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【登場人物紹介】(第十章終了時点)


第十章終了時点までに登場したキャラクターの紹介です。

抜けている人物も多々います。


※未読の方はネタバレ注意!



<ファーステスト家の面々>


■セカンド・ファーステスト 18歳 人間 男

少し長めの青黒い髪に透き通るような白い肌をした高身長の美形(課金アバター)。

中身は「佐藤七郎」24歳無職独身。中学高校とろくに通わず仕事もせずに引きこもり日夜ネトゲ三昧、VRMMORPG「メヴィウス・オンライン」通称「メヴィオン」では、「seven」という名前のメインキャラクターで世界一位に君臨し続けていた。

メヴィオンに酷似したこの世界へ、倉庫用に作って放置していたサブキャラクター「セカンド」となって転生してしまう。

以後、この世界でも再び世界一位となるため、日々サブキャラ育成に熱中している。

性格は苛烈で大胆、ことメヴィオンに関しては自分にも他人にも非常に厳しいストイックな男。しかし他人からの好意には性別関係なく弱く、そのせいかやたらと義理堅い面もある。

常に世界一位として振舞うことを心がけているため、強く言い過ぎることも多い。

実質小卒レベルの教養だが、メヴィオンに関する知識は誰よりも有しており、PvPに限っては頭脳明晰、数十万通りの定跡をいくつも覚えるなど記憶力も相当に良い。

単純なステータスはさて置き、PSプレイヤースキルでは彼の右に出る者など誰一人としていないだろう。

当初「ファーステスト」はチーム名だったが、いつの間にやら家名に。本人は割と気に入っているらしい。

愛馬の名前は「セブンステイオー」。


■シルビア・ヴァージニア 18歳 人間 女

プラチナブロンドの髪を後ろで纏めた凛々しい元第三騎士団の下っ端女騎士。

ヴァージニア騎士爵家の次女で、現在はセカンドのチーム「ファーステスト」の魔弓術師。

幼い頃から「正義の騎士」に憧れており、正義感がとても強いが、そのせいか思い込みが激しい。

生真面目で常識的だが騙されやすく、ややポンコツ気味なところもある。

若干、中二病気味。決め台詞や必殺技の練習は欠かさない。

第四百六十七期【弓術】タイトル「鬼穿将きせんしょう」保持者。

愛馬の名前は「白銀号」。栗毛の馬である。


■エコ・リーフレット 17歳 猫獣人 女

栗色の短い髪に猫の耳、青緑の瞳をした釣り目にぽかんと開いた口から鋭く尖った歯が特徴の、小さな可愛い女の子。

元は魔術学校の落ちこぼれで、無能と蔑まれいじめられていたが、今やファーステストの頼れる壁役。

彼女の筋肉僧侶という成長タイプは、魔術師としては最低レベルだが、壁役としては非常に優秀である。

楽しいことが大好きで、皆のことはもっと好き。特技は食べること。作戦会議がお気に入り。

日本語は中途半端に覚えているため、かなり拙い。

第四百六十七期【盾術】タイトル「金剛こんごう」保持者。

愛馬の名前は「リーフインパクト」。なかなか速い。


■ユカリ 20歳 ダークエルフ 女

白紫色の長髪と褐色の肌、長いエルフ耳、刺すように鋭い三白眼、冷淡な無表情、ナイスバディなお姉さん。

元・女公爵付きの暗殺者で、陰謀に巻き込まれ犯罪奴隷となり、巡り巡ってセカンドに購入された。

幼少期、名前を付けられず育てられた凄惨な過去を持つせいか、心を許した相手には強く依存してしまいがち。

ファーステストの鍛冶師であり、ファーステスト家の家令であり、メイド長であり、セカンドの秘書でもある多忙な人。

性格は冷徹で、正論と毒舌に定評がある。実はむっつりドスケベ。

夜のタイトル戦では世界一位にも引けを取らない実力者。

愛馬の名前は「エルパープル」。


■アンゴルモア 年齢不明 精霊大王 性別不明

身長160センチほど、赤・黒・金に輝いてゆらめくショートカットの髪に、青白い肌、橙色と緑色に輝く瞳と、右頬に禍々しい文様、中性的で美しい顔立ち。身に纏う華美な白銀の服は、所々に瑠璃と琥珀の装飾が施されている。

セカンドの所持していた「プレミアム精霊チケット」により喚び出された四大元素を支配する精霊の大王。精霊界で唯一「雷属性」を司る。

性格は最悪。とても傲慢で偉そうで、事実偉いため始末に負えない。殆どの精霊から嫌われている。弱い者いじめが趣味。

自身が認めた相手には付き合いが良く、時には優しい一面を見せることもある。だが、常に自分が一番でなければ気が済まないため、セカンドに冷遇されると嫉妬の末に機嫌が悪くなる。

愛用していたマグカップを割られた腹いせに土の大精霊ノームを消滅させたことがある。

黄色の生地に青い星の柄をしたパジャマで、同じ柄のナイトキャップを被って眠る。


■あんこ 推定数百歳 暗黒狼の魔人 女

ウェーブがかった漆黒の長髪と、糸のように細められた目、優しげに微笑む口元には艶ほくろ、陶器のように白い肌と、美しい顔、全身に纏った闇の黒衣でも隠し切れないほど妖艶な肢体。セカンドより少し低いくらいの長身で、黒毛の狼耳と尻尾が生えている。

セカンド曰く「なんとしてもテイムしたい魔人ランキング」ぶっちぎり第一位。

何百年もの間、常闇の図書館の中で孤独に過ごしてきた。唯一の娯楽は、その場を訪れた者の殺生。

ずっと甚振る側だった彼女は、セカンドに四ヶ月間も甚振られたことによって覚醒。セカンドこそが、この世で唯一、自身に生の実感を与えてくれる「主様あるじさま」なのだと魂のレベルで認識した。

セカンド以外の人間は、虫のようにしか思っていない。

陽光が苦手で、その体に少しでも当たればへろへろになってしまう。

暗黒変身スキルで狼型・人型と自在に姿を変えることができる。

狼型は、大きな黒い狼の姿。その美しい毛並みはまるで黒い炎のようにゆらめいている。


■ウィンフィルド 年齢不明 水と土の混精 女

グレーのツーブロックヘアにすらりとした長身の美人。深い青色の瞳、眠そうな目とつっかえつっかえの喋り方が特徴。地味な色合いのシャツとベスト、ズボンを好んで着用し、普段は腕まくりをしている。

先読み能力に長け、相手の思考をぴたりと言い当てられることが多々あるほど異常に頭が良い。そのあまりにも明晰な頭脳から、精霊界の軍師と呼ばれている。

戦争や政争は彼女にとって遊戯感覚。その点でセカンドと意気投合した。互いにないものを持ち合う二人は、今なお惹かれ合っている。

基本的には人見知りで寡黙、喋り方はたどたどしいが、一度打ち解けたら、気遣い上手で、ユーモアもあり、実は気さくな性格だと知ることができるだろう。

ユカリに使役されている。戦闘はからっきし。


■ラズベリーベル 18歳 人間 女

元・カメル教の聖女。白と赤の交ざった長髪にスレンダーなモデル体型の美形(課金アバター)。

中身は「鈴木いちご」21歳男性。幼少から母親に女として育てられていた過去を持つ。外見は女性そのものだが、心も体も男である。

セカンドの後を追って自殺した結果、サブキャラ「ラズベリーベル」としてこの世界へとやってきた。メインキャラは「フランボワーズ一世」という筋肉ムキムキマッチョマンの重装騎士。元・世界ランキング最高128位。

ラズベリーベルは鈴木いちご本来の容姿に似せて作ったサポートタイプのキャラクターで、違う点を挙げるとすれば髪の色と性別くらいのもの。この姿でサポート役として佐藤七郎と邂逅を果たすことが、彼なりに考えた秘めたる好意のアピール計画だった。

関西出身、こてこての関西弁を喋る。メヴィオンの片手間に東都大学理科二類へ現役合格する程度には聡明。

性格は計算高く怜悧狡猾、勝つためにはルール内において手段を選ばないタイプ。「本物」に憧れを抱いている節があり、中学時代から今に至るまで佐藤の影響を色濃く受けている。


■レンコ 18歳 人間 女

元・義賊R6リームスマ・シックスの親分リームスマの一人娘。本名はレイ。

義賊弾圧によりR6が解体された後、追われる身となってカメル神国へと逃げ込んだが、もはや絶体絶命であった。その際、ラズベリーベルによって拾われ、唯一の聖女付き侍女となる。

後ろで結った長めの黒髪、切れ長の三白眼、女性にしては高めの身長と、白い肌に赤い口紅の映える、スケバンのような気の強い跳ねっ返りの女の子。

ラズベリーベルの教えで変身スキルを習得し、体術や剣術も高段へと上げることができたため、自分を特別な存在だと思い込んでしまっていた。

絶対に自分を曲げようとはしないが、根は義理堅く仲間思い。自分の命を救ってくれたラズベリーベルの言葉には素直に従うが、それ以外の者の言葉には基本的に一度は反抗する。

他人からのお節介が嫌いで、指図されることはもっと嫌い。

現在は、新生R6の親分として日夜頑張っている。


■アカネコ 17歳 人間 女

刀八ノ国トウハチノクニ最強のサムライと謳われていた兜跋とばつ流家元ケンシンの一人娘。

細長いポニーテールの黒髪、キリッとした凛々しい顔と、姿勢の良い佇まいが特徴的。

非常に努力家で、並みならぬ忍耐力があり、才能に溢れている。こうと決めたことは何があろうと必ずやり切る胆力を持つ。向上心は人一倍あり、そのせいか周囲に影響されやすく、少々盲目的。

真面目さではシルビアの上を行き、勤勉さでは更にその上を行く。師匠に素振りを続けろと言われれば、止めてよしと言われるまで何年も素振りのみを続けてしまうだろう危うさがある。

幼少よりずっと抜刀術漬けで、およそ女子らしくない生活をしていたが、セカンドから半ば強制的にプレゼントされたコスチュームのせいで、近頃はようやく年頃の女子らしいものに興味を持ち始めた。


■ミロク 年齢不明 阿修羅アスラの魔人 男

腰まで伸びた黒髪と、中性的で綺麗な顔、細く引き締まった肢体をした、若い見た目の美男。

その正体は、刀八ノ国に千年前から暮らしている魔物「阿修羅」が大勢の侍の魂を吸収して魔人と化した存在。

阿修羅の固有する吸収スキルは、吸収した相手の最も得意としていたスキルを一つのみ習得し、吸収するたびにリセットされ上書きされるというもの。ただし、既に吸収し習得したスキルが新たに吸収しようとしているスキルと同一の場合のみ、吸収する相手のステータスに応じて自身のステータスを僅かに上昇させる効果がある。この特性を利用し、ミロクは幾百年を経て尋常でないステータスを得ることができた。

無念のまま死んでいった侍たちの闘志の塊のような男で、血湧き肉躍る抜刀合戦に飢えている。そのためか、自己顕示欲も強い。大勢の観客の前で研鑽を積んだ技巧を披露することに快感を覚えている。

人化変身スキルによって阿修羅型・人型と自在に姿を変えることができる。

阿修羅型は、身長2メートル強、三つの顔と六本の腕を持つ三面六臂の魔人の姿。腰には二本の刀がぶら下がり、手前二本の腕は胸の前で合掌、後ろ四本の腕は抜身の刀を持っている。背後には燃え盛る環状の光が浮かんでいる。正面のミロクの顔には禍々しい紋様、その左右には悔しげな顔の面と悲しげな顔の面がついている。




<ファーステスト家の使用人>


■キュベロ 25歳 人間 男

身長177センチほど、金髪碧眼、何処か凄みのある美男で、目にかかるくらいの前髪を七三にかき上げたヘアスタイル。如何なる時も執事服をピシリと着こなしている。

元・義賊R6の若頭。そのため潜り抜けた修羅場は数知れず、執事服の下には細くも鍛え抜かれた筋肉と背中一面に鬼の刺青が隠されている。

ファーステスト家の執事バトラーであると同時に、セカンドの従者ヴァレットでもある。

気遣い上手で冷静沈着、使用人全員を取り纏めるしっかり者の委員長ポジション。根は熱血漢で、仁義を重んじる。普段は丁寧な言葉遣いで柔和な人物だが、怒ると凄く怖い。

非常に器用で柔軟、何ごとも涼しい顔で平均点以上にこなす。だが、本来は不器用で頑固者。裏側には誰にも見せない血の滲む努力が隠されている。

朝の散歩と夜の見回りが日課。誰よりも早く起き、誰よりも遅く寝ることを心掛ける男。


■リリィ 39歳 人間 体は男/心は女

身長185センチ、強靭な筋肉と生え際のMっぱげが特徴的な青髭のオネエさん。

元は冒険者をしていたが、行く先々で居心地の悪さを感じ、最後は仲間に騙され冤罪で奴隷へと落とされた。

その後、セカンドに購入され、ファーステスト家の園丁頭となる。

そもそも冒険者のような荒っぽい仕事は好みではなく、いつかはお花屋さんのような可愛い仕事をしてみたいと考えていたため、ファーステスト家での今の仕事を非常に気に入っている。

男らしい大きな体がコンプレックスだったが、セカンドに芸術的だと褒められてからは誇りを持つようになり、本格的な筋トレを始めた。

ことあるごとに肉体美を見せびらかすため、一部使用人からは面倒がられている。

セカンドの前では舞い上がっておかしな行動をとってしまうことが殆どだが、普段はきちんとしており、部下たちにも慕われている心優しいオネエさん。しかし怒らせるとキュベロくらい怖いとの噂もある。


■ソブラ 36歳 人間 男

身長178センチ、くすんだ青色の瞳とボサボサの黒髪に無精ヒゲ、眼鏡の似合う彫りの深い顔の男。

許嫁から結婚詐欺に遭い全財産を失った挙句に借金まで背負わされ仕方なく自身を奴隷にして返済したが実はまだ女が借金を隠していて奴隷であるにもかかわらずその借金もしこたま背負わされるという最悪の借金奴隷。

その後、セカンドに購入され、ファーステスト家の料理長となった。

普段はぐうたらな様子だが、裏では誰よりも努力している。使用人たちの中で最も忠誠心が強いかもしれないほど、セカンドへの感謝を覚えている。しかしそれほどに強固な意志を持っていても打ち勝てないほど、カラメリアの薬物依存は酷かった。

煙草が大好きだったが、ラズベリーベル開発の薬による依存症治療の末に完全禁煙。

依存症からの復帰後は、ファーステスト家の皆への熱い感情がどうしても溢れてしまい、非常に涙脆くなった。

現在、カツ丼を研究中。


■ジャスト 17歳 人間 男

身長173センチ、茶髪のオールバックに眉剃り、三白眼。気合いの入ったヤンキーのような青年。

元はヤンチャな孤児で、グレてストリートチルドレンとなり、順当にチンピラへ成長、盗みに失敗して奴隷に。

その後、セカンドに購入され、ファーステスト家の厩務長となった。

竹を割ったような性格で、馬鹿素直、面倒見が良い。そのため厩務員の部下たちから兄貴と呼ばれ慕われている。


■プルム 15歳 人間 男

やたらと前髪が短い厩務員の小僧。厩務長ジャストの弟分。

元ストリートチルドレンのコソ泥。好奇心旺盛で生意気。舐めた口を利いてはジャストにぶん殴られている。

ジャストに心酔しており、兄貴兄貴とまとわりつく。

趣味は兄貴自慢。いずれは兄貴の伝記を書いて兄貴の素晴らしさを世界に広めるのが目標。


■ビサイド 30歳 人間 男

骨ばった顔、オールバックに固めた黒髪、何人も殺していそうな鋭い三白眼、がたいの良い長身。

義賊R6の構成員であり、キュベロの舎弟。筋金入りの渡世人である。

親分リームスマを敬愛し、若頭キュベロに惚れ込んでおり、セカンドに畏敬の念を抱いている。

R6崩壊後は物乞いのフリをして王国内のカメル教会を転々とし、散り散りになった仲間を探しつつ騎士団から身を隠していた。

キュベロとの再会を果たした現在、R6の再生を夢見てファーステスト家にて使用人をしている。

趣味は釣り。休日になるとウッキウキでヴァニラ湖へと出かける。その日の晩酌の肴を一品増やしてくれるため、使用人からの評価は高い。


■エル&エス 17歳&16歳 人間 女

姉はエル、身長159センチ、赤毛のセミロングで、勝気な感じの顔をした、男勝りな女の子。

妹はエス、身長155センチ、赤毛のサイドポニーで、愛嬌のある顔をした、女の子らしい女の子。

二人は冤罪で村八分となり奴隷に。そのため、人を疑うことと証拠の収集については誰よりもうるさい。

凸凹姉妹、太陽と月、火炎と流水、などなど様々なあだ名があり使用人の間では色々と有名な姉妹である。

エル隊は武闘派で有名。メイドというよりは傭兵集団のよう。ダンジョン周回もお手のもので、メイド隊の中では最も経験値を稼いでいる。

エス隊は正統派で有名。ある意味エル隊より厳しいという噂も。表向き、ファーステスト家のメイドといえば、彼女たちを指す。


■イヴ 18歳 人間 女

身長151センチ、腰まで伸びた真っ白な髪に、真っ白な肌、薄赤い目をした、人形のように美しいアルビノの女の子。

アルビノであるがゆえに村人全員や両親にまで気味悪がられ、「悪魔憑き」と呼ばれて幼い頃から座敷牢に閉じ込められていた。

ユカリ直下の暗殺メイド部隊イヴ隊の隊長。天網座戦に出場する実力者で、ファーステスト家の序列戦では長らく一位を維持していた。

無口で無表情、まるで人形のような少女。実は皆と仲良くしたいと思っているが、内気で引っ込み思案なため自分から話しかけられずにいる。口を開いても声が小さすぎて何を言っているのかよくわからない。

日光に弱いため屋外は苦手。また視力も弱く、よく部下に助けられている。

手先がとても器用で糸操術が大の得意。天網座戦ではセカンドの目を潰すことに成功し、使用人たちからの尊敬を集める存在に。

最近は、練習がてらレイスを使って誰かに化け、イヴ隊の部下に話しかけるのがマイブーム。しかし結局上手く喋れないため、すぐに中身がイヴだとバレてしまうらしい。


■ルナ 21歳 人間 女

身長160センチ、美人でもなく可愛くもなく不細工でもない、ものすごく普通な容姿の女性。

イヴ隊所属のメイドで、優秀な暗殺者。調査のプロとして一目置かれている。

ひょんなことからイヴと打ち解け、以来イヴの通訳に。

恐怖という感情が欠落しており、何も恐れることができない。コミュニケーション能力も欠如しており、一人の時は陰気そのもの。

語尾に必ず「と申しております」を付けて喋り、通訳に徹する。そうでもしなければ他人と真面に喋れない。

だが、仕事の話ならば問題なく喋れる。つまりは雑談が苦手なだけである。しかし最近はようやく一言二言ならば会話が続くようになってきた。

趣味は生き物の観察。コンサデという名前の蜘蛛を飼っており、夜な夜な捕まえてきた虫を餌にあげて可愛がっている。


■サラ 20歳 人間 女

身長156センチ、セミロングの茶髪にカチューシャが特徴的な可愛らしい快活な女の子。

イヴ隊所属のメイドで、潜入のプロ。「そうは見えない」と誰もが言うだろう彼女の無害そうな雰囲気は、潜入において非凡な才能とユカリが絶賛するほど。

キャスタル王国の至る所でバイトをしており、他国にもいくつかバイト先があるらしい。

主に糸操術を使うが、暗殺術も得意としている。しかしスキルランクは低い。これは経験値不足というわけではなく、ステータスが上がることによって生じ得る「不自然さ」を避けるため、あえてランクを上げていないらしい。


■シャンパーニ 19歳 人間 女

身長161センチ、エメラルドグリーンの瞳にふわふわエレガントウェーブな金髪が見事な美人のお嬢様メイド。

毎朝一時間以上かけて髪のセットやメイクなどの身嗜みを整えている。品の良いアレンジの施されたメイド服のアクセサリーを毎日変えたりと、ファッションも一切手を抜かない。

元はお嬢様学校に通っていたファーナ子爵家のご令嬢だったが、実家が没落したために酷くいじめられてしまった。その結果、奴隷にまで落とされる。

セカンドに購入されてからは、メイドであると同時にお嬢様でもある最強の存在「お嬢様メイド」となるべく日々邁進、彼女の輝かしきお嬢様街道を突き進んでいる。

機嫌が良いと「おーっほっほっほ!」と笑う。嬉しいとぴょんぴょん跳ねながら「ですわーっ!」と喜ぶ。

「パニっち」というあだ名は、いじめられていた頃のあだ名「パニー」を思い出すため嫌がっていたが、艱難辛苦を乗り越えた今となっては、むしろ居心地良く感じる響きのようだ。


■コスモス 18歳 人間 女

身長155センチ、黒髪ロングの清楚な美人。

血の繋がらない優秀な家族と暮らしながら、芸術家としての才能を腐らせ、余りある変態性を拗らせ、劣等感に耐えきれず家を出て、自分から奴隷となったロックンロールな女。

根は変態で、あえて変態を誇張して演じ、その変態性を大いに外へと出していくスタイル。口を開けば九割が下ネタ。そうして自分を貶めることで、いずれ来るだろうと不安がる自身の失態、それによる他者の失望へ、「ああ、あいつは変態だから」と納得してもらえるように予防線を張っている。これは拭いきれない劣等感から来る自己防衛であり、その必要はないと感じていながらも、止めることができていない。

芸術的センスに秀でており、絵を描くのが得意。シャンパーニとは犬猿の仲だったが、喧嘩するほどなんとやら。




<キャスタル王国の人々>


■マイン・キャスタル 17歳 人間 男

身長160センチ、サラサラの金髪に女の子のような顔をした線の細い美少年。

キャスタル王国第十七代国王バウェル・キャスタルとその妾フロン・キャスタルの間に生まれた第二王子であったが、晴れて第十八代国王となった。

頭脳明晰、知識豊富、勤勉で、知的好奇心が旺盛、王立魔術学校では第一学年首席であった。国王となる前は、他人に冷たく、王子と思われることに嫌気がさしており、どこか厭世的な思考をしていた。反面、父や兄にはおどおどと気弱で引っ込み思案、味方をしてくれる母親には甘えることも多かった。

しかし当時から彼の芯の強さや怜悧狡猾な面は見え隠れしており、王位継承に消極的と言いつつも政治的に有力な味方を多く取り込んでいた。そして国王という立場となって地盤が固まるや否や、めきめきと頭角を現し始める。

強みは、どのような者の意見でも耳を傾けられること。第二王子として育ったがゆえに、無駄なプライドを持たなかったことが功を奏した。また、何処かの誰かのせいで常識が破壊されたことも影響している。

実はザル。メチャクチャ酒に強い。


■クラウス・キャスタル 21歳 人間 男

身長176センチ、金色の長髪を後ろで束ねた鋭い目の美男。剣術に長けており、体は相当に鍛えられている。

元・キャスタル王国の第一王子であり、元・第一騎士団長。現在は先の政争の責任を取り奴隷となって、国王マインの従者を務めている。

剣術の腕は、一閃座戦を除けば王国一を争うほどとも言われていた。

実母による洗脳教育で国王になることへの強迫的なまでの執着と、マインに対する途方もない憎悪が、自身でもコントロールできていなかった。

しかし、王位継承という至上命令を失った結果、憑きものが落ちたように丸くなり、国王を護衛すべく命がけで行動できるようにまで心境が変化。兄弟関係も徐々に修復されていった。

初恋はマインの母フロン・キャスタル。


■フロン・キャスタル 35歳 人間 女

サラサラの金髪を腰まで伸ばした美しい女性。マインの実母。

元は第十七代国王バウェルのメイドで、容姿端麗頭脳明晰、非の打ち所がない完璧なメイドだと王宮でも評判であった。

その頭脳はマインが国王となった後も健在で、マインの相談役として人知れず国政に参加していることもあるとか。


■ポーラ・メメント 49歳 人間 女

身長155センチ、深紫のふわりとした髪と丸眼鏡が特徴的な、仕事のできる聡明な女性。

王立魔術学校の校長を務めている。元宮廷魔術師のエリート。

マインの母フロンとは友人関係で、姉妹のように親密。

シルビアの父ノワールとは旧友で、戦場を共にしたこともある。


■ハイライ 51歳 人間 男

バーコードハゲのおじさん。ザ・管理職といった風貌。

キャスタル王国の大臣を務めており、とても優秀。

大局観に優れ、先の先まで冷静に見通し、損なく立ち回る。舌戦では王国内にて彼の右に出るものはなく、その弁舌は見事と言う他ない。

愛国心も強く、王国のために身を粉にして働いている。ゆえにハゲたという説が有力。

最近は趣味の居酒屋巡りに行く暇がなく、残り少ない髪の毛ももう秒読みへと入った。


■メンフィス 50歳 人間 男

ちょびヒゲのおじさん。

キャスタル王国第二騎士団長を務めている。

根っからの軍人。愛国心が強く、お国のためなら粉骨砕身の覚悟でなんでもこなす。

過去には「タイトル戦出場間違いなし」と謳われるほどの実力を有していたが、病気で足が思うように動かなくなり、以来指揮に徹するように。そのまま出世街道をひた進み、ついには団長となった。

趣味は若い女の子のいるバー。月3回通っていたが、この度めでたく奥さんに見つかり、禁止されてしまった。


■ガラム 37歳 人間 男

身長2メートル近い大柄な男。一閃座戦出場者。

元・第二騎士団副団長。現在は団員。騎士団最強と名高い大剣使いだったが、セカンドからの助言で長剣に切り替えた。

普段は寡黙で硬い顔をしているため怖く思われがちだが、本当はとても心優しい。

二児の父。愛妻家。大きな体に見合わずマメな性格。世話焼きで、頼り甲斐もあり、彼を慕わない部下などいないほど。

クラウスが第一王子だった当時、剣術指南役を務めていた。

最近の趣味はキャンプとバーベキュー。家族と楽しむ時もあれば、一人で楽しむ時もある。


■ゼファー 56歳 人間 男

赤毛のてっぺんハゲの厳ついオッサン。

第一宮廷魔術師団長で、「火炎将軍」の二つ名を持つ叡将戦出場者。

実力主義で、曲がったことが大嫌い。火属性魔術が得意な、炎のように熱い男。

最近、鍛錬に熱を入れすぎて家庭を顧みなかった結果、家庭内ヒエラルキーが妻と娘の次からついに飼い犬の次にまで落ち込んだ模様。


■チェリ 19歳 人間 女

低い身長に黒髪ボブカット、ストーンとした体型の女の子。「こけし」と呼ばれると怒る。

第一宮廷魔術師団のエース的存在で、叡将戦に出場する実力者。

元は「クソ真面目な仕事人間」だったが、現在は「生真面目な理屈屋」程度に落ち着いている。

自分が正論を主張しているという自覚があると、ついキツく言い過ぎてしまうことが多々あった。しかしセカンドに殴られて以降は、一旦冷静に相手の立場を考えて発言するように。

シェリィ・ランバージャックと仲が良く、一緒にショッピングなどへ出かけることもあるらしい。


■アイリー・ヴァニラ 19歳 人間 女

普通の身長に普通の見た目をした茶髪の女性。

第一宮廷魔術師団の団員で、指揮能力とコンディション管理の高さに定評がある。

チェリとは友人で、ずっと余裕なく働く彼女のことを気にかけていた。その思いをチェリも感じていたからこそ、チェリは変わらなければならないと決心するに至った。

実はヴァニラ子爵家の長女のため、実家が物凄く太い。

妹と一緒に陰ながらセカンドを応援している。


■スチーム・ビターバレー 33歳 人間 男

身長171センチ、眼鏡をかけた痩せ型で塩顔のインドア風な男。

三十三歳の若さで辺境伯を任されており、その有能さは王国でも随一だが、一方で相当な変わり者とも言われている。

常に冷静、時に大胆、打算的に動く切れ者で、弁論と駆け引きが上手い。戦闘能力も高く、千手将戦出場者。

決断力と柔軟性を兼ね備え、外敵と認めた相手には一切の容赦をしない。時には身内に対しても冷酷な面を見せるが、基本的には部下思い。しかし部下のことは信用していても信頼はしていない模様。

クズには感謝と謝罪と挨拶をしない主義。逆に尊敬する相手にはその三つをきちんと行う。

予てよりセカンドの能力に注目しており、なんとか仲良くできないかと画策中。

チーム限定通信を使用できる。




<一閃座戦出場者>


■ロスマン 45歳 人間 男

何処にでもいそうな普通の容姿をした前髪後退気味のくたびれた中年だが、その眼光だけは異様にギラギラと輝いている。

過去、二十年以上もの間「一閃座」に君臨し続けた絶対王者。剣術で彼の右に出る者は一人たりともいなかった。

筋金入りの負けず嫌いで、丁寧な物腰と微笑みの仮面の下には、煮え滾るほどの闘志が隠されている。


■レイヴ 16歳 人間 男

黒髪黒目の青年。ロスマンの実子。物静かで寡黙、表情変化に乏しい。顔つきにはまだ幼さが残っているが、眼光は父親に似て鋭い。いつも冷めた目で遠くをぼーっと見つめている。

剣術の才能は明らかに父親を超えている。

神童と謳われ、秘密兵器と恐れられ、敗北を知らずに育ってきた。

セカンドの大ファンで、憧れるあまりにセカンドの戦法を研究しすぎて最終的に身に付けてしまった。

実はかなりの照れ屋。口数が少ないのはそのせいでもある。

憧れのセカンドの前では、緊張して「ただのファン」と化す。


■カサカリ・ケララ 43歳 人間 男

少し白髪の交じったオールバックの黒髪に、長身細身で異国の着物を纏い、細長の眼鏡をかけた男。

一閃座戦出場者で、ロスマンともしのぎを削り合ってきた相当な実力者。

くねくねとまるで踊っているような独特の剣術を使う。武器はレイピア。

趣味は故郷の舞を踊ること。時と場合を選ばず何がなんでも披露しようとするため、方々から迷惑がられている。


■ヘレス・ランバージャック 23歳 人間 男

身長180センチ、金髪美形の細マッチョな男。ランバージャック伯爵家の長男で、シェリィの兄。

一閃座戦に出場する実力派の若手剣術師。普段はメイドのマリポーサと共に世界中を旅している放浪剣術師。

何かに縛られることが嫌いで、思うまま好きなように生きている。家を継ぐつもりはない。

やりたい放題のセカンドにシンパシーを感じ、勝手に自分のライバルだと思いながらも、仲良くしたいとも思っている。




<鬼穿将戦出場者>


■エルンテ 403歳 エルフ 男

白いヒゲを胸元まで蓄えた仙人みたいな老人。

元鬼穿将の弓術師で、その実力はかなりのもの。だが、洗脳教育した弟子をけしかけて対戦相手を潰すなど、裏では相当な悪事を働いている。

エルフの名門ミックス家の弓術指南役を務めていた。

一見して飄々とした気の良い老人だが、老練かつ老獪、勝つためには一切の手段を選ばない残酷さを持っている。その勝ちにこだわる執念深さはまさに筋金入り。

四百年の経験からなる弓術はなかなかのものだが、格上を潰し回り格下と戦い続けてきたこともあり、格上と戦い慣れていない。


■アルフレッド 42歳 人間 男

身長170センチ、ボサボサに伸びきった鈍色の髪の男。

元は天才的な強さの弓術師で、二十代後半の若さで鬼穿将を獲得した。しかし三十歳の頃、エルンテの手の者によって盲目の呪いをかけられてしまい、鬼穿将から陥落。その後、約十年の修行を経て、神がかり的な強さの盲目弓術師として復活を遂げた。

当時はエルンテへの復讐心も勿論あったが、それよりもエルンテに利用されているミックス姉妹を救い出すことに重きを置いていた。

現在はラズベリーベルの回復魔術によって呪いが解かれ、盲目ではなくなった。

ミックス姉妹の新たな師匠として日々を過ごしているが、自己研鑽も欠かしていない。

性格は柔らかで落ち着いており、他者の痛みに共感し他者のために怒ることができる心優しい男。


■ディー・ミックス&ジェイ・ミックス 99歳&81歳 エルフ 女

尖った耳にスラリとした体と、やけに整った顔立ち、エメラルドグリーンの髪をしたエルフの姉妹。姉のディーはロングヘアで、つり上がった切れ長の目をした美人。妹のジェイはショートカットで、意地悪そうな目をした美人。

エルフの名門ミックス家の令嬢で、鬼穿将戦出場者、エルンテの元弟子。現在はアルフレッドに師事している。

エルンテからは、決して師匠に勝てないように、わざと半端な弓術を教えられていた。そのため姉妹共に才能を腐らせ、鬼穿将戦では鳴かず飛ばず。また性格も、傲慢で我が儘で攻撃的なものとなるようにエルンテから洗脳教育を受けており、エルンテの手駒として利用されていた。

エルンテから離れた今は、だんだんと更生され、他者と真っ当なコミュニケーションを取れるようになってきている。




<叡将戦出場者>


■ムラッティ・トリコローリ 36歳 人間 男

身長170センチ、100キロを軽く超える巨体の、常に汗ばんでいる男。小さめのメガネがこめかみに食い込んでいる。

元叡将。魔術の大家トリコローリ家の長男。誰とも打ち解けようとしない様子から「孤高の叡将」と呼ばれていた。

幼い頃から魔術研究に傾倒しており、七歳で名門王立魔術学校へ入学、八歳で早期卒業した。在学中は死ぬほどいじめられ、その経験からコミュニケーション障害に。しかし彼にとっては魔術さえ研究できれば他はどうでもよかったため、いじめなど取るに足りない問題であった。

自他共に認める魔術ヲタクで、家族からの理解もあった。その結果、魔術研究さえしていれば生きていける環境が整ってしまい、以後三十年近く魔術研究に没頭、その生活は現在も継続中である。

未だ見ぬ魔術に興味は尽きないようで、そういった点ではメヴィオンを知るセカンドとの相性は抜群。是非にと、セカンドを共同研究へと誘った。

性格は一途で臆病。他人が怖いため必要以上に距離を取るが、一度でも心を許した相手には必要以上に距離を詰めてしまう。


■ニル・ヴァイスロイ 129歳 エルフ 男

身長174センチ、水色の髪をした尖った耳の美男。

魔術の名門ヴァイスロイ家の嫡子で、叡将戦出場者。

気になる女性の前ではキザなマスクを被るが、それ以外の場では非常に無礼な態度を取る。精神年齢が低く、やや直情的。非常に傲慢で、見下すような言動が多い。

密かに好意を寄せていたアルファに婚約を賭けた一戦で負けてから、自身を見つめ直す機会を得て、少しだけ成長した。

魔術戦の才能はないが、人に魔術を教える才能はある。それを昔から見抜いていたケビンに誘われ、王立魔術学校で教師として働くことに決めた。


■アルファ・プロムナード 100歳 エルフ 女

身長159センチ、ふわりとした焦げ茶のロングヘア、前髪と大きめの眼鏡で表情を隠した巨乳の地味めな女性。

エルフの新興貴族プロムナード家の令嬢。

魔術師としてはまだまだだが、魔術のセンスはセカンドが抜群だと口にするほど高い。

自分に自信がなく、自己主張が少なく、流されやすい性格で、家と家との取り決めで半ば無理やり婚約を結ばれそうになっても、これといった挑戦をせずに諦めていた。しかしセカンドのアドバイスとシルビアの奮闘を目の当たりにして、自分もあのようになりたいと憧れを持つようになり、彼女の中に挑戦心が芽生えた。結果、ニルに勝利し、婚約を回避する。

現在、音信不通。


■チェスタ 78歳 人間 女

つば広の三角帽に大きな黒いローブを纏ったイケイケな老婆。

チェリの大叔母で、元宮廷魔術師団長。「焔の魔女」と呼ばれ恐れられている。

第一宮廷魔術師団長ゼファーの元師匠で、現在はチェリの師匠。

年老いた今でもその実力は衰えておらず、豊富な経験からくる瞬間的な判断は、あの傲慢なニルを唸らせるほど。

セカンドの出場による叡将戦の劇的な変化に、この年齢ではもう追いついていけないと悟り、引退を決意した。

若い頃は、自称、絶世の美女だったらしい。


■ケビン 131歳 エルフ 男

身長177センチ、黒っぽい緑色の長髪、糸目、エルフ耳が特徴の、スラリとした男。

現在は王立魔術学校の教師。校長の補佐も受け持つ。過去にはエルフの魔術師として従軍、キャスタル王国では宮廷魔術師として働いていた。

叩き上げの実力者で、泥臭い戦法を好む。盤外戦術や精神攻撃など、勝つためにはルール内において手段を選ばない。

少しばかり慇懃無礼な男だが、それは心を許した相手にしか見せない態度でもある。

熟女好き。




<金剛戦出場者>


■ロックンチェア 39歳 人間 男

中肉中背、優しげな顔をした短い黒髪の男。

歴史上初、ドワーフ以外で金剛を獲得した人間。エコによって金剛の座は奪われてしまったが、次にまた金剛を奪い返してもおかしくはないほどの実力者。

公になっていないが、彼は反カメル教会勢力ディザートのリーダーであるブライトンの弟。金剛戦へと出場する裏には、タイトル保持者となって国際的な影響力を得て、キャスタル王国にコネクションを作り、ディザートの活動資金を稼ぎながら、カメル神国へと圧力をかける計画があった。

だが、それは兄ブライトンの、唯一の肉親である弟ロックンチェアを思うがゆえの作戦でもあった。盾術が好きな才能ある弟をカメル神国から遠ざけ、タイトル戦へと熱中させてあげたかったのだ。

性格は、物腰柔らかで誰に対しても優しく気遣い上手。いかなる時も礼を失さず、いつもにこやかに微笑んでいる。

趣味は食べ歩き。見かけによらず健啖家。


■ゴロワズ 58歳 ドワーフ 男

ずんぐりむっくりとした髭もじゃの男。金剛戦出場者。

元金剛の猛者。ドワーフ一の豪傑と言われていたが、ロックンチェアに金剛を奪取されてから、ドワーフ族の中での地位を落とした。

夏季ではエコにも敗北し、いよいよ豪傑とは呼ばれなくなってしまったが、それでも肩書きなどは関係なく多くの者から尊敬されている。

それはひとえに、彼の頼りがいのある人柄ゆえだろう。


■ジダン 60歳 ドワーフ 男

ずんぐりむっくりとした髭もじゃの男その2。金剛戦出場者。

エコに負けて以来「獣人に負けた恥さらし」としてドワーフ族の中で蔑まれていた。

しかしジダンは、いくら蔑まれようと、エコ・リーフレットという獣人は負けて恥などない尊敬に値する実力者だと、己の考えを曲げなかった。

エコに負けるまでは、多くのドワーフたちと同様に獣人差別的な考えを持っていた。今では、そんな自分こそを恥じている。




<霊王戦出場者>


■ヴォーグ 144歳 エルフ 女

身長163センチ、ワインレッドの長髪を腰まで伸ばしたモデル体型の絶世の美女。

元霊王の召喚術師。火の大精霊サラマンダラを使役している。

彼女は精霊術をメインに戦うが、剣術・体術・槍術・魔術など多種のスキルを上げており、そのステータスは見かけによらずかなりゴツイ。冬季でセカンドに負けてからは、魔物のテイムにも積極的に取り組み、たった半年でドラゴンなど強力な魔物の使役を成し遂げた。

「百年努力した」と豪語できるほど、ストイックに鍛錬を重ねている努力家。とても真面目な性格で、時には他者を見下すが、必要以上に驕り高ぶることもない。

彼女のその勤勉な部分に期待しているセカンドは、ことあるごとに煽って成長を促している。

長らく霊王に君臨していたためか、非常に負けず嫌いで、つい意地を張ってしまう。元一閃座ロスマンとは犬猿の仲。


■カピート 21歳 犬獣人 男

身長172センチ、くすんだグレーの短髪からひょこっと犬耳が出ている爽やかな青年。

人懐っこい性格で、空気を読むのが上手い。

霊王戦出場者。アースドラゴンを使役している召喚術師。

田舎の獣人村が嫌になり、十五歳の頃、単身で村を飛び出し冒険者に。運良くアースドラゴンをテイムできたことでトントン拍子に成長し、霊王戦への出場を果たした。

冒険者時代にセカンドのことを知り、その破天荒ながらも己の意志を確りと貫き通す強さに憧れ、以来ファンとなった。


■シェリィ・ランバージャック 17歳 人間 女

茶髪のおかっぱくるくるお嬢様ヘアーで、身長も胸も小さめだが態度は誰よりもでかい。

ランバージャック伯爵家の令嬢でAランク冒険者の天才精霊術師。土の大精霊ノーミーデスをテラと名付けて使役し、幼い頃からずっと一緒に姉妹のようにして過ごしてきた。

セカンドに嫉妬するあまり暴走し、最終的にミスリルゴレムに殴られ失神&失禁したところをセカンドに助けられるという恥ずかしい過去を持つ。

以来セカンドのことが気になる様子。セカンドの影響でグルタムダンジョンの周回を始め、毎日毎日あまりにも周回するあまりグルタムエンジェル略してグルエンと呼ばれるように。そしてついには霊王戦へと出場した。

性格はプライドが高く傲慢で当たりが強い。そのため友達が一人もいなかったが、最近は少し丸くなったようで、チェリと仲良くしている。

趣味は恋愛小説の執筆だが、最近はだんだんと男と男の物語へ趣向が変わってきているらしい。




<四鎗聖戦出場者>


■ラデン&カレン 32歳&28歳 ダークエルフ 男&女

褐色の肌に長い耳、灰色の髪と金色の瞳をしたダークエルフの兄妹。

兄のラデンは、短髪に長身の胡散臭い笑顔を貼り付けた美男。妹のカレンは、短めに切り揃えられた髪の若々しい男勝りな女性。

二人は幼い頃からダークエルフとして差別されながら貧しく暮らしていた。その結果として、貴族を憎むようになった。

貴族たちへの復讐心から、四鎗聖戦に出場し、タイトル保持者を目指した。ラデンが四鎗聖を獲得すると、それからずっと反差別的演説を繰り返している。

だが、その本心は、差別をなくしたかったわけではなく、貴族になりたかっただけであった。

タイトル戦出場者として力を得たことで、無意識のうちに増長していたことを、セカンドとシャンパーニに敗北したことで自覚する。




<千手将戦出場者>


■グロリア 149歳 エルフ 女

身長155センチ、輝くような白銀の長髪を腰まで伸ばした人形のように美しい女性。

彼女の中には幼い頃から「シウバ」という別の人格が存在し、脳内で会話をしている。シウバはグロリアの口を借りて喋る。二人はとても仲が良く、基本的には交互に喋る。

元千手将で、正体はエルフ族のお姫様。しかしそのあまりの変人っぷりに、エルフ族の上層部は他種族に対して彼女の存在をひた隠しにしている。

エルフ族一の本好きで有名。自宅は本で溢れ、基本的には一日中読書をしている。

非常に理知的で知識豊富。難解なものを好む傾向にある。ゆえに杖術へと興味を持った。彼女の杖術の才能は、まさに天稟とも言えるほど。

性格は落ち着いていてマイペース。知的好奇心が強い。空想が過ぎるあまり、頻繁に話が飛ぶ。

シウバは目立ちたがりで、同じ意味合いの言葉を二回言う。

グロリアは慎み深いため、小さくウィスパーボイスで喋る。




<天網座戦出場者>


■プリンス 25歳 人間 男

身長175センチ、黒髪に紫色のメッシュを入れ、真っ黒の革パン革ジャケを着ている整った顔のスカした男。

元天網座で、奪取の際は当時の天網座を相手に圧勝するほどの実力を持つ。

モテることに余念がなく、そのためには多少のズルも辞さない。モテるためなら、こつこつと頑張ることも苦にならない。

子供っぽい性格で神経質、血の気が多いため誰に対しても噛み付く。思ったことはすぐ口にしてしまうので、空気を読めない。

リンリン先生という師匠に出会ったことで、実力を大きく伸ばした。

忽然と姿を消したリンリンに、もう一度会いたいらしい。




<闘神位戦出場者>


■ノヴァ・バルテレモン 26歳 人間 女

身長180センチ、爆乳で赤黒い髪の、素手で何人も殺していそうな凄まじい眼光をした腹筋バキバキのコワモテ美人。小動物程度ならバリバリと骨ごと食い千切りそうなほど鋭い歯をしている。

元闘神位、オランジ王国陸軍大将。

ネヴァド・バルテレモン、別名「肉体派爺」と呼ばれる体術最強NPCの孫であり、そのNPC特有の強靭なステータスを作り出す成長タイプを遺伝しているため、ノヴァは馬鹿みたいに体術が強い。

祖父と父から溺愛されており、自分より強い男でなければ結婚は許さないと言われて育った。そのせいか二十六歳にして浮いた話が一つもなく、裏で付けられたあだ名は終身栄誉処女。

冬季タイトル戦で見かけたセカンドに一目惚れし、夏季では本気を出してセカンドに敗北。結果、これ以上の男はいないと確信。激烈な猛アタックの末、見事セカンドをその気にさせた。

一見して脳筋のようだが、実際は頭脳明晰。戦略指揮に長け、舌戦も滅法強く、オランジ王国の平和は彼女に維持されていると言っても過言ではないほど。

しかしセカンドのこととなると途端に鼻の下を伸ばしてデレデレとなり、普段の女傑と呼ぶに相応しい凛々しさは見る影もなくなる。


■ダビドフ 35歳 人間 男

長身で筋肉質の骨ばった色黒の強面な男。色褪せた軍服を着ている。

オランジ王国陸軍中佐で、闘神位戦出場者。

オランジ王国陸軍では最も優れた者しか闘神位戦には出られないルールがある。そのため、ダビドフは陸軍内でノヴァに次いで体術が強いこととなる。

性格は堅物で軍人気質。礼節を重んじており、上官の命令には絶対に逆らうことはない。

夏季タイトル戦においては、ノヴァのお目付け役を命じられていた。




<毘沙門戦出場者>


■マサムネ 25歳 人間 女

身長細身のスレンダーな体型に黒髪ショートの男装をした美人。刀八ノ国に暮らしている。

十六歳という若さで弁才べんざい流を立ち上げ独立した天才的な侍。吉祥きっしょう流家元アザミの腹違いの妹。

吉祥流先代家元スミレの婿が下女と浮気し、その間に誕生したのがマサムネ。彼女の母親は男尊女卑の風潮を逆手に取り、生まれたマサムネを男と偽って吉祥流を乗っ取ろうと画策した。結果、マサムネの成長に伴って明るみになり、両親は処罰された。その一件から、スミレとアザミとの関係も崩れ、吉祥流に居づらくなった彼女は、若くして独立を決意する。

島に蔓延る男尊女卑の風潮に嫌気が差し、弁才流は女性限定の流派とした。

しかし、ずっと男として生きるしかなかったマサムネは、女としての生き方を知らないため、すぐには適応できなかった。よって今でも男装を続けている。

その男装は弁才流門下生から絶大な人気を誇り、理想の王子様として慕われているが、本人は皆の理想を演じ続けることに息苦しさを感じている様子。

抜刀術の実力は折り紙付きで、アカネコが島を出た今、刀八ノ国最強は明確に彼女である。

セカンドに対して明らかに恋をしているが、弁才流を捨てて島を出るわけにもいかず、どうしたものかと日々を過ごしている。


■アザミ 31歳 人間 女

ゆるふわウェーブの長い黒髪の、グラマラスな美女。

先代家元スミレの病死に伴って、吉祥流家元を継いだ。

一子相伝の吉祥流を守るため、流派の教えに忠実に、日々真面目に暮らしてきた。しかしそのせいで食い扶持を確保できず、非常に貧乏な生活を送っていた。

スミレが生きていた頃は、母親に好かれるべく、必死に修行をこなした。しかしアザミには抜刀術の才能はなく、才能あるマサムネばかりが評価され、次第に嫉妬心を溜め込み、抜刀術が嫌いになった。

スミレはマサムネに吉祥流を継がせる気でいたが、期待に反してマサムネは独立してしまう。同時にスミレの病状が悪化し、ついには帰らぬ人となった。アザミは最期まで母親に期待されなかった悲しみから、マサムネを憎むようになる。

そして、吉祥流家元を継いでからは、母の遺した家と流派に執着するようになった。毎日、一人で広い家を掃除し、肉刺の上に肉刺ができるほど鍛錬した。それでも、彼女には才能がなかった。

セカンドが刀八ノ国の何もかもをぶっ壊した後は、流派に縛られることはなくなり、島を出て王都でパン屋を開くことに決める。

食料品店アイシクルの看板娘アイスに拾われ、用心棒兼パン屋として働くことに。

「くりいむぱん」の天然お姉さんとして、利用客皆に愛されている。


■カンベエ 22歳 人間 男

身長181センチ、甘いマスクの爽やかなイケメン。大黒だいこく流で最も強い侍。

随分と前から密かにアカネコに恋をしていたが、セカンドに奪われてしまったと勘違いし、メラメラと対抗心を燃やしている。

夏季では、女にモテているように見えるセカンドを非常に憎たらしく思い、火に油が注がれたが、勝負したことで実際はモテているわけではないと理解し、同時に嫉妬心も落ち着いた。


■マムシ 37歳 人間 男

茶色のドレッドヘアをした外国かぶれのような様相の侍。

こう見えて天南てんなん流家元で、冬季毘沙門戦では四位の実力者。

ホップヒップ抜刀術といういかにもふざけた技を使うが、なまじ地力があるばかりに、正統派ほど苦戦する。

日子ひるこ流創始者の零環レイカンが遺した文献がマムシの家に先祖代々伝わって、その結果マムシは英語を織り交ぜた独特な喋り方をするようになった。

新しい何かへの挑戦が大好きで、未だかつて誰も見たことのないような新鮮なことをやりたがる。

その目標がいつも何処かズレているのが玉に瑕。




<その他>


■アイス 17歳 人間 女

キャスタル王国王都ヴィンストンの大通りにある食料品店アイシクルの看板娘。

店主は母親で、小さい頃に父親が他界してからは、母子で店を切り盛りしている。

元はメヴィウス・オンラインのNPCであったが、この世界では自我を持つ一人の人間。

セカンドがこの世界へと来るタイミングに合わせて彼女の年齢が十七歳となるように調整されている点は、何か意味がありそうだ。


■ノワール・ヴァージニア 45歳 人間 男

シルビアの父。二十二年前の戦争で武功を立て、騎士爵を賜った。

現在はガラムが退いた第二騎士団副団長の座を任されている。

性格は厳格で寡黙な実力主義者。真面目が服を着て剣を振っているようなお堅い男だが、家族愛は人一倍に強い。


■アレックス・ヴァージニア&クラリス・ヴァージニア 23歳&21歳 人間 男&女

王都第三騎士団騎馬警ら隊所属の騎士。シルビアの兄と姉。

中二病をこじらせたような雰囲気のニヒルな男版シルビアがアレックスで、背が高くスレンダーな体型の陽気なショートカット版シルビアがクラリス。

名物兄妹として第三騎士団の中では有名人。騎士としての実力はかなりのもの。


■ショウ・リーフレット 39歳 猫獣人 男

エコの父親。田舎の獣人村に暮らしており、村の学校で教師をしている。

村の外の常識に疎いが、決して悪人ではない。


■セラム 20歳 人間 男

赤茶色のロン毛で背の高い細マッチョ。顔は至って普通。通称、きもロン毛。

マルベル帝国の諜報員で、キャスタル王国の冒険者界隈で情報を収集していた。

風の精霊ニュンフェを使役している。


■ブライトン 40歳 人間 男

身長190センチ、服の上からでも盛り上がった筋肉がわかるほどの屈強な男。

ロックンチェアの兄であり、反教会勢力ディザートのリーダー。

カメル教会によって妻も子供も両親も殺されてしまった過去を持つ。ゆえに唯一の肉親であるロックンチェアをとても大切に思っている。

教会への復讐のため、自分と似たような境遇の者を集め、ディザートを結成した。そして、セカンドたちの協力を得て、革命を成功させる。


■ケンシン 51歳 人間 男

中肉中背、着物を着た七三分けの男。アカネコの父親。

元毘沙門、元兜跋流家元。かつては刀八ノ国最強の侍と言われており、敗北を知らなかったが、セカンドに負け、卑怯なことをした結果、洗脳魔術で二度と刀を振れないようにされてしまった。

スリル中毒な節があるが、戦いに命を賭けて死にたがっているわけではなく、相手が自分より弱いと知っている状況で、自分共々相手を追い込むことに悦びを覚えるだけの卑怯者だった。


■トウキチロウ 68歳 人間 男

でっぷりと腹の出た背の低い男。大黒流家元。

昔は強かったらしいが、今は刀を振ることはなく、流派の運営に徹している。

金儲けのことばかり考えているようで、刀八ノ国の行く末について誰よりも真摯に悩んでいる。

島の排他的な風潮をよく思っておらず、改革を狙っていた。そこへセカンドというお誂え向きの男が現れたため、島へと誘い込んだ。


■ウラシマ 80歳 人間 男

しわしわの白い髭を生やした老人。樹老じゅろう流家元。

伝統を重んじる流派で、悪く言えば古臭い。技術は一流だが、老いには勝てず、近頃は衰えてきているため、毘沙門戦には不参加。良い後継にも恵まれていないらしい。


■サンベエ 60歳 人間 男

港町クーラにある釣具屋サンベエの店主。

月に一度、刀八島へと渡る船を出している。トウキチロウと通じていて、キャスタル王国の近況を逐次報告していた。結果、トウキチロウはセカンドに目を付けることとなった。


■ナナコ 20歳 人間 女

釣具屋サンベエでバイトをしているノリの良いねーちゃん。

釣りが大好きで、二日に一回は釣りに出かけている。

セカンドのファン。セカンドと釣りに行く妄想をしながら寝ることが多い。


0k4NNオカン 36歳 人間 男

メヴィウス・オンライン最古参プレイヤーの一人。初代叡将。

独創的な発想で有名な世界ランカー。最高38位。世界一位のsevenとはライバル関係にあった。

メヴィオンの第三回大型アップデートが実装された頃から、突如としてログインしなくなる。アルコール過剰摂取のため死亡していた。死因は食道静脈瘤破裂。享年三十六歳であった。

死後、サブキャラクター「零環レイカン」となってこの世界へ転生。刀八ノ国へと流れ着き、抜刀術を極め、日子流を創始。ミロクに挑むも敗れ、吸収されてしまった。

生前はsevenの熱狂的なファンで、死後もその想いは変わらず、この世界へといずれ来るだろうsevenへ「七世零環ナナヨレイカン」と名付けた自作の刀を遺した。

本名はジェームズ・モーガン・スミス。ミシガン州デトロイト出身のアメリカ人。翻訳家。幼い頃から日本の文化に惹かれており、日本語はペラペラ、生活必需品は日本製のものばかり使っていた。

日本の製作チームが作ったという点で興味を持ち、メヴィオンと出会うこととなる。火水土風の属性を操るという日本の魔術観が気に入っていたため、魔術をメインに育てることを決めた。


高橋豪太郎たかはしごうたろう 55歳 人間 男

東都大学文学部人文学科教授、同大学院思想文化学研究科、仏教哲学センター長。2008年6月、インド旅行中に毒蛇に噛まれて死去。享年五十五歳。

小学校時代、授業でゴータマ・シッダールタが出てきて以来、名前がなんか似ているというだけの理由で、あだ名がシャカになる。中学高校ではブッダとも呼ばれていた。

そのせいか、仏教に興味を持つようになり、仏教系の大学へ進学。大乗仏教の研究に精を出し、そこで弥勒にドハマりする。

以降、弥勒一筋で最高学府の教授までのぼり詰めた。

毒蛇事件後、この世界へと転生。フィールドワーク中に阿修羅像にそっくりな魔物を発見、不用意に接近したところ殺されてしまい、吸収され、結果的に現在のミロクへ自我を与えることになるという、なんとも数奇な運命を辿った。


■アロマ・ヴァニラ 17歳 人間 女

ヴァニラ子爵家の次女で、宮廷魔術師アイリーの妹。童顔だが大人びた雰囲気のある茶髪ロングの女の子。

王立魔術学校の生徒で、セカンドファンクラブの副会長を務めている。

セカンドが王立魔術学校に潜入していた頃、スライムの森の野営訓練で同じ班になったことがあった。最初は無礼なセカンドを嫌っていた彼女だが、ピンチのところを助けられ、印象が一変。結果、セカンドの追っかけとなった。

セカンドのことについては気持ちが悪いほどの知識を持っており、ファンクラブの会員からは一目置かれている。


凛嬌令媛リンジャオリンユァン 19歳 人間 男

黒髪黒目、縁なしの眼鏡をかけた長身の美形。

冷たい表情をしたポーカーフェイスの寡黙な男で、独特な訛りがある。

プリンスからはリンリン先生と呼ばれていた。

他人を褒めることなどそうそうないだろうプリンスが「やべぇーくらい糸の扱いが上手い」と言うほどの腕の持ち主。

セカンドは、その正体を最高レート2670の元世界ランキング五位「傲嬌公主アオジャオゴンヂュー」だと確信しているようだが……?



お読みいただき、ありがとうございます。


<お知らせ>

挿絵がたくさん! 書籍版第1~3巻が発売中!

一味違う面白さ! コミックス第1巻も発売中!

続きが気になる! コミカライズも連載中です!


面白かったり続きが気になったりしたら画面下から評価をよろしくお願いします。そうすると作者が喜んで色々とよい循環があるかもしれません。ブックマークや感想やレビューもとてもとても嬉しいです。書籍版買ってもらえたりコミカライズ読んでもらえたりしたらもう最高に幸せです。


更新情報等は沢村治太郎のTwitterにてどうぞ~。


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― 新着の感想 ―
[一言] こうやって見るとエルフ多いっすね
[良い点] キャラ設定が濃い [一言] 一回しか登場してない高橋豪太郎の名前があってビビった
[一言] サラッとアイスちゃんに伏線ぶっ込んで来たぁ!? Foooooooooo!!!(通報される)
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