いじめとかもうほんとやめよう!?
目を覚まして起き上がりカーテンを開けると、あら不思議! 窓ガラスにゴ○ブリの死骸が貼りついているではありませんか!
……って。
「ふざけんなよおおぉぉおぉ!」
気持ち悪いっ! 朝からこれって、なんの拷問だよ! ふざけんな!!
私はわずか0.3秒の早業でティッシュを抜き取りゴキ○リの死骸をつかんでティッシュ数枚でぐるぐる巻きにしゴミ箱へと入れた。
今日は金曜日。そう、今日は金曜日なのである。
ということは明日は土曜日! サタデー!
サタデーってことはつまり学生の休日! 私は部活動に所属していない!
イコール完全なるお休みホリデーなのですよ、皆さん! って、ホリデーは祝日って意味なんだっけ?
まあそれはいいとして。
「いってきます!」
私が家を出ると気、お義母さんだけではなく希望ちゃんも手を振って見送ってくれた。
え? 純香はどうしたかって? まああの子は私の事きっとよく思ってないだろうからさ……ご想像にお任せします。
「おはよう、依琉!」
教室に入ってすぐ、依琉に話しかける。
「お、今日は早いな萩香。そんで、写真は?」
彼女にそう言われて、私は頭が真っ白になった。しゃしん。
「……っあ! 忘れてた!」
「お前~……っ!」
「ひいいぃっ、ご、ごめんなさいぃぃぃ!」
ボコボコにはされなかったものの、ほっぺたつねられた。いひゃい。
でも、きっとこれでも依琉なりに考えてくれてるんだろうなあ。私、ケンカとかまったく縁のないただの平凡な女子高校生だから。一般人ですから、私。
「ったくよォ、あたしがどんだけ楽しみにしてたか分かるか?」
「わ、わかららいれす……!」(訳・わからないです)
私、もう泣きそう。もう、ほっぺたつねられるどころじゃなくなっている気がする。ほっぺた引きちぎられそう。イタイ。
ほっぺたの引っ張り方でもこんなに違うだなんて。私、あんまりほっぺた引っ張られたことないから分からないけど、とりあえず今までに味わったことのない激しい痛みだ。
なんと言えばいいのか……。とりあえず、ほっぺたがちぎれてしまいそうです。
「今日絶対撮ってこいよ!」
「ふええぇ……!」
いい、いじめ!? これっていじめなの!? そうだよね!?
だって今私、明らかに暴行を受けたよね? 脅迫されたよね? これはいじめってことでいいんだよね? 先生に助けを求めても文句言われないよね?
「先生! 私、依琉にいじめられてます!」
そう言ったはいいものの。
「はっはっは。ケンカはダメだぞ、片原~」
「先生~~~~!」
ダメだ、話が通じない。
なんで私が言うとこんな風になるんだろう。これって差別じゃないかな。そうだよね。これ差別ですよね!
なんで私の扱いこんなに雑なんだろう……。もう、泣きそうです。