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ダイヤモンド・ダスト・トレイル「斜陽へと羽ばたく鳥」   作者: 白山 遼
❂熱砂の挑戦者たちー超大陸バンギア北東部「ローゼ砂漠、ルマーヤ」ー
505/505

❂「Walking on thin ice」4/12

_/_/ウォール・ブロック_/_/


アイスマンの能力で、バギーの進路に巨大な岩壁がせり上がる。地面が唸りを上げ、砂を巻き上げながら障壁が形成される。

ギャッとタイヤが軋み、バギーは急停止した。


「何だ、何だー!?」


運転席から狼の顔が覗いた。バギーの主はワーウルフ――鋭い眼光が辺りを射抜く。


「すまないが、奪わせてもらう。」


「困るな、こっちにも事情があるんだ。」


ワーウルフの声は低く、しかしどこか誇り高さが滲んでいた。

そのまま彼はバギーを降り、砂地をゆっくりと踏みしめた。次の瞬間――


グググググ……。


両脚が奇妙に伸縮を始め、バネのような形状へと変化していく。筋肉が蠢き、関節が軋む音が響く。


「仕方ない、眠ってもらおう。」


ギュイィ〜ン!!

砂埃を突き破り、一瞬で距離を詰める。重力を嘲笑うようなその跳躍に、空気すら震えた。


_/_/スプリング・ガン_/_/


「私にお任せ下サイ!」


ミステリンがアイスマンの前に立ちはだかり、片手を広げてマントを掲げる。そのマントは風にたなびき

ながら、まるで生きているかのように舞った。


_/_/ビックリ・マント_/_/


(迂闊に突っ込めば、マントの仕掛けで反撃されるかもしれん。ならば……)


ワーウルフは視線を下げると、砂地を見据えた。そして拳を握りしめ――


ドガァッ!!


拳が地面に叩きつけられた。次の瞬間――信じがたい現象が起こる。

ワーウルフの拳が、まるでスーパーボールのように地面を跳ね返ったのだ。砂を弾き飛ばしながら鋭角に跳ね上がった拳は、軌道を一瞬で変えて一直線にミステリンへ向かってくる。


「ホワッ!?」


反応する暇もなかった。拳は重力を無視するかのような跳躍で空間を裂き、ミステリンの腹部にクリーンヒットする。


バシィッ!!


鋭い衝突音とともに、ミステリンの体が宙を舞う。足が砂を離れ、体は弧を描いて後方へ――その表情は痛みよりも、予想外の攻撃への驚愕に染まっていた。

数メートル先に着地し、砂煙を巻き上げながら転がる。唇の端に血が滲み、ミステリンは呻きながら地面に手をついた。


「気絶させるつもりだったが……思ったより強いな。」


ワーウルフが感心したように眉を上げる。だがその視線はまだ戦意を失っていない。再び脚を踏みしめ、バネ状の足が再びうねり始める。


――追撃。


ミステリンが立ち上がるよりも早く、彼の身体は空気を裂いて突き進もうとしていた。


その瞬間――


_/_/アイス・ブロック_/_/


「そこまでだ!」


鋭く響く声と同時に、ワーウルフの周囲に氷の柱がいくつも立ち上がった。無数の氷塊が空間を分断し、透明な壁のように彼の進路を遮る。

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