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ダイヤモンド・ダスト・トレイル「斜陽へと羽ばたく鳥」   作者: 白山 遼
●完全閉鎖孤島ーキロネキシアー
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◕「最後の芸術」4/4

一方フランコは山にいたのだが、ルカが向かう山ではなくその隣の山だった。


「確かに、ここから見える海岸に何か近づいているな。」


(人型でもドローン型でもない、、資料にあった大型か。)


再びハレイの通信が脳に入ってくる。




ー襲撃されている集落は残り3つ。位置情報を一斉送信。アミュレット使いは至急向かわれたしー


「このグループを再び2つに分ける。ハレイを探す隊と集落を救出する隊に。」


「しかし、人数がだいぶ少なくなりますが、」


「仕方あるまい。ハレイの通信は便利だが、一斉送信は敵にも入ってくる。一刻も早くハレイを見つけなければならなくなった。大型の危険性も未知だ。」


フランコは集落の救出に向かうことにした。


(最悪ハレイが死んでも時間はかかるが、情報の共有は出来なくはない。)


そう考えての行動であった。




山から一気に飛び降りる。


フランコの能力の利便性は高低差にあった。


一気に集落付近まで着いた。




(!?これは。)


機械兵により集落が占拠されていた。隠れていた住民が地下から地上に出され、拳銃を突き付けられているのが見える。




「おーい。そこにいるのは分かっているぞ~。出てこなかったり、逃げだしたりしてみろ。ここにいる奴を一人、、人?エルフってどう数えるんだ???まぁとりあえず一エルフごとに殺していくから。」


機械音が鳴る。




フランコは仕方なく姿を現した。


「さて~。ようこそ。フランコ君。」


「いい趣味だな。No.8。」


「!!」


明らかに動揺が見える。


「貴様!どこでそれを。あいつめ、だから紙なんて使うなと言ったんだ。」


こほんと一置き入れる。


「まぁそれはどうでもいい。全くお前の能力のせいで貴重な機械兵を大量に失った。俺は非常にイライラしている。だから!お前が壊した分だけここにいるエルフを殺してやろうと思う。」


「逆恨みか。」


フランコが動こうとする。


するとNo.8が警告する。


「動くな。動いてもここにいるエルフを一人づつ殺していく。」


(結局殺すんじゃねぇか。・・・さてどうするか。派手な動きは出来ない。)


「よーし、公開処刑SHOW!さぁ、エントリーナンバー1番。おら、自己紹介。」


子供のエルフが頭に拳銃を突き付けられながらフランコの前に連れていかれる。


「・・・ピエール=ディ。」


「よし、最後に一言どうぞ。」


「助け・・て・・」


ズドン。


「はい、ありがとうございました~。」


死体が地面に転がる。


フランコは胸が締め付けられる思いだった。


「はい、どんどん行きましょう!エントリーナンバー2番!名前は?」


「・・・」


次はおばあさんだった。


震えて声が出ないようだ。


「撃て。」


冷ややかな声と共に銃声が鳴り響く。




(頼む、急いでくれ。)


フランコは左足を溶かし、地面に溶かしていた。




「ハハハハハ!いい表情だなフランコ~!何もできずにただ立ち尽くすだけ。さぁどんどん行くぞ。」


フランコは歯を食いしばりながら耐えた。


何人死なせただろうか。もう少し賢く頭を使えていたらこんなことにはならなかったのではないか。


色々な思いが頭をめぐる。


(だが、過去には戻れない。今やれる最善手を打たないと。)


「全員大きく息を吸って止めろ!」


フランコが大声で叫ぶ。




地面が大きく揺れた。


「!?何をした、フランコ!!」


No.8が驚く。


「簡単な話だ。左足を地面に溶かし、能力の射程範囲を広げた。」


そういうと、フランコは左足を右足とくっつける。


「細さが違う。いつの間に!!」


「バレないように時間をかけたからな。犠牲はあった。その分お前をボコボコにしてやる。」


地面の下から次々と土を気体に変えていく。


「さぁ、この集落ごと海につっこむぞ!!!」


地面が下からの膨大なエネルギーによって押し上げられた。


そのまま海まで岩盤が吹っ飛ぶ。


「オ~~の~~~れ~~~~~フランコォ~~~また邪魔しやがってぇ~~~。」


そのまま全員海に入った。


「許さん・・ぞ・・フランコ・・・何があってもお前だけは殺す。・・・大型の力で必・・ず。」


海水につかり、機械兵たちは海底に沈んでいった。




「皆、すまなかった。泳げるものは泳げないものを助けてやってくれ。」


フランコは全員を陸に上げるのを確認すると、次の集落へと向かおうとした。




「・・待てよ。」


後ろから声がする。


「何で、もっと早く助けてくれなかったんだよ!もう少し早く助けてくれりゃあ!俺の母ちゃんは!!」


その声の主は少年だった。


「すまない。」


フランコはただそう言うことしかできなかった。


「すまない。じゃねぇよ!謝ったら母ちゃんが生き返んのかよ!死人が生き返んのかよぉ!」


少年はフランコを殴った。


「・・・。」


フランコはかける言葉が見つからなかった。


「これ、やめんか。フランコは出来ることを一生懸命やってわしらを助けてくれたんじゃぞ。」


おじいさんが暴れる少年を引きはがす。


「フランコ、お主は立派じゃ。まだ助けを求める声は多いじゃろ。わしらは大丈夫だから行きなさい。」


「・・ありがとうございます。」




フランコは次の集落へと向かった。


少年に殴られた頬を触る。


(重いな。)




右手の喪失、左足の衰弱でフランコは異様に汗をかいていた。


(少し、無茶をしたか?)


木陰にいったん行き、座った。


(ん?)


何か違和感を感じる。


フランコは地面に耳を当てた。


(やはり、微弱だが揺れている。)


フランコは疲れた体を無理やり動かしその場を離れた。


しばらくするとハレイの通信が入る。




ー敵襲を受けている集落は、残り2つ。大型は東、南の海岸から侵入する姿を確認。-




ルカはアミュレットを使い、山を登っていた。


「magic art ! create !」


馬に似た生物を使い、上へ登っていった。


そして、山頂へと一気に登っていった。


「皆、着いたわ。」


 山頂へと着くとハレイの姿が見えた。


「おぉ、こんなところまで態々。卬の言えたことではないでしょうが、ものぐさなことで。」




「ハレイ!あんたに頼みたいことがあるの。」


「おっと、ルカ殿。それは客人を迎えてからでもよろしいですかな。」


「客人?何を言っているの?」


「卬に戦闘能力はないので頼みましたよ。」


そういうと、ハレイはルカの後ろまで歩いた。




「みっけ~。ルカ、ハレイ、フランコ。この中にいるのは~。おお!当たっり~。二人もいるぜ。」




(あれが大型機械兵…。まずは動きをみなきゃ。)


背中から火を放ち空を飛んでいる。


手には筒のような武器だろうか。何かを握っている。




ゴォォォと筒から音が聞こえた。


(何か来る!)


「magic..」


ルカが能力を使う前に大型が上に上がっていく。


(いやはやこれほどの威力があるとは。)


ハレイがルカを手招きする。


「ルカ殿~。下を見へみなはれ~。」


「何?これ。」


下を見ると、地面が近づくのが見える。


「山頂ごと削られて、落ちている?」


「どうやらそのようですなぁ。早く対策を打たないと、甚大な被害が出て我々も一巻の終わり。」


「はぁ~。magic art! ART」


ルカがアミュレットで絵具を全員に少しずつ付けていく。


「ほぉ。ルカ殿はアミュレットを身に着けたのですか。」


「細かいことは気にしない。ほら、皆バラバラにならないように集まって。」


そういうと、削られた山とルカとハレイ達は絵になりゆっくりと地上へと降りていく。




大型が近づいてくる。筒状の武器を持っている手とは逆の手にはホースが握られていた。


ルカが一時的に絵から元の姿に戻る。


(あれは、まさか!水!絵のままで水をかけられたら元に戻ることが出来なくなる。)


「magic art! paint wall !」


壁を周りに作る。


案の定ホースから高圧の水が噴射された。


「magic art! paint wall !」


水でもろくなった部分を絵具で補強していく。


(落下まであと5秒ってところかしら。急がないと。)


壁が破れてきて水が浸入してくる。


「だめだ!!」


ルカは必死に皆を庇い水から守った。背中に高圧の水が当たる。


痛みに耐える。




「助かったのか?」


絵から戻ったエルフ達はひどい光景を見た。


「ルカ、ルカーーーー!!!」


あたりは赤い血でいっぱいだった。


絵具で平面化したものは全て元に戻っていく。


ルカは下半身が吹き飛んでいた。


上半身は山頂の一部に寄りかかっていた。


輝きを失った目には夕焼けの黄金の輝きがただただ反射していただけだった。




「さぁ、次はハレイ!お前だぁ。俺たちの正体を知る者は始末しなくてはな。」


大型の機械兵がハレイに銃口を向ける。




grrrrrr


ルカの血が一人でに集まっていく。


「何だ?体温から死亡は確定しているはずだぞ。」


No.8が驚く。そして同時にホースを構え照準を合わせる。


血が形を成して上半身だけの人型となった。


しかし、顔立ちはルカとは似ても似つかない姿だった。


「亡霊がくたばれ!!!」


ホースから高圧の水が照射される。




「gyyyyysyaaaaaaaaa」


人型の何かが咆哮する。


そして手から血を飛ばした。


血は水に着くと弾き飛ばされることなく逆に水を侵食していった。


「何だ?この能力は!」


ホースまで血が侵食する。侵食された部分はどんどん絵になって血によって消滅していく。


(まずい!一滴でも触れたらOUTだ!ホースを切り離さなければ!)


ホースを切り離す。貯水から水が垂れていく。


ホースは一瞬で侵食され消滅していった。


その場にいる者はただ唖然とすることしか出来なかった。

脳内設定その⑧

ルカ=ルチェライ 種族ーエルフー (死亡)

アミュレット名ーThe art of drawingー

「絵で描いたものをつくりだしたり、絵具に触れたものを絵に変えたりできる。

 最後の審判(Giudizio Universale)

 ルカの死後に発現した上半身のみの人型。

全身が血で出来ていて一滴でもそれに触れれば、瞬時に絵に変えられ血により消滅させられる。」


脳内設定その⑨

ハレイ=コンペ 種族ーエルフー

アミュレット名ーMourir a Tue-Teteー

「範囲内の者に通信が送れる能力。」


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