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フェンリルさん頑張る  作者: けんしょ~
帝都その2
75/145

3話 何だ、ただの変態さんだねっ

帝都に2度も来る羽目になった理由の一端がここに!


凍「別にそんなこと考えて書いてねえだろうが」

焔「でも前の帝都編に少しだけ伏線があったんだねっ」

雷「作者が伏線にしたつもりがあったかは微妙よね」

花子「気にしたら負けだと思います!」


花子さん正解

では、本編どうぞ~

霊帝の担当看護婦と看護師が来るのは2日に1回で明日だというので俺たちは旅の疲れを癒すためにさっさと休むことにした。

勿論風呂は1匹で入ったぜ? メスたちは3匹で入ったけどな。大きな風呂だし皆で入った方が楽しいだろうからな。俺が一緒には入らないって言ったらスゲー嫌そうな顔しやがったけど。


そんで、俺の後か先かで揉めた。

先に入って俺に匂いを染み込ませるか、後に入って俺の匂いを堪能するかで相当揉めていた。

普段からそんなことで揉めてたのかこいつら。出る時に湯船入れ替えとくべきか?

涙目で顔を横にフルフル振られたので流石に止めとくけど。分かったから袖を掴むな。


で、俺は1匹で広い風呂を堪能している。1度に5人も入れる風呂を1匹で堪能するのは中々気分が良い。魔獣形態で堪能しようかとも思ったがそれは霊帝に許可を貰ってからにしよう。

ん? 隣の家も風呂か。上の方に木の格子だけ見えるし、パシャパシャと体を洗ってるのか水の弾ける音がする。


『ギンガ、背中洗ってあげるね』

『ありがとう、母さん』


いや、幼い子供と母親が一緒に風呂は有り得なくはないはずなんだが、ギンガとスバルには当て嵌まらない気がする。例えギンガが3歳でも。


『ギンガ、背中大きくなったね』

『速く母さんを守りたいからね』

『もう、この子ったら』


うわ~、会話が甘々だな。


『母さん』

『どうしたのかしら?』

『何でいっつも背中を洗う時に2つの柔らかいけど先っぽがコリコリしたもので洗うの? それにスッゴク密着してるし』

『駄目だったかしら?』

『ううん』


……待て。


『これはね、私なりの愛情表現よ』

『そっか』

『ええ。だから、ギンガは良い子で洗われててね』

『うん。でも、何だかお腹とか股の辺りを洗われるのはくすぐったいよ』

『クスクス、綺麗にしてあげるんだから我慢して』

『分かった』


スバルうううううううううううううううううううううううううううううう!!

お前、訳有だとしても自分の子供に何してんだ!? 明らかに胸でギンガの背中洗ってるよな? 思いっきり男のウィークポイント攻める感じで洗ってるよな? 何がしたいんだお前は!? 痴女か? 痴女なのか!? そんなお隣さんは勘弁してください!!


『うふふ。ギンガ、硬くなってるわよ?』

『だって、くすぐったいんだもん』

『そうね。ゴメンなさい』

『母さんは悪くないよっ。俺が弱いだけでっ』

『ふふっ、ありがとう』

『んっ』


何してんだあああああああああああああああああああああああああ!!

何だ? 近親相姦か? 近親相姦なのか!? 霊帝の反応見る限りじゃ親子っていっても義理っぽいけどそれでも親子で今のは駄目じゃね!? 俺がおかしいのか? 義理の親子って皆こうなのか? 俺とスバルの間で常識の壁が分厚すぎるんですけど!?


もう、疲れちまったよ。休むために風呂に入ったのに、逆に疲れちまった。

さっさと出て布団に入ろう。きっと、綺麗な朝日を見れれば少しは心を清らかにできると思うんだ。




翌朝、やっぱり4匹で同じ布団で寝たんだが今日は倦怠感が無い。

有り得ないくらいの清々しい体調で起床した俺は3匹を起こさないように布団を抜ける。東から出たばかりの太陽を見て清々しい気分に包まれてた。

うん、安心と信頼の過去形だ。


「ギンガ、指切れちゃってるわよ」

「あ、本当だ」

「消毒しないとね」

「ありがと」

「良いのよ」


ギンガの指をスバルが過剰にチュパチュパしてます本当に変態ですね朝からありがとうございます。

早朝から濃厚な親子愛を見せ付けられて胸一杯だ。朝の稽古でもしてたのか2人とも道着を着てる。

……中に戻って茶でも淹れよう。


そうこうしている内に焔に雷に花子も起きてきて適当に卵焼きとベーコンで朝食を済ませると霊帝の所に向かった。花子は霊帝が用意してくれた蜂蜜。

今日は霊帝の担当看護婦と看護師が来る予定で朝から霊帝の近くに居るように頼まれてる。

霊帝の部屋に着くとギンガとスバルはもう来ていて、霊帝は胸焼けしたような表情をしている。理由が想像できる俺はそろそろ帝都を脱出しても良い気がしてきた。


「凍、君の考えていることが分かるぞ。僕を見捨てて帝都から逃げ出そうだなんて許さないからな」


ちっ、見抜かれたか。焔も頷いてるところを見ると本格的に打つ手無しだな。諦めるしかないか。


「むっ、来た」

「うぅ……」

「大丈夫、あの変態にはギンガに指一本触れさせないから、ね?」

「分かった」


何だ? ギンガが少し怯えている?


「霊帝様~、検診のお時間ですよ~」

「失礼します」


甘ったるい声で霊帝を訪ねてきたのは頭の軽そうなナース服の女と真面目が看護師服着て歩いているような眼鏡の男だった。

ギンガは男の方を見て明らかに動揺している。あれがホモでショタか?


「さあさあ、今日も脱ぎ脱ぎしてっ、て、どちら様ですか?」


本当に今俺たちに気付いたようで首を傾げて霊帝に質問している看護婦から嫌な感情は受けなかった。純粋に疑問に思っているみたいだ。


「僕の友人だよ。話し相手として帝都に居る間は帝宅に泊まってもらっている」

「そうだったんですか~、私は霊帝様の担当看護婦でナナ・タヌウカって言います。よろしくお願いしますね~」


明らかに焔を見ている。それはもうガン見だ。焔が身の危険を感じたのか自分の体を抱きしめながら俺の背後に隠れた。こんな反応初めて見たぞ。


「あらあら~、可愛い子ですね~。お姉さんとお話しませんか? お医者さんごっこして遊びませんか?」

「絶っ対っに、嫌っ!」

「残念です~、振られちゃいました~」


ああ、うん。これは霊帝に同情するな。俺も心が折れそうだ。


「ギンガ君、2日ぶりですね」

「……うん」

「お菓子を持ってきたんですが食べませんか?」

「要らないっ」

「ギンガに近付かないでね、変態」

「お義母さん、僕はギンガ君とただ仲良くしたいだけでしてね?」

「字がおかしいのよあなたは。さっさと診察を終えて帰りなさい」


何だ、何なんだこいつらは? 帝都の病院は大丈夫か? 人事部は頭湧いてるんじゃないのか? 仮にも自国のトップの担当診察員をこんな変態たちに任せるなんてどんな神経してんだ? それともこれでまだマシなのか?


「凍、これは予想以上に酷いわ」

「やっぱり、帝都には寄らずにキスタニア大陸に渡った方が良かったんじゃないですか?」

「花子っ、僕を見捨てるって言うのかいっ!?」

「私にも許容範囲がありますし……」

「酷い! 絶望したっ! 友人を簡単に裏切るだなんて絶望したよっ!」

「ああ、お労しや霊帝様。さあさあ、あちらの部屋に行きましょう。私が慰めて差し上げますから」


「ああ、ギンガ君、そんなに怖がらないでくれませんか? 様々な人に慣れるのも大事なことですし、今度僕と遊びに行きませんか? その時には慣れるためにもお義母さんとは別行動で」

「近寄るなって言ってるのよっ、変態!」

「ううぅぅぅぅ~」


……帝都に来たのは、失敗だったかな~?


帝都に変態現る!


凍「帝都に変態じゃない奴って居たか?」

焔「え、居ないでしょ?」

雷「居ないはずよ」

花子「記憶にありません」


霊帝「僕は普通だ!」


凍たち「「「「え~?」」」」


霊帝「何だいその反応は!?」


普通の反応です


次回は霊帝の依頼内容について補足が入ります

でもノリはいつも通りです


7月1日に更新ですよ~

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