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ダイヤモンド・ダスト・トレイル「斜陽へと羽ばたく鳥」   作者: 白山 遼
⚙︎機械仕掛けの神ー超大陸バンギア北部「医学都市 パピルス」ー
174/495

⚙︎「共同戦線」5/12

「ねぇ、エリアス?」


「なんですか?」


「こうしてゆっくり話すのも久しぶりよね。」


「ここしばらくは休む暇がありませんでしたからね。」


エリアスは教会の命令で、ナタリーを捕まえるために大陸中を駆け巡っていた。

途中様々な妨害がありながらもポータム・ポートで彼女を発見する。

エドゥたちと出会ったのはこのときだった。

彼らと一戦交えた後、あと一歩のところでトラブルが発生し、彼女を取り逃したのだ。


神の鎧と書いて神鎧しんがい

教会から認められた精鋭部隊“正規軍”が戦争時にのみ使用を許可された武装。

装着することで使用者の能力を極限まで引き出してくれるのだが。

どういうわけか、エリアスの神鎧は一人でに動き出していたのだ。


彼はナタリーの件を一度保留にし、神鎧を抑えることにした。

その協力者としてシャルロッタ、ザウルが名乗りをあげてくれたのだ。


「それにしても次から次へと色々なことが起こるわね。」


「えぇ、でもどれも無視することができない。一つずつ着実にやりましょう。」


エリアスは空を見上げる。


「とりあえず、この街の平和から取り戻してみせます。」


「まぁまぁ、そんなに根を詰めすぎるとよくないわよ。」


シャルロッタは棚からリバーシを取り出した。


「さぁ!黒か白かどっち?」


§


(この胸に溢れてくる熱い感情が恋という物なのかしらね。)


シャルロッタと感覚を共有しているアンジェリカは、ふとそんなことを考えていた。


「ったく。なんで吸血鬼がこの部屋にいるんだよ!」


「まぁまぁ、いいじゃないっすか。」


彼女と同じ部屋にいるのはザウルとカロリーナだった。


「仲間のところで休めばいいじゃねぇか!」


「ジンジャー兄さんは睡眠を邪魔されるとすごい怒るのよ。バルーノ兄さんも今はそっとしておいた方がいいと思うわ。」


「もうもう!一人じゃ寂しいって言ってくれればいいのに!」


カロリーナはアンジェリカに抱きつく。


「お前。いくらなんでも打ち解けすぎだ。仲間になったわけじゃない、休戦しているだけだということを忘れるんじゃねぇ。」


「なおさら今しか触れ合えないじゃないですか!」


「ふふふ、そうね。今だけ特別よ。」


「やったー!肌白い!もちもちしてる!」


「まったく。付き合いきれねぇ。」


ザウルは部屋から出ようとした。


「ちょっと、どこ行くんすか?」


「エリアスのとこだ。」


カロリーナとアンジェリカは互いに顔を向けると頷き合う。


「かぁ〜〜〜。先輩は空気が読めないねぇ〜。」


「えぇ、本当に。」

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