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ツンデレ猫耳美少女キターーーー!!

この作品を開いてくださってありがとうございます。この作品は連載いたしますので、気に入ってくれた方はどうぞお気に入りを付けてくれると嬉しいです。

「ツンデレ黒髪ツインテール猫耳貧乳美少女キターーーーー!!!!!!!」

彼女が現れた時、とっさに俺達は叫んだ。俺達は、色々な意味で、呪われていた。


8月中旬、真夏の日差しが照りつけている中俺達双子は全部で150段の神社へ続く階段を息を荒らしながら登っていた。

「あと・・・・21段・・・」

「22・・・21・・・20ぅ・・・・」


事は今日の昼休み。毎年のこの高校で行われている女子が選ぶイケメン男子ランキングで当たり前の様に優勝を飾った俺達双子の涙弛るいち兄弟。キャーという女子達の喝采の中、俺達は頭を抱えて悶えていた。

女子の群れを振りほどいて来た屋上。日差しが強いものの、フワっと吹く風は心地良かった。

「おいヒト、なんでだと思う。」

「そんなのわかんねぇよ・・・」

「どうして・・・あんなにたくさんの女子がいるのに、ひとりも二次元少女がいないんだ・・・?」

「俺だってそりゃ、目を凝らしてさがしたよ」

「じゃあどうして・・・」

「でてこいやぁ!!!二次元少女ぉぉぉぉぉ!!!!!」

「言っておくがヒト、いくら叫んでも出てこない。魔女が出てくる物語でさえ呪文を唱えなきゃでてこなかったんだからな」

「わかってるよ・・・そんなこと!!!」

俺達がブルーになっている理由、それは二次元少女が大量の女子の群れの中にもいなかったからだ。

まぁ当たり前のことではあるが、二次元オタクの俺達涙弛兄弟からすればとても悲しいできごとなのである。

どうして三次元があって二次元が実在しないのか。今まで生きてきてまだ解けていない謎である。

もしかしたら!もしかしたらと毎年行われるイケメン男子ランキングで優勝をしては二次元女子を三次元女子から掻き分けるようにして探している。のだが。やはり見つかることなどなかった。そして今年も。

「イト、俺思ったんだけど今まで生きてきたこの18年間、まだ二次元少女は見つかっていない。」

「正論だな」

「だから、もう年も年ということで、神頼みをしちゃってもいいんじゃないかと思うのだ。」

「お、お前!正気かぁ!?暑さでとうとう狂ったかぁ!?」

「イト!俺は正常だし正気だぁ!いいか、もう今年で終わる高校生活、ムダにしたくないとは思わないか!?最後の最後くらい、二次元女子とリア充ライフしたいと思わないのか!?もうこれしか手はないんだよっ!」

「ヒト、お前・・・・・・」

「な、なんだよっ」

「いいやつだなぁ!滅茶苦茶いいやつだなぁ!!」

「おい!あっちーよ!くっつくなぁ!」

双子の弟であるヒトは滅茶苦茶良い提案を出してきた。まさかこんなブルーな気持ちというのにここまでも良い考えが思いつくとは。

「よし!そうと決めれば放課後神社へレッツゴーだ!」

「いつ決まったんだよ」

「今だ!」

「自由人だな」

「まぁいい!いいか、放課後さっそく神頼みしに行くぞっ!」

「まぁよくわかんねぇけど了解だぁ!」


・・・・・ということである。

そして俺達は汗でグダグダでヘトヘト。平凡な子供が梧空になるまでの修行のようである。

「おいヒト、あと1段だぁ・・・・」

「行くぞイトぉ・・・・」

『せぇのぉっ・・』

ダッ!

俺達は150段の会談を5分かけて登りきった。

なんだろう、この今まで感じたことのない達成感は。

「うげぇぇぇぇ!!」

「ゲボ吐きそー!」

俺達はスクバから2リットルの水筒を取り出しゴクゴクと喉を大きく鳴らしながら飲み干してゆく。

プハーというビールを飲んだおっさんみたいにひとこえあげると深呼吸を繰り返した。

汗を掻きまくったTシャツは俺達の体をあからさまにさせていた。

クソ、今すぐシャワー入りてぇ!

「よし!いざ神頼みだ!」

「おうよ!」

水筒をしまい、その代りに財布を取り出す。チェーン付きの財布をチャラチャラと音を立てながら中から小銭を取り出す。

「ほい!」

チャリン。

ふたり同時に5円玉をほうり投げる。

パンパン。

しっかり二拍一礼。

『二次元少女が現れますように!!!!!!』

大声で願う俺達。赤の人間から見たらただの変人であろう。

しかし今その時俺達はそんなこと頭にはなかった。願う。ただそれだけで頭がいっぱいだったのだ。

「はぁ・・・」

「はぁ」

頭を上げた途端、冷静に戻った。頭の中がクリアになった。

「俺達、どうして神頼みなんかしてるんだ?」

「さぁ、今となれば馬鹿げたことみたいだよな(笑)」

「あぁ(笑)」

深くため息をつく。数秒程沈黙が続く。

「よし、そろそろ帰るk」

「あの!」

「え・・・?」

「わちゃし、あっ、私!道に迷ったですよ!助けてほしいですにゃん!」

「おいヒト、つねってくれないか・・・?」

「イト、俺にもつねってくれ・・・」

ぐにゅ。

『あっ・・・・』

「あにょぉ・・・?」

「夢じゃねーよ!」

「キターーーーー!!!!!!!」

目がまるくなんた。これは現実。

そう、夢じゃなくて現実に、まるで三次元みたいな美少女がいる!

俺も弟も、興奮がとまらない。

「おおおおお名前は!?年齢は!?」

「どこから来たの!?どうしたの!?」

「・・・・クソがっ」

「へ?」

「ん?」

思わぬ発言にクエスチョンマークが頭に浮かぶ俺達。

今、なんて言った・・・?

「ジロジロ見てんじゃねーよキモオタ高校生っ」

「うぐっ」

「うがっ」

心に突きささる。

「おみゃい達みたいなキモイ奴等に見られても、全然嬉しくないんからにゃ!?」

「急にツンデレでてきた・・・」

「お嬢様系から一転、ツンデレ猫耳・・・」

『とゆーことは・・・』

「にゃんだよ!(恥」

『ツンデレ黒髪ツインテール猫耳貧乳美少女キターーーーー!!!!!!』

「にゃあっ!?」

思いっきし叫んだ。

俺達双子がずっと夢に見ていたこと。二次元少女と付き合うということ。

それがまさに今、神頼みによって叶えれるチャンスが訪れた。

ー俺達の、高校最後のリア充ライフが始まる!


※最後まで読んでいただきありがとうございます☆これからも続編を書いていこうと思っています。ぜひよろしくおねがいします!

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