表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダイヤモンド・ダスト・トレイル「斜陽へと羽ばたく鳥」   作者: 白山 遼
⚙︎機械仕掛けの神ー超大陸バンギア北部「医学都市 パピルス」ー
178/495

⚙︎「共同戦線」9/12

カタカタカタカタ。


ズシンズシンズシン、プシューーーー。


カタカタカタカタ


不意に嫌な地響きがなる。


「これは!!!?急いで使い魔を送れ!!」


ズシンズシン。


連絡用に貸し出された使い魔を送る。

その場にいる全員は息を呑んだ。


「あれが、話に聞いた“機械仕掛けの神”か。」


<・・・。>


突然、オートマタたちが動きを止める。


彼らは両膝を折り地面に正座し、両手を合わせた。


<我らが神が降臨なされた。>


<神の裁きを!!!>


<この者らに鉄槌を!!!>


ズシンズシンズシン!!!


足音がゆっくりと、確実に迫る。

そして、その姿がはっきりと現れたのだった。


大きさは普通のオートマタとほとんど変わらない。

肩の近くに歯車が浮いていて、体に突き刺さったパイプから煙が出ていた。


(あのナタリーって子の話じゃオートマタに攻撃さえしなけりゃ襲ってくることもないはずだ。)


「みんな!!ぜってーに反撃はするな!」


「銃弾が止んだ今がチャンスだ!!負傷者を運べ!!!」


カタンカタン。


プシューーーー、カタカタカタカタ。


“ナテュミタ”がその場を過ぎ去ろうとしていた。


<おっと、そう簡単にやらせると思うか?>


オートマタからフィルマンぺの声が聞こえてきた。

次の瞬間、バキューーンと銃弾が一発放たれる。

フィルマンぺが負傷者を狙い始めた。


「うっ!!!」


ジョン・ドウズが射線上に入り銃弾をその身に受ける。


「大丈夫か!!?」


教会の兵が駆け寄ろうとする。


「構うな!!!問題ない!!!」


ジョン・ドウズの気迫に押され教会の兵は負傷者を担架に乗せにいった。


<ほらほら、どんどんいくぞ!!踊れ!!踊れ!!>


ズキューーン!!!ドキューーーン!!!


フィルマンぺがさらに引き金を引いていく。


「っ!!!はっ!!!」


ジョン・ドウズたちは無抵抗で弾を撃ち込まれる。


<どうした、動きがゆっくりになっているぞ。ほらほら歩行者に当たってしまうぞ、ほらこのように!>


フィルマンぺが銃口を歩行者の方に向けた。


「っ!!!間に合え!!!」


一人のジョン・ドウズが渾身の力を振り絞り走り出す。


「うっ!!!!」


弾は頭に命中する。


ドシン。


そのジョン・ドウズは地面へと倒れ込んだ。


<はっはっは!!!ほらまだ終わらんぞ!!>


ズキュン!!!!バキューーーン!!!


銃弾が鳴り止まない。


一人、また一人とジョン・ドウズたちは倒れていくのであった。


カタカタカタカタ

プシューーーー。

カタンカタン。


彼らのおかげで“ナテュミタ”はその場を去り、城の方へと進んでいった。












よろしければブックマーク登録、評価感想などお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ