10話 いざっ、作戦会議だよっ
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焔のヤンデレ
雷の痴女巨乳
花子のネタ
凍のヘタレチワワ
凍「待て最後!」
焔「私ヤンでないもん!」
雷「私の価値はそれだけだとでも?」
花子「凍君は否定できませんね」
本編どうぞ~
さて、看護婦……もとい変態淑女を病院に連行させて俺たちは今後のための作戦会議を霊帝部屋で開いていた。結局雷の言うように変態淑女の先祖帰りの理由をストーキングしてでも探るしかないということになったのだが、
「僕は関係ないでしょう。それよりギンガ君は一体どこに住んでいるんです!?」
看護師、もとい変態紳士をどうするべきか本気で悩む。
このまま解放しても変態淑女を利用してギンガを追い詰める。その過程で霊帝が危険になる。依頼が果たせない……殺しちゃった方が良いか?
「凍、ここは人間の街なんだから病院の院長の子供が行方不明になったら大騒ぎになるよ」
「レイちゃんの言う通りです。いっそのこと変態として吊るし上げにして引き篭もりにしてしまうなんてどうでしょうか?」
「難しいわね。きっとこいつ喜ぶわよ?」
「僕のギンガ君への想いは本物です! それを否定する権利は誰にも無いはずだ!!」
熱弁されてもギンガはきっとスバル以外には1歩引いてしか対応しないぞ。なんてったって3歳だし、森の奥に2人っきりで住んでるし。
「そう言えば、レイちゃんは水龍のことどう思ったの?」
あ、焔に言われるまで霊帝の水龍に対する感想忘れてた。
「ああ、実に良い友人になれそうだ。僕と同様周囲の者たちの勝手な判断で生活を無茶苦茶にされているのに強く生きている。今ではあの湖を住処にして周囲への影響を最低限に抑えた生活をしているなんて、どれだけ羨ましいかと!」
「そうじゃなくって、好きとかってことだよ?」
「1目惚れはしなかったね!」
つまりお友達にはなりたい、と?
第1印象は悪くないがそこから先はどうなるだろうな。水龍としても霊帝はまだ幼すぎて繁殖欲を感じられる相手じゃないだろうし、これは変態淑女をどうにかしても霊帝の年齢をどうにかしないと無理か? いや、それって不可能ってことじゃん。依頼には関係ないけどな。
「将来的には、スイは最も身近なドラゴンだしそういう感情を抱くかもしれないけど、それって最低でも体ができあがる20年後の話だしねぇ?」
もう水龍の名前はスイに決定したのか。大丈夫かドラゴンのネーミングセンス。全然個体識別ができないけど不便じゃないのか?
「そう。とりあえず、そこの……名前は覚えられなかった看護師さんは置いて……変態看護婦の観察を始めましょうか?」
変態紳士だけじゃなく変態淑女の名前も覚える余裕無かったんだな。気持ちは分かる。
「レイちゃんも一応観察しておいてくださいね? 私たちにはどうしようもない場所とかもありますから」
「分かった」
「凍が、私以外のメスを、観察する? ……っ!」
何かに気付いた様子の焔が俺を凝視して1歩足を踏み出した。その瞬間、急に空気が重くなる。まるで重力が倍になったかのような錯覚が俺を襲う。そして2歩目、今度は呼吸が困難なほどの恐怖が全身を駆け巡る。冷や汗すら出ない。完全に体が硬直しちまってる!
ちょっ!? 焔さん殺気強過ぎ!! マジでヤバいって! 冗談じゃ済まされないって!! 誰か止めてくれ!!
「凍っ、焔を止めなさい! エロいことも許可するわ!」
「速くしてください! もう、息もっ……」
「あぁ……はあっ……ぐっ」
霊帝が呼吸困難!?
仕方が無い、俺に幽鬼のように近付いてくる焔を力一杯抱き寄せる。すると急に殺気が薄れていくのが分かった。
何と言うことでしょう、呼吸をするのも苦しかった焔の殺気が、俺が抱き寄せることで急速に薄れていったのです。
「足りないわよっ! だからもっと凄いことをしなさいと言っているでしょう!!」
「凍君っ、それで平気なのは凍君だけですからっ!」
「はぁっ……うっぷ!」
霊帝がもはや吐きそうだ。これはマズイ。
……とりあえず、指を焔の背中に這わせてみる。ちょっと効果あったのか殺気が軽くなる。それでもまだ俺以外は動けない。
焔の手が俺の顔を抱くように回された。グイッと顔を近付けてくるが間近の瞳に光彩が無い。完全に死んだようなただ紅いだけの瞳が俺を見ている。俺の匂いを嗅ぐと凄く嬉しそうに頬を緩めるくせに目に光彩は戻らない。
何の感情も読み取れない目は生き物が見たらそれだけで逃げ惑いたくなるほど生き物らしさを感じない。まるでマネキンが人間のように動いているようなそんな不自然さがあった。
「焔、どうした?」
「何がかな?」
「何か怒ってるんじゃないか?」
「私が? 凍に? あるわけないよ」
すいません誰か助けてください! 焔さんの目がもう息してないの! まるで死体が動いているみたいな感じしかしないの!
「凍っ、だから焔にエロいことしなさいっ!」
「凍君……速くっ」
「…………」
霊帝? 霊帝いいいいいいいい!? お前にはまだ調べてもらわないといけないことがあるんだから死ぬなああああああああ!!
仕方が無い! 今回は雷の言う通りやるしかねえ!
少しずつ顔を近付けてくる焔の唇を俺の方から奪う。驚いたように硬直する焔の反応を待たずに手を尻に伸ばして嬲るように揉みしだく。
おおっ、かなり殺気が収まってきたな。これなら離れても、
「まだ続けなさい!」
「油断しちゃ駄目です!」
「はっ、僕は何を……ぐっ、息が……」
止めたら駄目なの!? このまま続けないといけないの!?
1度は緩めた手に力を入れ直す。左手で焔の後頭部を抑えてキスを続行。右手は引き続き尻を撫でたり揉んだり。
最初こそ驚いて硬直していた焔は積極的に舌を俺の中に入れようとしてくる。それに応戦することで舌の侵入を防ぎ、同時に焔の口の中に攻め込む。今までディープキスはされてきたが俺が攻めに転じたことは無い。その俺が攻め込んできたことで戸惑っている焔はどうして良いか分からずに戸惑っているようで隙だらけで、俺が少し押し返して焔の口の中を舐めようとすると呆気無く侵入を許した。舌を絡め、有って無いような抵抗を押し退けて焔の口内を蹂躙する。
それでも必死に抵抗しようとする焔だが尻を揉む左手に力を入れるとそれだけで大人しくなる。
『ひゃうっ』だとか『はぁあっ』だとか煩悩を刺激する声が霊帝の部屋に響き渡るが気にしてはいられない。というかしたら発情期が再発する。
煩悩退散、煩悩退散! これは自衛のための行為で決して淫らなことをしているわけじゃないんだ! と自分に言い聞かせながら焔の感触を堪能する。
「ぷはぁっ……もう、駄目……動けないよ……」
10分後、そこでは勝者と敗者が明確に分かれていた。勝利した氷狼はただ敗者の感触に酔いしれ、敗者は勝者の唾を堪能して幸せそうな顔でビクビク震えている。
「……凍はストーキング不参加決定ね」
「……そうですね」
元からしたくなかったから丁度良い。
あ、変態紳士は最初っから気絶してたぜ?
久々のエロパート、ちょっと不完全燃焼でしょうか?
ちょっと前の帝都編読み直してこようかな?
凍「ちょっと待ってくれ」
焔「凍の過激シーン再来!」
雷「今度の獲物は誰かしら?」
花子「次こそは私ですよね?」
本当に、誰にしましょう?
次回は8月1日の更新、月の境目はお祭りじゃ~