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第三話

私は背負われたまま体感時速三十キロメートル程で森の上を飛んでいた。

どうやって王都に来たのだろうかと思ったが飛行魔法で来たとは思わなかった。

飛行魔法は習得が難しく使い手が少ない。

王都でも使える魔法使いは私を含めて片手で数えられるくらいしかいない。

いや昔の事だからいなかったと言うべきか。

しかしこの四人組の冒険者はそれぞれが飛行魔法を習得している様だった。

しかも前衛の剣士と盾役も飛行魔法を習得しているという事は驚くべき事だ。

基本前衛は剣や守りを極めるためあまり魔法の練習はしないはずなのだけれど。

そして私を背負って飛んでいるという事も凄い。

基本的に飛行魔法とは自分自身のみに対してだけ使うからね。

この四人が世界でも有数の実力者かはたまた技術の進歩により飛行魔法の習得が容易になったかどちらだろうか?

後者で有れば現在の魔法技術は私の知っているものと比べてかなり進んでいる。

もしそうなら是非研究してみたいものだ。


そういえばまだ魔法が使えるか試していませんでしたね。

治癒魔法とかならこの硬直をどうにかして動ける様になるかも。

けど試すのは地上に降りてからにしよう。

彼女の魔法に干渉してしまってはいけないからね。


王都を飛び立ってから三時間ほど経った頃高度が下がり始めた。前の方に見える木の生えていない場所に降りる様だ。

地上に降りて私も丸太の上に座らせてもらったので早速魔法を試してみようと思う。

魔法を使うのは久しぶりだがこちらは何とか使えそうだ。

もちろん長い間使っていなかったので感覚を思い出すにはしばらくかかりだけれど、魔法を二、三使う分には支障は無いでしょう。

試しに中位の治癒魔法を使ってみる。

そうすると指がほんの少しだけ動かせる様になった。

どうやら私の考えはあっていたらしい。

次は最上級治癒魔法を使ってみた。

通常使うよりも消費魔力が多かったが感覚を思い出していけば元通りになるだろう。

流石は最上級と言ったところかもう二、三度かければ手が動く様になりそうだ。

そしてもう一度魔法を発動しようと思ったら冒険者達が私の方を見ていた。

最上級魔法はどれも派手な魔法陣が出るから気になったのだろうか?

休憩を邪魔してしまったのであれば悪いことをしてしまったね。

まあもう一度使う位はいいだろう。

よし、これで指は全て動く様になったね。

しかし思ったよりも疲れたから続きはまた今度にしよう。

冒険者達はなぜか驚いた様な顔をしていた。

そして集まって何か話し始めた。

魔法技術が発展しているなら最上級魔法くらい珍しい物でも無いと思うのだけれど。


話し合いが終わると女性の冒険者二人が何か話しかけてきたがやはり未知の言語であるから何を言っているのか分からなくて私は首を微かに傾げることしかできない。

早く彼らが話している言語を習得して会話を出来る様にした方が良さそうだね。


それからしばらくして休憩が終わった様で私はまたおぶってもらった。

またしばらく森の上を飛ぶ様だ。

しかしこの森はどれほど大きいのだろうか?


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