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唐突な知らせ

いつもと変わらない部活動。しかし、その中でひときわ異彩を放っている人がいる。彼女は黒板の前で部員全員が静かになるのを待ち続けている。頃合いを見て口を開く。


「どーも、今日から加入することになった、高1の神崎 (かんざき)千紗都(ちさと)でーす。ここに入った理由は、楽しそうだから?まぁ、そんなこんなでこれからヨロです。」


所謂陽キャと言われる分類に所属している雰囲気だ。僕とは相容れない次元の人なので関わることは殆どないだろう。それにしても、7月の半ばという微妙なタイミングで入ってくるとは。早速女子達は彼女に近づき話し始める。入部数秒で溶け込めているとは流石陽キャである。


それからしばらく経ってミーティングをする。主に今後の予定等を話した。ただ我々天文部は自他ともに認めるゲーム部だ。多くの男子部員はゲームをする。女子部員は恋バナなどに花を咲かせている。まともに活動しているのは極少数だ。


1人新入部員が入ったところで僕の活動は一切変わらないだろう。今日も今日とて一人黙々と作業をする。僕は天文部では主にプラネタリウムを自作している。完成度は低いが、自分では納得のいくものが出来たときの喜びといったらどれほどのものか。皆が和気藹々とゲームに勤しむなか、作業に集中する。


17時をまわると続々と部員が帰っていく。自分もそろそろ帰ろうと片付けを始める。


「たけーと、調子どう?いい感じに進んでる?」


「ああ、大分完成に近づいているよ。さあ、帰ろうか。」


「あー、ちょっとまってて。教員室に行かないといけないから、先に下駄箱に行ってて。」


僕の唯一の友 坂上(さかがみ) 康太郎(こうたろう)と一旦別れ下駄箱に向かう。校内には部活を終え帰る人達の姿がちらほらと見受けられる。日中には見られない、夕方特有の閑散とした校舎を堪能し下駄箱を目指す。


自分が靴を履き替え20人弱ほどの生徒を見送ったころやっと康太朗が来た。その傍らには健康的な褐色の肌をし、運動をしているのかくびれているお腹に対し、出ているところはかなり出ている。自分は他人絵の興味がなくここの生徒の事情に疎い。困惑した顔をしていると、


「やっぱりそうなるよな。こいつは今日、天文部に入部した千紗都だよ。さっき自己紹介してくれてたのに聞いてなっかたのかい。」


「雄仁センパイ。これからいろいろとお願いしますね。」


人と話すのがあまり得意ではない僕はあぁ、と曖昧に答え話を終わらせる。道中基本的に会話をしているのは康太朗と千紗都さんだった。僕は基本的に二人の会話に適当に相槌を打っていた。ところが突然康太朗が僕に話を振ってきた。


「今晩、何にするか決めてる?」


「いや、特には。何か食べたいのある?」


「夕飯は雄仁センパイが作ってるんですか。なんか意外です。」


「そうだろ。けどなこいつの作る料理は天下一だぜ。そうだ、ちーちゃんは何が良い?」


何故、康太朗が千紗都さんに問うているか分からない。それにもうちーちゃんと呼んでいるとは。流石フレンドリーだな。


「私は何でもいいかな。店に行って値段みて決めるとかあるあるだよね。それでいいと思うよ。」


「だって。ちーちゃんがそれでいいなら。俺が言うのもなんだが、初日だし何頼んでもこいつは作ってくれるぜ。」


「初日だから遠慮しようって気持ちが芽生えるんだよ。こー君に分からないか。」


二人の会話の中で色々と疑問点があるが、何より気になるのが、


「ちょ、ちょっと待て。初日ってなんだ。何、歓迎会的なのを家でやるのか。参加者三人でか?」


「あれ雄仁には言ってなかったっけ。今日からこいつうちのルームメイトになるんだよ。」


僕と康太朗はいろいろな事情が相まってうちの家でシェアハウスをしている。さっきの会話通り僕が選択と料理をし、康太朗が掃除全般を担当している。そこに突如入ることになった。千紗都さん。いや、幾らなんでも急すぎるでしょ!!



お読みいただき有り難うございます!


後輩と関われるのって部活動の時だけな気がする。(時に自分は委員会に入っていなっかたってのもあるけど)


現実でこんなことが起きればいいですよね(笑)。


では明日もお楽しみに!

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