ここまでのあらすじ(第6章)
~悪夢は現実となって彼らに牙を向く~
ある日、キョウの元へ転がり込んできた少女アリス。彼女は、異界から研究員に追われ逃げて来たという。そんな、彼女を境遇を知ったキョウはリュウ、レイタらと共に彼女を研究員から守り抜く事を決意する。
しかし、その日の深夜。研究員らの襲撃によってアリスは攫われ、更にリュウ、キョウの両名も巻き添えをくらい研究所へと攫われてしまった。
翌日、この件について満足に動けないマモルに働きかけ、数人のSCM所属の能力者と共に奪還チームが結成され、彼らを救う為、未知の世界である異界へと向かう。
道中の敵を交わし、彼らは研究所へと無事到着し探索を開始する。一方、キョウの能力によって檻から抜け出したリュウ、そして同じく監禁されていたアリスの護衛役リリアはアリスの元へと移動を開始する。
研究所内外で待ち受けていた改造能力者との戦いを、ギリギリの所で制しながら奪還チームはリュウ、そしてアリスの捜索を続けて行く。しかし、そんな彼らの前に暇潰しにより出現する悪魔ラウリ。その圧倒的力に、彼女らは徐々に劣勢に立っていく……。
一方、キョウ達はアリスの新護衛役にボロボロになりながらも勝利し、アリスの奪還に成功する。
後は脱出するだけ。奪還チームの数名と合流したキョウ達は出口を目指すため移動を開始する。一方、もう片方のチームはラウリに止めを刺されかけていたが、アラタとサヤのコンビネーションにより逃げる事に成功していた。
結果として怪我人は出たものの、重傷者無しでアリスらの奪還に成功したのだった。
翌日、怪我を負って入院中のリュウとリリアの見舞いのため病院を訪れたアリス、レイタ、キョウ他数名はつかの間のひと時を過ごしていた。
しかし、突如現れた研究所のスパイによりアリスは致命傷を受けてしまう。その場に居たルナの必死の治療により一命を取り留めるも、見えない敵に依然として緊張感に包まれるリュウ達。そして、病院は黒箱に包まれ悪夢が始まってしまう。
隔離された病院内で、余興として殺人を始めるスパイ達。病院内にこだまする断末魔に怯えながら、リュウ達は来るべき時に備え集中を続けていた。
悪夢の様な現実に重大な決断を迫られていく者、そして死にゆく者。後一歩の所まで追い詰められた彼らだったが、決死の一撃で最後の敵を撃破、見事この悪夢から覚める事に成功した。
だが、悪夢はまだ終わってはいなかった。
死んだと思われていた敵の一撃に地に付すキョウ。アリスと仲間の一死の声の中、彼は静かに目を閉じた。
こうして、アリスを巡る物語は最悪の形で幕を閉じたのだった。




