閑話【直後】
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____滝壺へと豪快に音を立てて落ちる大量の水。それを眺めながら水面に釣り糸を垂らし、釣りをしている男性がいた。
「・・・」
地味なシャツに白衣を羽織るといった珍妙な格好をしており、どう見ても釣り人には見えない。だが腕前は中々のようで、
「・・・ほっ」
一人では抱えられないであろうほど大きな魚籠にまた、魚が一匹追加された。
「あともう一匹かなあ」
・・・そんな時であった。滝から、『水以外の何か』が落ちてきた事に男性は気付かず、更に一匹釣った後に目の前を『少女』が流されていった事で初めて気づいた。
目の前を少女が流れていったことに考えが追いつかず、呆けた面で見やる男性。
「・・・・・・何で滝から!?」
助けなければならないと考えが追いつき、川を流れていく少女を助けるた為に慌てて釣り道具を放り出すとバックパックを装備、そして文字通り『空を飛んだ』。
「オーライオーライ・・・」
彼は飛行用のジェットを吹かして一息に少女が流されていく場所まで近づくと、誤って少女を吹き飛ばさないように並走し、タイミングを合わせて一気にすくい上げる。この動作を5秒弱で済ませた彼は少女を小脇に抱えて飛びながら、おもむろに携帯端末を取り出し誰かに連絡を取った。
「急行するからよろしくー」
最後にそう一言残した彼はジェットを吹かし、一気に高空へと飛んでいった。
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※この小説は朝霧浩之の著作物になります
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