キス*チュードク2 3-4
あの、違う意味で恐怖の電話があった数日後。
なぜか今日は誰もいない生徒会室。葵先輩はあのときのことがあったし恭弥とも実はいろいろあったハルとは…特になにもないんだけど誰もいない。もちろん雲雀くんとはおもしろいほどになにもない。なんでかな…。自分で言うのもあれだけどこう見えてもあたしは寂しがりや。一人でいたいときもあるけど、いつも誰かがいるところにたまに誰もいないっていうのは悲しいし寂しい。ソファに座って天井を見上げる。なんか…なあ……いろいろありすぎて眠くなってきた。
心地いい闇からだんだんと覚めてきた感じ。やっぱり寝ていたんだ……って
「 えっ!? 」
「 あ」
すごくものすごく驚く光景。なんだかよくわからない。だって目を開けると視界いっぱいに雲雀くんの顔があった。驚いて後ろに下がると雲雀くんも驚いたようにゆっくり体を離した。
「雲雀くん…いまなにしようとしてた…? 」
まさか…ね。まさかのまさかじゃない…よね。雲雀くんの手にやはり本があるがそれはいま関係ない。じっとあたしをみて自分でも考えているようだ。そして発した言葉は
「 キス 」
いま『 キス 』って言った?あの雲雀くんが『 キス 』って言った?信じられなかった光景と信じられない発言。疑問がうまれる。疑問しかうまれない。
「なんで?いつもキスしようとしたら、なんとしてでも、よけようと必死に抵抗していた雲雀くんが?」
が?パニック状態におちいってしまい、早口言葉で噛まずに言い終わらせた。そんなあたしとは逆に落ち着いた雰囲気で遠くをみるようにしてう~ん、と考えはじめた。また信じられない発言されるんだろうなあ と身構える。
「求められるとあたえなくない…みたいな? 」
な…なんですかそれは?雲雀くん自分でも語尾が疑問系になってるし。
「求められると あたえたくない? 」
聞き間違いかと聞き直してみたところ、たぶんそうだと言われた。
「雲雀くんって、あまのじゃく? 」
「 そうなのかな 」
珍しく本に視線が戻されずにずっとあたしを見ている。だけどいまは外してほしい。
「雲雀くん。いまごろそういうのはやめてほしい」
まえまでだったら嬉しくて雲雀くんに飛びついていただろうけど。だってこの雲雀くんが…ね。
「そう。だったらやめる」
なんかあっけなかった。 そんなに興味がなかったのかすぐに本に視線が向いたし。なんか力が抜けてソファにぐったりなってしまう。やっぱり雲雀くんは雲雀くんのままだ。良かった。他の二人みたいにならなくて。




