◕「最後の芸術」3/4
ドドドっと地面が揺れる。
「エドガー!もう休まったんですか?」
ラルフにエドガーが追い付いた。
「・・・ピザファットの位置を予想できるか?」
「流れの先は滝ですから落ちて流されてるはずです。そうすると!」
ラルフは能力を使い、地面に島の地図を正確に描くと×マークを三つ記した。
「こことこことここ。ですかね。この時期の水の流れのデータから算出しました。」
エドガーはニヤリと笑うと。
「・・・ラルフ。お前には集落を暴れているエドゥと機械兵を任せた。残っている戦士たちを連れていけ。俺は裏切り者のピザファットを倒す。」
「分かりました。気を付けて。」
そういうと、エドガーは羽を生やしラルフが印をつけた場所をしらみつぶしに回っていた。
「・・起きて。起きて!、、、起きろっつてんでしょ!!!」
声が聞こえる。それと同時にお腹に凄い力が加えられた。
「う・・・ゲホォ。」
飲み込んだのだろう、水が口から出てくるのが分かった。
「ふぃ~助かった。ありがとうよ。」
ピザファットはまだはっきりしない意識で助けた相手の顔を見る。
「・・・って、ネミじゃねぇか!動くなよ!今から目を覚まさして・・」
「待った!待って。」
ネミはこれまでの出来事を話した。
「じゃあルカは生きてんのか!良かった。」
ピザファットは胸をなでおろす。
「ねぇ、ピザファット。私フランコにどんな感じに接すれば良いのかな、、、。」
「どうって、別に、普通に?」
「普通って、私のせいでフランコの右手が。」
「フランコはきっと気にしないと思うぜ。まぁ利き手だからなぁ。困るかもな。特に夜は!」
ピザファットがにやにやする。
「・・・っ最っ低。」
そんなピザファットをネミは侮蔑の目で見るのであった。
「嘘嘘!冗談~。冗談だってば~。そんな目で見ちゃや~よ~。」
「あれ!ピザファットあれ!」
ネミが指を差していた。
「何だよ。今、弁明してんのによ~。」
振り向くと、巨大な鳥が迫ってきていたのが見えた。
「OH MY GO----------------------D!」
逃げる動作を取る前に視界が180°回転した。
足で掴まれて宙ぶらりんになっているのだろうか。
「STOP!STOP!放せって!」
足を掴まれている。そこから血が出ているのが見える。
鳥の足が離された。
「おいおい、こんな高いところで、離すなーーーーぁぁあぁぁあぁぁっぁぁ!」
川に着水した。
「くそっ!舐めやがってエドガーだな!もう追ってきたのかよ。」
ピザファットは顔を拭きエドガーを探す。
「ピザファット、下、下!」
ネミが叫ぶ。
「下?下がどうしたって?」
下を見る。サメのような生物が大きく口を開けていた。
ガシッ。すんでのところで回避する。
(早く陸地に戻んねぇと。水中じゃ勝負に何ねぇ。)
クロールで陸地まで進む。
瞬間横からものすごい勢いで何かが横切るのが見える。
同時にガブリと鈍い音がした。
「うぅ。」
鋭い歯が胴体を噛む。
そのまま水中に引きずりこまれていく。
(放せーーーー!)サメのエラを塞ごうとする。
しかし、サメは体を横に動かし、それを許さない。
(じゃあこれならどうだ!)
今度はパンチで鼻を狙う。サメは口を放し、回避しまたピザファットの周りをぐるぐると回っていた。
「ピザファット!受け取って。」
ネミが槍を投げる。
「ちょ。待って!今手がふさがって。」
手に刺さった。
「痛っ!ったく乱暴な女だぜ。」
刺さったそれを引き抜き、再びサメを警戒する。
「来いよ!エドガー!もう一度勝負しろ!」
再びピザファットの体に歯が食い込んだ。
ピザファットを噛んだままサメがぐるぐるその場を回る。
(ふん!俺っちがそのままお前から離れるのを狙ってんだろ!もう分かったぜ。逆だ!逆にしがみつく!)
ピザファットはサメに抱き着く。
ぐるぐると川を回る。
ピザファットはすごい勢いで振り払われそうになるが、何とかしがみついた。
(くたばりやがれ。)
槍でサメを刺した。
サメは驚き、水面下に潜っていった。
(今のうちだ。)
陸地まで上がり、何とか危機が去ったのを確認する。
「ピザファット!トラップゾーンまでエドガーを誘導しましょう!そこで迎え撃つわ!」
ネミがピザファットの元まで駆け提案する。
「分かった。早速急がないと。」
傷が完全に回復したのを見るとピザファットはネミとトラップゾーンへと向かう。
「いたぞー!ピザファットだ!ネミもいるぞ!エドガーを救え!」
エドガー側の戦士たちが目の前に立ちふさがってきた。
「厄介ね。今は一刻を争うというのに・・。」
「気来風躰掌!!!」
ビュウウウと凄まじい風が吹き荒れる。
「今度は何だよ!」
風の方を見るとピザファットは歓喜した。
「相棒!!上達したんだな!!ハハッ!!・・・ところで何ていったんだ?」
「ピザファット!気来風躰掌って名前を付けてみたんだ?カッコいいだろ?」
「・・・よし。その話はこの戦いが終わってからにしよう。エドガーが来る。向こうのトラップゾーンまで行くぜ。」
「あぁ。そのことなんだけど、すまん。後ろにいっぱい援軍が来てるんだ。」
「それってこっちの?」
「・・・あっちの。」
「OH・・・。」
「逃げるのに専念した方がいいかもしれないわね。」
3人は戦士たちから逃げるように走る。
「相棒~。」
「そんな目で見ないでくれ、機械兵を相手にしてたらラルフに見つかったんだ。それで逃げてきたってわけ。」
「今は悠長に会話してる場合じゃないと思うわよ。」
「君は?」
「ネミだよ。今朝の会話に出てきただろう?」
「何?今洗脳を解いて・・」
「「それはさっきやった。」」
グルルルルギャーオース
3人の後ろから獰猛な声が鳴り響く。
「エドガーがもうそこまで来てるわ。まだトラップゾーンまで距離があるのに。」
「くそ!皆走れ走れーーーー!!」
「すぅぅぅ気来風躰掌----!」
エドゥが木を風で倒した。
「相棒?」
「これで多分時間が稼げるだろ?」
「エドガーが空から来たら?」
「・・・・。」
「・・・・。」
「・・・・。」
ネミの言った通り空からエドガーが飛んできた。
「ハレイ~?何所~?」
ルカがハレイの家に着いた。
「どう?いた?」
「ここにはいないみたい。」
「何か手掛かりは?」
ルカが話をしていると頭に言葉が浮かんできた。
ー島の全員に一斉送信。東西南北全ての海岸に新手の船が接近。巨大な鉄の塊を発見。-
「今のはハレイのアミュレットね。」
「海岸全体が見える位置。・・・。」
ルカは一つ心当たりがあった。ピザファットと見た黄金の輝き。島で一番高い場所。
「皆!ハレイの場所が分かったわ。ついてきて!」
そういうとルカは飛び出していった。




