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ダイヤモンド・ダスト・トレイル「斜陽へと羽ばたく鳥」   作者: 白山 遼
Ⅰ エドゥ=ベレン 「斜陽へと羽ばたく鳥」
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プロローグ 「新惑星探査」

男は外の景色を眺めている。真っ黒なキャンパスに星々の明かりが点々と散りばめられている。その様子は男を飽きさせることはなかった。

「エドゥ、初めての宇宙はどうだい?」

管制室から連絡が入る。エドゥと呼ばれた男は「期待と不安で満ちてるよ。」と答えた。


エドゥは宇宙飛行士である。彼の任務は第二の地球となる惑星を探すことであった。

有人探査で一人という何とも過酷な任務で当然不安はあったが、宇宙飛行士の仕事は子供のころからの夢でもあったのでどちらかというと期待のほうが大きかった。

未知なるものとの遭遇や、新しい物質の発見。

そういった小さい頃読んだSF小説のような冒険が待っているかもしれないと思うと彼は今から居ても立っても居られなかった。しかし、常に命の危険が伴うことも勿論知っていたので、浮かれすぎないようにエドゥは自分の頬を叩いて気を引き締めた。


「エ:@!聞こえ;@」

電波が悪く雑音が多いが管制室から連絡が届く。

エドゥは何か悪い予感がしていた。その予感は的中してしまった。

宇宙船が何かに引っ張られるように急に進路を変えたのである。

すぐに訓練でやったように宇宙船を操縦する。

中々に強い力で引っ張られているらしく、中々宇宙船を本来の軌道に乗せられない。

(くそ、まだ冒険が始まってもいないのに。)

エドゥは無我夢中で操縦する。宇宙船をまっすぐ進ませたいのだが、激しい力はそれを許さない。

「管制室!応答してくれ!」

藁にも縋る思いで、マイクを握るが帰ってくるのは静寂だけであった。

ドンっと大きな衝撃がエドゥを襲った、宇宙船内の照明が消える。

エドゥは家族の写真を取り出し、自分の死期を悟った。


「"$%#'&$&(&'&)('&%$#$」「%#%&’%$#$%&’(」

「!”#$%&’())(’&%$#$%%」

「”#$%$#$%&’(&~=」


「ハァハァ」

(生きている?のか?)

エドゥが目を覚ますとまだそこは宇宙船の中であった。

ひとまず自分が生きていることを確認し終えると自分の任務について思い出す。

「管制室!聞こえますか?」

やはり返事が返ってこない。仕方がないのでそのまま任務を続けることにした。

連絡の手段は後々何とかすればいいやとエドゥは楽観的に考えていた。


これまでトラブルばかり起きてきたが、エドゥの宇宙旅行にとって一番のサプライズが飛び込んできた。

それは雲が確認できる惑星だった。

いきなりビンゴ!!と叫びたい気持ちを抑え、エドゥはその惑星をしっかりと観察する。

あまり余計なエネルギーを使うことは好ましくない、もし雲が見間違いで無駄な着陸でもしてしまうと地球に帰るエネルギーがなくなってしまうかもしれないからである。

しっかりと目の前の惑星を観察する。大きさは地球よりちょっと小さいぐらい。やはり雲が存在している。

さらによく見ると何者かによって作られたであろう建造物まで観察できた。


エドゥは自然とその星へ進路を取っていた。任務でもあるが、未知の惑星を目の前に冷静ではいられなかった。子供のころにもっていた冒険心が再び心の中からあふれ出ていた。


大気圏を突入する。やはり空気が存在している。

エドゥは子供のようにはしゃいでいる。

(あぁ~早く宇宙人にあいたい!)


あんまりはしゃぐものだから、エドゥは宇宙船の故障に全く気が付いていなかった。

宇宙船は本来着陸する際、軟着陸システムが働く。

着陸時の衝撃を和らげるために着陸用のエンジンが噴射されるはずなのだ。

しかし、トラブルでエンジンが噴射されていなかったのである。

エドゥは呑気に鼻歌を歌っていた。


ドシン!っとまるで車同士が衝突したような衝撃が宇宙船内に走る。

一瞬何が起こったのかまるで理解できなかった。視界がぐるぐる回る。

(着陸できたのか?)

宇宙船内の装置の照明が全部壊れた。再び動かすには修理が必要のようだ。

エドゥは漸く立ち上がれるようになると、暗闇の中で手さぐりに出口を探す。

扉は半壊していた。そこから光が漏れていた。新しい世界への扉を今、、


開けた!





日常ものを今まで趣味で書いていたが、ありふれている超能力ものも書いてみたくなった。

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