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魔獣大戦

総合評価が2000を突破!

皆様ありがとうございます!!


そんな嬉しい状況での閑話その2です

これで閑話は終わりです

同時更新で本編の1話目も上げております

そして、とうとう俺たちはゴールも目前にまで迫った。

くだらない質問の山、意味不明な行ったり来たりの応酬、個人を狙い撃ちにしたような悪意ある指令。それでも、俺たちは全員あと2回も振ればゴールに辿り着ける位置に来たんだ。


「私の番だねっ」


焔はゴールまであと7マス。ここで1発ゴールとはならないが3回以内には確実にゴールできるし、よっぽど運が低くなければ2回で終わりだ。そして焔の強運はカジノで見ている。安定してゴールするはずだ。

ちなみに俺は残り2マスだ。


「キタッ! 6だよっ!」


おおっ、これで次には絶対にゴールできるな。焔には最後の指令か。思えば長かったな。


「えっとね、最後の指令は……………………」

「どうした? 読まないのか?」


何故か焔が固まっている。花子と雷と俺は焔が覗き込んでいるから盤が見えない。

そんなに酷い内容だったのか?


「焔、どうしかしたのかしら?」

「えっと、あのっ、ねっ?」


歯切れが悪いな。何があったんだ?


「『さっき答えた好きな人と一緒にトイレ。行けば1マス進む。行かなければ最初に戻る』」


焔の感情の抜け落ちた声が俺たちの鼓膜を震わせた。誰もが沈黙を保ち冷や汗をダラダラと垂らしている。

いやっ、双六なんだからやらなくてもバレはしない!!


「あ、文字盤が入れ替わった。『その際に証拠としてプレイヤーの駒に2人の、』」

「それ以上いけない!!」


止めた! 俺は止めたぞ!! 完全に色々アウトな指令を音読はさせなかったぞ!!

もう中止しよう! そうしよう!!


「そうだよねっ、こんなゲームは……アレ?」


どうし……おい、待て!?

何故だ、俺と焔は何故トイレに行こうとしている!?


「凍君!? 焔!? どうしたんですか!? あれっ、動けません!?」

「……そういうこと。やってくれたわね、霊帝!!」


何だ? どういうことだ?


「霊竜の能力を思い出しなさい! 対象の心に干渉して意識を誘導する、そしてそれは魔石の力を使えば強化できる!」

「前の騒動では俺たちには影響なかっただろ!!」

「今回とは事情が違うわ! きっとこの駒の魔石と盤全体に仕込まれた仕掛けで私たちは長時間に渡って霊竜の能力に晒され続けてしまった。そして駒は私たちの分身も同然よ」

「つまり、私たちは駒を媒介にレイちゃんの能力でゲームを続行するように催眠を掛けられているんですか!?」

「ゲームをもっと早めに切り上げていればこんなことにはならなかったでしょうね。進めば進むほどピンポイントになっていく文字盤は霊帝の催眠の進行度の目安だったのかもしれないわ」


あの糞ガキ、後で覚えてろよ!!


「そんなことより、今は焔の選択よ!」

「そうでした! 焔っ、ここは諦めてスタート地点に戻りましょうっ。そうすればきっと、」

「ダメだよっ!」


ええっ!?


「今スタート地点に戻っちゃったら、また1から質問されてゴール前で同じ指令を受けちゃうよっ!」


焔が頭使ってる!? 誰これ!?


「今なら、凍にオシッコ見られてゴールできるっ! 私の業界ではご褒美だよっ!! 凍の蔑んだ目、罵倒だともっと良い!!」


苛められたい欲望でおバカキャラが吹っ飛んでただけだった!!


「だからこそです!! このゲーム、どこまで順位が決まれば良いのか書いてません! もし焔で終わっちゃたら、私がしてもらえないじゃないですか!!」


花子とは1度真剣に話し合う必要があると思った。そして花子の言い分で俺と焔の体がトイレに向かう途中で止まった。

正気に戻れるのか?


「あら、文字盤が追加されたわよ。『次プレイヤーと現プイレヤーの意見の衝突によりゲームを一時中断。サイコロの目の大きい方の意見を採用します』だそうよ」

「絶対に負けません!!」

「私がっ、勝つんだよっ!!」


どんなシステムだよっ!!


「「ダイスロールッ!!」」


判定は、焔が6で花子が5……どっちが勝っても俺に未来は無いと思うんだ。


「あら、また追加だわ。『ゲームは最下位決まるまで続きます。最下位には罰ゲーム』ですって」


嘘だろ!


「行ってらっしゃい。あ、焔、感想を聞かせてくださいね?」

「うんっ」


嘘だろっ!!




終わった。本当に色々終わった。焔との罰ゲームで、俺、汚れちまったよ。駒も汚れたけど。

若干肌が艶々している焔は期待通り俺からの蔑みの目で気分が良いようだ。俺がする時身を屈めていたので危険を察知した俺は体でガード。焔は物凄く残念そうにしていたが思わず『変態』と蔑んだ目で言ったら回復した。あの幼馴染どうにかしてくれ。その後自分の番になったら便座に座りながら俺の手を甘噛みしやがって余計に興奮……これ以上は言うまい。ちょっと俺の体力が奪われたがそれは重要じゃない。今は別に問題がある。これ以上余分な体力を持って行かれないようにする必要があるんだ。

ベットに戻るとニヤニヤ雷とキラキラ花子。この先の展開が怖すぎる。ノーマルなプレイなら受け付けるけどアブノーマルには耐性ないから勘弁してくれ。


「じゃ、私の番ですねっ」


焔は無事にゴールして『おめでとう!』という文字盤が浮かぶのを見て嬉しそうにしている。その横で花子はサイコロを振った。残りのマスは5で出た目は4、またしても直前か!!


「えっと、内容は『2つ後のプレイヤーと新妻ゴッコ。すれば1マス進み、しなければ5マス戻る』ですっ! 凍君っ、しましょう!!」


良かった! メッチャ普通だった!!


「あ、追加の文字盤だよっ。『裸エプロンで夫をお出迎え』だって」


妻が前振り無しでやったら引くぞ! ドン引きするぞ!!


「エプロンなんて、ありましたっけ?」


花子が不安そう。よしよし、そのままキャンセルしてしまえ!


「あ、前に都で買ったメイド服のエプロン使えないかなっ?」


待てっ、何で残っているっ? そしてメイド服のエプロンとか、裸エプロンにしたら通常より露出高くなるじゃねえか!!


「焔、流石です! じゃあ早速始めましょうか?」


ぎゃああああああああああああああっ!!

恥じらいを持てよっ! 何でそこで恥らわないんだよ! 何でそこで諦めちゃうんだよっ! もっと恥らえよっ! もっと、もっと恥らいを持てよおおおおおおおおおおおおおっ!!

良いぜ、お前らが何でもかんでも下ネタエロネタで解決しようっていうんなら、まずはその幻想をぶち壊す!!


~~~ダイジェストでお送りします~~~


「お帰りなさい、凍君。お風呂(混浴)にします? ご飯(女体盛り)にします? それとも、ベットですか?」

「副音声含めたら全部同じじゃねえか!?」

「ああっ、そんなっ、無理矢理だなんて!? 焔や雷も居るのにっ!」

「良いからさっさとそこ(壁)に手を付け!」

「きゃあああああああああああっ!! 明かりは、明かりは消してくださいいいいいいいいいっ!!」


~~~ぶち壊せませんでした~~~


「さて、花子も無事にゴールしたし、次は私ね」

「あ~う~、お腹が重いです」

「良し良し、今日は時間も無かったし気絶するほど責められなかったね」

「幸中の幸いでした」


聞いたこともないな『幸中の幸い』って。

で、雷はゴールまで6マス。ここまでのダイスの神様の手の込みようを考えると、嫌な予感しかしない。


「さあっ、勝負よ凍!」


勢い良く振られたサイコロが盤の上を転がって、折畳用にせり上がったフレームに当たり跳ね返り、勢いを弱くしてやがて止まった。

値は、3だった。俺の1つ後ろか。俺がビリの確率はかなり減ったな。


「焔や花子みたいにはいかないわね。今度は何かしら? 『1マス前のプレイヤーに3分間電気アンマする。相手をギブアップさせればプレイヤーはゴールし、耐え切られたらプレイヤーが3分間電気アンマされ最下位となる』ね」


…………それ、何てSMプレイ?

まあ最下位が決まるだけだからさっさとギブアップしてしまえば簡単な罰ゲームだけで、


「『なお、電気アンマされる側は負けた場合、現時点でゴールしているプレイヤーたち全員から1つずつ罰ゲームを受ける』と書いてあるわね」


なん、だ、と? 罰ゲームは、1つじゃなかったのか?


「さあさあっ、キリキリ私の電気アンマで悶え苦しみなさい!!」


来るなっ!と思ったら焔と花子に左右をガッチリホールドされている!?

そこからは一方的な展開だった。筋力で勝る雷は俺のズボンを脱がしてパンツ姿にすると両脚の足首をしっかりと握り、最初こそソフトに右足を俺の股間に当てて少し押し付けたと思ったら、高速で上下に擦り始めた。

止めて! 痛いっていうか刺激が強過ぎるっていうか、何とも言えない感じで色々耐えられないから!!


「あっはははははははははははははっ! そのだらしない顔は何? 多くの魔獣から尊敬と憧れを向けられる氷狼がなんて様なのっ? 気持ち良いの? ここが弱いの? 擦って欲しいの? 2匹のメスに拘束されて私に足で股間を擦られて声も出せないのかしら? 無様ねっ、酷い有様だわっ。こんなに情けない姿を晒しておいて3匹も優秀なメスを囲おうっていうんだから無謀としか思えないわ! ほらっ、頑張りなさい。このままじゃ私が勝っちゃうわよ? 焔と花子の罰ゲーム行が確定よ? ほらほらほらほらほらほらほらっ、私はまだまだ余裕なのよ? 時間だってまだ30秒、こんなんじゃ2分も耐えられないんじゃないかしら?」


もう無理っ、無理だって! 雷のやつわざと力を掛け過ぎないようにただ擦ってるだけでいつでも痛くも気持ち良くもできる準備があるって! あふんっ! 舐め上げるように擦りやがってギャアアアアアアアアアアアイタイイタイイタタタタッ!! 待って、本当に待って! 焔と花子が両手を全体重で押さえてるから抵抗らしい抵抗もできないんだって! 目が異常に爛々としてんだよコイツら!!

お願いだからコイツらの罰ゲームは勘弁してくれって!!


「あら、涙浮かべちゃうほど良いの? これは電気アンマなんだから気持ち良いだけじゃ不充分でしょう? 全くゲームの趣旨を理解していないのかしら。パンパンに腫らしちゃって、いやらしい。少しお仕置きしないといけないじゃない。今度は痛いの? そうよ、それで良いの。それが本来あるべき状態なんだからそのままでいなさいな。痛すぎて声も出せないのかしら? なら少し緩めてあげるわ。私の優しさに感謝しなさい……何て言うわけないでしょう? ほらほらっ、どうにかしないと破裂しちゃうかもしれないわよ? 男の子の袋って、結構柔らかいわよね。このまま私が力を入れたら面白い形に変形してくれないかしら? いっそのことザクロみたいにグチャって言わないかしらね? ほらほら、このままじゃあなたの大事なものがなくなっちゃうわよ。どうせなら1つくらい試してみましょうか? 嫌ならどうにか抵抗してみせなさいな。あら、体を反転させて逃げる気ね。でも、私の握力から逃げられるかしら? そ・れ・に、ここでちょっと優しく、でも強く擦ってあげたら、うふふふふふふふっ、一気に力が抜けちゃったみたいね! 無様だわっ、情けないわっ、そしてとっても匂うわっ! まだ1分半、折り返し地点よ。頑張ることねっ!! 簡単にギブアップなんて許さないわ、もっともっと時間一杯楽しみましょうっ?」


雷の馬鹿ああああああああああああああああああああああああっ!!

くっそ、久々に女王様が絶好調だ! 毎回毎回最後のキャラが1番酷いってどういうことだよっ! 止めろ止めろ止めろ止めろおおおおおおおおおおっ!! グチャグチャ弄るから生理反応しちゃってるって! オスとして耐え難い苦痛(快楽)が始まっちゃったって!!

あと1分半も無理だってギブアップさせてギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!! 潰さないで潰さないで潰れちゃうううううううううううううう!!

ギブアップしようとしてんのに邪魔すんなよ! 完全に俺のタイミング見計らってギブアップの邪魔しやがったろコンチクショオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

こうなりゃ俺の策略を見せてやるよこのドSツンデレ娘がっ!!


2分40秒が経っていた。俺は未だにギブアップしようとすると雷が力加減を調整して声を出せなくさせられている。そして、雷はこの辺で俺にギブアップを迫るはずだ。

それこそが、我が勝機!!


「時間が近いわね。本当に有意義な3分だったわ。電気アンマなんて魔獣の姿ではすることがないからとっても新鮮だったわ。名残惜しいけど、これで最後ね」


そう言って声がギリギリで出せる程度に雷は俺の股間に当てている右足を強くグリグリと回し始めた。

これだっ、この瞬間を待っていたのだ!!


「あら、辛抱強いわね。でもいつまで我慢できるかしら? あと20秒切ったんだから我慢できるなんて、ありきたりな方法は許さないわよ。こんな風にね」


言われた瞬間、雷の足が2本に増えた。そして、あの馬鹿は痛いのと気持ち良いのを同時に掛けてきやがった!! 右足は玉袋を潰すつもりなのかと疑いたくなる力でグリグリと回転させ左足で本体を高速ピストン。しかも無駄に上手い!!


「ここ最近は一方的にやられてばかりだったもの、今日は勝たせてもらうわ」


くっそ、無駄な対抗意識を燃やしやがって! だが、残りは10秒を切っていて雷は俺の袋を破裂させるわけにはいかない! そして俺の敗北条件は『ギブアップ』と言うだけならばっ、ここで秘密兵器の登場だ!!


「焔っ、俺にキスしろ!」

「凍凍凍凍凍凍~~~~~~~っ!!」

「なっ、卑怯よっ!!」


ふっ、限られた条件の中で最大の戦果を上げたにすぎない!

あ、焔さんちょっと舌が深すぎて、ちょっ、息しづらいし時間は過ぎたぞ。


「私もしますっ!!」


焔を押し退けた花子が登場、そして伝説へ。

そう、マスに書かれた、仕返しタイムだ。


「焔に花子っ、雷を拘束しろっ!」

「うんっ」

「はいっ」

「来ないでっ……えっ、抵抗できない!?」

「霊帝の催眠の効果だなっ。ギブアップも何も設定されていないんだから、安心して電気アンマを喰らえ!」

「あ、文字盤が追加されたよっ。『敗北が決定したプレイヤーには全員で優しく罰ゲームを与えてあげましょう』だって!」


文字盤空気読み過ぎ。

だがしかし、これで霊竜の催眠も合わせて雷への仕返し体勢は万全だ!

必死に抵抗しようとプルプル涙目で震える雷の両足首を片手でそれぞれ掴み、強引に広げる。女医が着るような黒いミニスカートが広げられるとその奥には、何と真っ白なパンティ。意外だ、黒だと思っていた。


「見ないで!」

「俺は未だにパンツ姿なんだがな」


空気を読んだ焔と花子はそれぞれに罰ゲームの準備を始めた。

焔はとてもとても暗い笑みを浮かべて雷の胸に手をワキワキと近付けている。花子はどこからともなく取り出した手錠で雷の手を頭上で拘束し……手錠?

見なかったことにして仕返しを始めよう。いや、ここはゲームに負けた者に相応しく、


「罰ゲームの時間だな」


はっはっはっ、俺の恨みを思い知るが良い!




翌朝、俺は異常なまでにスッキリした気分で目覚めた。割と言葉でも行動でもやられっぱなしだった雷に勝てたのが一因だろうが、何よりも大きいのは全員を今までの仕返しとして思う存分に苛められるからだろう。

しかし、雷にはやり過ぎたと反省している。

何故か?

丸2日ベットから出れなかったんだよ。


追記:1番体力があるのは焔だと判明した。


凍「ハァハァハァ、疲れた」


そりゃ何回かやったあとに3匹をまとめて相手にすればねえ?


雷「次は、絶対に勝ってみせるわっ」

焔「凍の黄金シャワーシーン、ハァハァッ」

花子「ええいっ、撮影はっ、ビデオカメラは無いんですか!?」


ありません


霊帝「ハックシュン!」

水龍【ブレスユー】

霊竜「ありがとう。焔たちは楽しんでくれたかな?」

水龍【さあな。しかし、楽しんでくれていると思うのだろう?】

霊竜「勿論だよっ。何せ4匹が喧嘩にならないように平等にイベントで仲良くなれるように調整したんだからねっ」


実は100%善意だったというオチ

では次回~

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