休ませてもらうが配下の者に周辺警護を任せておく、
俺の配下は少々特殊だが、俺の命令に絶対服従なので安心してくれ、ゴブリン相手なら余裕だしな、
明日の朝にゴブリンを全滅しに行ってくる、それじゃ休ませてもらうよ。」
ゴレムロイド兵に広間周辺を巡回して、ゴブリンを見つけたら即殲滅するよう命令を出しておいた。
「ベーダー様、お休みなさいませ。」
翌朝まで何事もなかったようだ、村人には疲労の色が出てるようだがもう少し頑張ってもらおう。
改めて村の周りを見てみると、南側のほとんどが水田になっていた、この村米が主な産業だったのか!
なんて事だ、この村をちゃんと守ってやらないといかんな。
「ベーダー様、おはようございます。」
「おはよう、この村は米を主産業にしてたんだな。」
「はい、米と米から作るお酒、後は豆の調味料である醤油と味噌も手掛けています。」
「おお、米酒だな、グランフォートで飲んで気に入ったんだよ、醤油と味噌もあるのかそれは良いな、
依頼が終わったら買わせてもらうよ。」
「いえいえ、ベーダー様になら必要なだけお譲りいたします。」
「それなら後で頼むとするよ。」
後の楽しみが出来て気合も乗ったところで、ゴブリン共を全滅しに行くか。
村の西側はすぐに森になっていた、これだと襲撃に気が付きにくく対応が遅れるな。
森林伐採は後で考えよう、今はゴブリン全滅が先決だ。
森をしばらく進むと、山の麓にゴブリンの反応があるのを見つけた、巣はそこにあるんだろう。
近くまで行くと洞窟があり、入り口付近は少し開けている、ゴブリンが2匹座ってるようだ。
洞窟の中に大量のゴブリンの反応がある、全部で62匹居るな、部屋毎に数匹固まって寝てるようだ、
朝は弱い種族だからな、出来れば隠密で半分は始末したいな、良し、全滅作戦開始だ。
ブレードスロー&サイコキネシスのコンボで入り口の2匹を始末した、死体は即座に収納していく。
洞窟に入り右の小部屋に4匹、ゆっくり近づく、ブレードを躍らせ瞬く間に4匹を始末した。
次は、十字路になってる場所を左に進む、こっちには小部屋が2部屋ある左手前と右奥だ、
左には3匹、こいつらは寝てる、問題は右だ、4匹居る上に3匹が寝てない、見つかると厄介だ、
左の3匹を始末して右に向かう、部屋の中から話し声が聞こえるが言葉が分からん、さてどうするか、
今叫ばれるのは面倒だ、お!1匹だけこっちに来るな、手前の部屋に引きずり込んで始末した、
起きてるのが2匹なら何とかなるな、素早く2匹を始末した後、寝てるのも始末した。
これで13匹か、まだまだ居るな。
十字路を右に進む、こっちは少々大きな部屋が1つある、7匹居て全員寝てる簡単に始末できた。
順調に進んでいる、十字路の正面を進む、左に小部屋、中には1匹だけだ、見られたが即始末した。
右に大きめの部屋、中に8匹居る、1匹だけ起きてるのが居るな、サイコキネシスで首を圧し折った、
残り7匹は簡単に始末できた、少し進むとまた十字路になってる、右から行こう。
通路は二股に分かれてる、右に6匹、左に4匹、どちらも全員寝てる、全員始末して戻る。
十字路を左に進む、正面から2匹やってくる、物陰に潜む、右の小部屋に入って行った、
部屋の中にはこいつら以外居ない、そっと近づき始末した。
通路を進むと部屋の中に6匹が居る、1匹だけ起きてるな、サイコキネシスで首を圧し折り収納した、
残り5匹の始末を終え十字路まで戻った。
十字路の正面は大きな部屋があり、そこには15匹が集まっている、大きいのが上位種だろう、
他にも変異種も多数居るようだ、どうするかな....あ、部屋の大きさは直径15メートルの円系だな、
上位種を中心にアレを使おう、問題は洞窟が崩れないかって事だが、崩れそうだったら出口まで走るか、
一回使って威力のほどを確かめときたいしな、良し、こいつの出番だ。
グラビティボム、起動スイッチオン!フラグアウト!
ドゴーーーーン!!!
洞窟内に爆音と振動が駆け巡った、崩れなかったようで何よりだ。
部屋に入り確認すると生きてるのは一匹も居なかった、閉鎖空間で使用した為衝撃で全部吹き飛んだな。
すべて回収して改めてセンスオーラで確認してみたが、生き残りは1匹も居ない、全滅完了だ。
洞窟を出た、戻る前にここを封鎖しといた方が良いな、良し、もいっちょ行っとくか。
洞窟の天井に穴を開けてグラボムを嵌め込む、起動スイッチオン!ダッシュで離れた。
ドゴーーーーン!!!
ガラガラガラガラ
見事に洞窟の入り口が塞がった、これでもうここは使われないだろう。
任務完了!村に帰るぞー。
不定期更新ですみません




