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フェンリルさん頑張る  作者: けんしょ~
帝都その2
73/145

1話 レイちゃん久しぶり!

全開のあとがきで次章の更新は25日になると言いましたが、

あれは嘘になりました


凍「前にもあったなこんなこと」


いやぁ~、iphoneのメモ機能で電車の中でも文章が書けるもんだから筆が進んで進んで


雷「無計画ね」

焔「作者さんにとってはいっつもじゃない?」

花子「遅れなかっただけ良しとしましょうね?」


いや本当に申し訳ない

相変わらずの5の倍数の日に更新しますが、今後ともよろしくお願いします


では、帝都編その2の開幕です

ハワイアン民主国でバカンスを楽しんだ俺たちは花子に向こうの大陸を見せてあげるため、ついでに王都のオッチャンに定期的な武器のメンテナンスをしてもらうために帝都に戻ってきた。

単純に王都に戻る途中で寄っただけなんだが焔は霊帝に会いたいらしい。『妹が居たらこうなのかも』とか感じているのか?


「そうかもっ。昔の、凍に出会ったばかりの頃の私に似てる気がするんだっ」


俺と出会ったばかりって……狼なのに猫っぽい感じだったか?

出会ったばかりの焔は近付くと緊張して固まり、離れると擦り寄ってくるというなんとも扱いに困ることをしてくれた。発情期が始まってからは完全に今の性格になったと言っても良い。


「私もまだまだ若かったな~」


まだ成狼してないんだから若いだろうよ。

リストカット帝国帝都の門に着いて門番の侍にギルドカードを見せていると誰かが中から走ってくるのが見えた。髪は銀色で人間じゃない匂い。というか霊竜の匂いだ。


「焔っ」

「レイちゃんっ」


「「久しぶりっ!!」」


美少女と幼女が再開を喜んで抱き合う姿は絵になるんだろうが、霊帝は片腕を失ってて痛々しい姿だ。ていうか霊帝は帝都から抜け出したいんじゃないのか?


「久しぶりだね皆っ。ハワイアン民主国は楽しかったかい? 僕も行きたかったのに治療に専念しろだの霊帝様を帝都から出すなんて危険過ぎますだの五月蠅い輩ばかりで嫌になるよ。やっぱり僕はこの国を出たいね。

おや、青い顔をしてどうしたんだい? 門番がそんなに顔色を悪くしていたら人々が不安がるんだから自分の体調管理くらいはシッカリしておきたまえ。

それで、僕に何か渡すものは無いのかな? 具体的にはお土産とかお土産とかお土産とかお土産とかだ!

ええっ!? その荷物を見る限り無いのかい!? そんなっ、僕の最近の唯一の楽しみだったのに! 君たちが戻ってきたときのお土産だけを心の拠り所にここでの生活に耐えてきたのに!

裏切ったね! 僕の想いを裏切ったね!

君たちは僕のことなんてっ」

「はいっ、レイちゃんはこれねっ」


相変わらず長いし言いたいことが何なのか分かりずらい。

とりあえず意味も無く暴走し始めた霊帝を止めたのは焔だった。実は遊園地で俺たちがトランプに見立てたアクセサリーを買った時に選ばなかったスペードは焔が霊帝用にと買っていた。

スペードを模したネックレスで体が成長しても付けられるものを選んだ。何故か大きめの指輪で体が成長する毎に付ける指を変えるのは駄目らしい。メス3匹から駄目だしをされて凹んだは良い思い出になんのか?


「……これは?」

「私たちとお揃いのアクセサリーだよっ」


そう言って焔が自分のハートのチョーカーのようなネックレスを見せたので俺たちも自分のアクセサリーを見せてやった。


「本当は凍がスペードの予定だったのだけど、ジョーカーにしてもらったわ」

「ジョーカーなら喧嘩になりませんからね」

「ああ、なるほど。凍も大変だね。実に格好付けたがりの子供のような指輪になってしまって」


人それを厨二病と呼ぶ。

何か凄い悲しくなってきたな。俺は厨二病のつもりはないんだが、言い訳乙とか言われそうだ。


「今回はどれくらいの期間帝都に居られるんだい? 暇があるようならハワイアン民主国の話を聞かせて欲しいんだ」

「うんっ。あのねっ、凍がビーチでオイルを塗ってくれて」

「先に宿取ってから話そうな。特にその話題は」

「ああ、そのことで話があるんだった」


公衆の面前でとんでもない話題を出した焔を引き摺って宿を目指そうとしたら霊帝に呼び止められた。


「君たちは僕の客人として帝宅の空家に泊まる気はないかな?」




デカい。いつ見ても帝宅の敷地はデカい。

以前は焔とスネーキングミッションで侵入したり霊帝が何してんのか確かめるために突撃したりでユックリ見れなかったから新鮮だ。


「一応和室を用意しておいた。というか今はただの空家だ。大体政治家に家を与えるから好き勝手に地下室で趣味に没頭したり変な儀式ができるような場所を作ったりするようになるんだ。今後政治家は自分の力で家を購入するようにしてもらった。

御陰で帝宅は実に静かだよ。今はAランク冒険者だった少女とその子供が泊まっているけどね。

それから君たちにも手伝ってもらいたいんだけど、僕の担当看護婦と看護師をどうにかしてくれないかな? どちらも変態でね、看護婦はレズのロリコンで看護師はホモでショタコンなんだ。

どうしたんだい? 僕でなくても『関わりたくない』と分かるような顔をしているよ?

ああ、報酬も勿論用意しよう。最近判明した魔石を使った豊胸技術なんて」

「乗った!!」

「受けます!!」

「……あ、うん」


長くて面倒で放置してたんだが……焔と花子は最後まで言わせてやれよ。そして雷は『焔は胸まで大きくなったらどうしたらいいのよ』って爪噛まない。別に顔と胸だけで決まるわけじゃねえって。

お前のこと誰かに紹介しろって言われたら『巨乳痴女』としか言えねえけど。


「その巨乳で焔が追い付いてこられたら痴女しか残らないでしょう?」


確かに。


「雷以上のオッパイ!」

「凍君がメロメロ!」


変態だ。変態が居る。

そしてメロメロは古いと思うんだ。


「ああ、到着したね」


久々に見た帝宅は魔獣の襲撃の後にしては中々手早く修復工事が始められていたようで結構綺麗にされていた。

そもそも魔獣たちの目標は霊帝の家の地下だったから他の建物は大きな損害を受けなかったのかもな。霊帝の自滅だ。


「凍、僕の自滅で帝宅がボロボロになったって思っているね。僕は帝都を出るつもりだったんだから帝宅を壊そうとするのは当然だろう?」

「でも、失敗したら元も子も無いわよね?」

「うっ」

「レイちゃんって、かなりオッチョコチョイですよね?」

「ううっ」

「大丈夫だよ、レイちゃん。子供が失敗しちゃうのは当たり前なんだよ?」

「あううっ」

「本当にただの子供だな」


「うわああああああああああんっ!」


ああっ、泣き始めた。慰めるのは焔と花子に任せよう。俺と雷は絶対に向いてない。


「凍、随分勝手に判断してくれたものね」


え、できるのか?


「……焔、霊帝が大事ならちゃんと慰めてあげるのよ?」

「うんっ」


こいつ、適材適所で乗り切りやがった。


霊帝の再登場と、新キャラ登場フラグでした


実は前の帝都編のラストで霊帝が存在だけ仄めかしていた看護婦です

看護婦としているのは看護師(男)との区別を付けたいがためで特に意味はありません


この章ではヒロインズの乳の秘密が明らかになります!

そして痛々しい霊帝の腕を救済できるかも?


霊帝「何で可能性の話なんだい!?」


まだプロット段階だからだよ~


では、次回も読んで頂けるように頑張ります~

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