⚙︎「共同戦線」9/12
カタカタカタカタ。
ズシンズシンズシン、プシューーーー。
カタカタカタカタ
不意に嫌な地響きがなる。
「これは!!!?急いで使い魔を送れ!!」
ズシンズシン。
連絡用に貸し出された使い魔を送る。
その場にいる全員は息を呑んだ。
「あれが、話に聞いた“機械仕掛けの神”か。」
<・・・。>
突然、オートマタたちが動きを止める。
彼らは両膝を折り地面に正座し、両手を合わせた。
<我らが神が降臨なされた。>
<神の裁きを!!!>
<この者らに鉄槌を!!!>
ズシンズシンズシン!!!
足音がゆっくりと、確実に迫る。
そして、その姿がはっきりと現れたのだった。
大きさは普通のオートマタとほとんど変わらない。
肩の近くに歯車が浮いていて、体に突き刺さったパイプから煙が出ていた。
(あのナタリーって子の話じゃオートマタに攻撃さえしなけりゃ襲ってくることもないはずだ。)
「みんな!!ぜってーに反撃はするな!」
「銃弾が止んだ今がチャンスだ!!負傷者を運べ!!!」
カタンカタン。
プシューーーー、カタカタカタカタ。
“ナテュミタ”がその場を過ぎ去ろうとしていた。
<おっと、そう簡単にやらせると思うか?>
オートマタからフィルマンぺの声が聞こえてきた。
次の瞬間、バキューーンと銃弾が一発放たれる。
フィルマンぺが負傷者を狙い始めた。
「うっ!!!」
ジョン・ドウズが射線上に入り銃弾をその身に受ける。
「大丈夫か!!?」
教会の兵が駆け寄ろうとする。
「構うな!!!問題ない!!!」
ジョン・ドウズの気迫に押され教会の兵は負傷者を担架に乗せにいった。
<ほらほら、どんどんいくぞ!!踊れ!!踊れ!!>
ズキューーン!!!ドキューーーン!!!
フィルマンぺがさらに引き金を引いていく。
「っ!!!はっ!!!」
ジョン・ドウズたちは無抵抗で弾を撃ち込まれる。
<どうした、動きがゆっくりになっているぞ。ほらほら歩行者に当たってしまうぞ、ほらこのように!>
フィルマンぺが銃口を歩行者の方に向けた。
「っ!!!間に合え!!!」
一人のジョン・ドウズが渾身の力を振り絞り走り出す。
「うっ!!!!」
弾は頭に命中する。
ドシン。
そのジョン・ドウズは地面へと倒れ込んだ。
<はっはっは!!!ほらまだ終わらんぞ!!>
ズキュン!!!!バキューーーン!!!
銃弾が鳴り止まない。
一人、また一人とジョン・ドウズたちは倒れていくのであった。
カタカタカタカタ
プシューーーー。
カタンカタン。
彼らのおかげで“ナテュミタ”はその場を去り、城の方へと進んでいった。
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