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1話 幼少期


 兄姉の説明を多少編集しました。

「おぎゃー!おぎゃー!おぎゃー!」


 産まれたぞ。生きてるぞ。

 己の存在を知らしめるかの如く高く高く泣く。


「立派な産声でございますね奥様。」

「ええ。きっと元気な子に育つでしょうね。」


 後に陰ながら祖国に平和をもたらす男の誕生になる...かもしれない。






 秋の中ごろに産まれ、季節も2つ過ぎた現在。

 今は夏も半ばを過ぎ暑さもピークに達している。

 ここでプロローグの冒頭に戻るのだが、俺は春の終わりごろにハイハイを習得したため屋敷内を探索していたのだ。

 ほとんどの情報は部屋の中に籠っていては手に入らないしな。

 最初のうちは、どうにか探索しているということ自体知られないようにと慎重に慎重に、抜きハイハイ、差しハイハイ、忍びハイハイと行動していたのだが。

 それではさすがに行動範囲もしかり、活動時間も夜中や明け方などに限られてしまうということに気付いたため、それならばいっそのこと競争しようと思ったわけだ。

 別に眠いとか、夜が怖いとかじゃないからな?違うぞ?


 とりあえず、そういうことで毎朝の日課として俺の専属メイドと競争することにしたのだ。

 しかし、いきなり赤ん坊がスムーズにハイハイをし出したら流石にビックリされるだろう。

 よって、まず最初に母親の目の前でワザとぎこちなくしたハイハイを披露し、その後徐々に上達させていったのである。


 しかし、最初にハイハイを披露した時に身内だけとはいえパーティーを開かれるとは思わなかったな。

 まあ、そのパーティーのおかげでこの屋敷の全使用人を把握できたんだがな。

 使用人の数は全部で人で。

 男性が執事長1人に執事が3人、料理長が1人に料理人が2人の計7名。

 女性がメイド長が1人にメイドが5人、副料理長が1人に料理人が1人の計8名。

 というような構成になっており、そのうち10名は獣人である。

 しかも、なんと執事長とメイド長は夫婦であり、執事のうち二人は息子でメイドのうち四人は娘であり、さらにはその子供を一度に出産しているという。つまりは六つ子ということだ。

 あ、ちなみに執事長とメイド長は二人とも狼の獣人で幼馴染なのだとか。



 さて、ここでいきなりだが、俺の家族構成を紹介しよう。

 父、母、兄、兄、姉、姉、姉、そして俺の六人兄弟の八人家族だ!!

 よし!終了!!



 え?簡略化し過ぎだって?じゃあそれぞれもう少し詳細を説明しよう。


 普段この屋敷には両親と姉が2人と俺しかいないのだが、冬が終わり春が始まるという時期になると元旦のようなものがあり、家族が集まって一年の始まりを祝うそうなのだ。

 といっても初詣やら初日の出的なものじゃなく、お祭り状態になるらしい。町人は酒場や広場で飲めや歌えの大騒ぎ。

 まあ、父親は途中で屋敷を飛び出してそっちに合流しに行ったがな。

 俺ん家は父親が執事長と一緒に狩ってきたというワイバーンとやらのステーキだったり、兄2人が土産として持ってきたブリザードラビットってやつの肉でお祝いしてたな。

 あとで知ったんだけど、ワイバーンって普通なら町ぐらい壊滅させることができる程度の魔物で、ブリザードラビットは雪山の殺戮者って言われるくらい厄介で獰猛な魔物だってさ。

 でたらめだろ家の男連中。


 おっと、話が逸れたな。

 両親は二人とも人族らしいんだが。


 父親の名前はオルガ・ディタイト。

 多少癖のありつつも夕焼けのような綺麗でどこか温かみのある赤髪の美丈夫で、体は目算で2m近い高身長で筋肉ダルマとまではいかないがかなり鍛えられた肉体をしている。

 優れた身体能力を持っており、数年前までは国の偉い立場だったらしい。


 母親の名前はセレス・ディタイト。

 スラっと腰まで伸びた綺麗な銀髪ロング、身長は大体160cm程で出るところもしっかり出ている女性らしい体つきをしている美人で、なおかつ性格も温厚で母性の塊のような人だ。

 どんな仕事をしていたかは分からないが母親も前は王都に居たらしく、父親との結婚を機に仕事を辞め、いま俺も済んでいるディタイト家が代々収めるこの地にやってきたらしい。


 長男、エレン・ディタイト、15歳。

 父親譲りの癖のある赤髪に筋肉質な体形のマッチョだ。まあ、顔も整っているためただのイケメンだ。

 国立学園を卒業し、今は王国の騎士団?的なのに入って出世して行っているらしい。


 次男、ウルス・ディタイト、13歳。

 母親に似た癖のない銀髪で、スラっとした体系の細マッチョのさわやかイケメンだ。なんかムカつくぞ?

 とりあえず、 今現在は長男も卒業した王都の国立学園に通っているらしく、あと二年で卒業して騎士団に入るらしいよー。

 優しい笑顔をしているが、まあ、俺も同じ遺伝子なんだから期待しておくとしよう。 



 さて、次からはいよいよシスターの出番だ!

 え?テンションが高いって?そりゃ男の説明なんかしても楽しいわけないだろー。

 じゃあ説明いくぜ!


 長女、ソフィリア・ディタイト、11歳。

 母親譲りの銀髪を肩甲骨あたりまで伸ばした美少女だ。今は王都の国立学園に在籍しており、花嫁修業の真っ最中だとか。何でも貴族はある程度魔法が使えないと嫁として嫁ごうにも受け入れてもらえないのだそうだ。しかも、すでに公爵家の長男と婚約が決まっており、三年後の学園卒業後には結婚することが決まっているのだとか...許せん。

 年始に帰って来た時には俺のことを抱きしめてくれ、11歳とは思えない膨らみを実感させて頂きました。


 次女、シーラ・ディタイト、8歳。

 こちらは父親譲りの赤髪だが、癖がなく澄んだ色の肩まで伸びたストレートヘア―の美少女だ。こちらは良くもう一人の姉とともに俺の部屋に訪れ抱っこなどして絵本の読み聞かせや散歩をしてくれる。

 優しいがそこそこ活発な姉であり、よく護衛付きではあるが山の方に出かけては山菜を採って来たりする。10歳になったら姉と同じ国立学園に入学して花嫁修業を行うのだそう。ちなみにまだ婚約者はいない。


 三女、サシャ・ディタイト、5歳。

 これがいつもシーラ姉と一緒に俺の部屋に来る姉であり。こちらは長女と同じで母親にであり、肩を少し過ぎる位まで伸びた銀髪の美幼女だ。

 基本的に無口というか人見知りなのだろう、家族以外がいる場所での口数が極端に少ないのだが、家族しかしない場所では普通に会話をしている。姉と一緒に俺の世話をよくしてくれるのだが、なぜかいつも子供がギリギリ持てる位の重量であろう分厚い本を持ち歩いている。

 5歳児が読んでいるというのだろうか?まさかな、流石にないだろう。



 少々長くなったがこれが新しい俺の家族だ。

 前世に未練がないというとウソになるが、産まれて1年も経っていないが俺はすでにこの家族が好きになっている。今更元の世界に戻ろうとはしないし、今の俺の世界はここだし、家族以外にも信用している使用人はいるこの生活を気に入っているのだ。

 俺は今の人生を謳歌するとすでに決めているのだ!






 あ、そういえば俺いまだに名前以外の自分に関すること言ってないや...テヘ。




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