遊園地裏話
今回は恒例の裏話となりますが、ビックリなことに遊園地の5話から急にお気に入りが伸びて600件を突破しました!
やったー!
凍「その喜び方は大学生がやったら駄目だろ」
焔「可愛い女の子がやるなら良いのにねっ、私みたいなっ」
……本当に君たちは豆腐メンタルな僕の心をポッキリ折ってくれるね
さて、今回はいつもの文量の倍くらいあります
こんなに長いのはフェンリルさん頑張るじゃない! と思った方は……居ないだろうから何も対策を考えていません
今回は誰のお話かになっているかは、本編をご覧ください
はぁ~、今日から仕事ね。
今週は4日連続勤務で3日休みだけど、休みの間に遊ぶ彼氏が居ないなんて何か寂しいわ。友達は皆休みの日が合わないから無理だし、結局1人でゴロゴロするしかないのかしら?
仕方ないわ、売店を冷やかしに来る良い男でも見て目の保養にしましょ。
あら、白みがかった青い髪なんて珍しいわ。
お昼前だし混む前に昼食を済ますつもりなのかしら? その前にちょっと売店見ていこうって感じのお客さんみたいね。
遠目からだと青い髪に目が行っちゃうけど近くで見ると顔も良いわね。何と言うか、声を掛けやすいくらいのイケメンって感じかしら。あんまり良すぎると話しかけづらいのよね。
結構好みだしレジに来たら声掛けてみようかしら?
そう思ってる時期が私にもありました。
何あの連れ!? どんな胸してるのよ!?
私は22、あっちは16くらい。黄色い髪に相手を見下してるような雰囲気。
でもそれが不自然じゃない、自然にドSだって周囲が察知できる女の子が青髪の男の子の横を歩いてる。
何だか顔をちょっと蒸気させて男の子に縋るように歩いてる。
……う、羨ましくなんてないんだからねっ!!
あんな風に好きな人に支えてもらって『大丈夫かよ。しょうがない奴だな』なんて囁かれたいなんて思ってないんだからねっ!!
ちょっと胸が当たってるのを気にして『少し離れろ』なんて照れ隠しな会話したいなんて思ってないんだからねっ!!
何よ何よ! 胸なんて大き過ぎたって垂れてきて大変な思いするのよ! だから適度な大きさが1番に決まってるのよ!!
って、こっち来たああああああああああ!!
何!? 一体何の用なの!?
「この辺で飲み物買える所ってどこ?」
ああそうですか! 彼女をベンチか何かで介抱するつもりですか! 良い御身分ですねチクショウ!!
もうっ、折角良い男見つけたと思ったら既に相手が居たなんてどんな悪夢よ!!
誰か私に最高の出会いをください!!
そしてお願いだから相手が居るなんて悲しい現実は止めてください!!
はぁ~、昨日は最悪だったわ。
良い男が見つかってもあんな反則な胸の彼女が居るなんて勝ち目ないじゃない。あんな胸、女の私だって揉みしだいてみたいわ。
でもあの女の子、敏感そうな顔してたわ……私があの娘の胸を揉みしだいたら……おっと、いけない妄想しちゃってたわ。私は至ってノーマルよ。単純にあの胸が相当な魔力を持ってるってだけ、誰だって揉みたくなるような綺麗な巨乳だったわ。
あら、噂をすれば昨日の男の子。
また巨乳な彼女とイチャイチャデートに勤しんで……相手が違ううううううううううううううううううううううう!!!!!!??????
誰っ!? あの燃えるような赤毛の美少女は誰!? スッゴイ乙女な表示で腕に組み付いてるあの可愛い女の子は一体誰だの!?
何だか噛んだような気もするけどそんなことは今はどうでも良いの!!
2日連続で特徴あり過ぎな美少女をとっかえひっかえしてるあの男の子も問題よ!! 2股なんて酷いわっ! しかも巨乳彼女から貧乳の超絶美少女ってどんなチョイスよ!?
『あっ、これ可愛い』『なら付けてみたらどうだ?』『じゃあ付けてっ』『分かったよ』じゃなあああああああああああいっ!!!!
何を仕方ないなって声で言ってんのよ! 顔緩みまくりじゃない!! 私だってあんな美少女に頼みごとされたら嬉しくて顔緩むわよ! 私はノーマルだけど!!
ああっ、もうっ! 昨日の女の子どこかに居ないかしら? きっと巨乳ちゃんと美少女ちゃんが一緒に居たらそれだけで世界最高の絵画をぶち抜く美しさと感動を与えてくれそうなのに!!
……あれ、私男の子のこと忘れてない?
まあ良いのよ。別に男の子は超絶美少年ってわけじゃないから気にしなくても良いのっ。
はぁ~、何だか疲れる2日間だったわ。
まあ疲れたのはあの男の子が居た5分や10分だけなんだけどね。
もう、どうやって平凡より上で最高級よりは下な普通のイケメンがあんな美少女たちを落としたのかしら? どう見ても両方とも男の子のこと凄い好きだったわ。軽く嫉妬しちゃった。
そして女の子たちのこと考えたらスッゴイ気持ち良くイケたわ。1人でするのがあんなに気持ち良かったの初めてでちょっとイケない方向に目覚めそうね。
…………また居たわ。
青髪の男の子、今日も居るのね。何だか最近流行りの『帝都英雄劇』に特徴が一致するのよね。
赤と黄色の天使に青い謎の天使って、もしかしてあの子たちのことかしら? でも黒い天使って娘が居ないし……って、居たああああああああああああああああああああ!!!???
また違う女の子連れてると思ったら黒い女の子だったあああああああああああっ!!!
何あの指を絡めた恋人繋ぎ!? 昨日と一昨日は凄い密着してたけど今日は初々しい感じで攻めてるわけ!? 相手によって攻め方を変えてるわけ!?
巫 山 戯 ん じゃないわよおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
あんな清楚って言葉をそのまま体現したような女の子相手に効果ありそうな攻め方しやがってええええええええええええええ!!!!
その毒牙に一体何人の美少女を穢してきたのよ表に出ろコンチクショオオオオオオオオオオオオオ!!!!
はあ、はあ、はあ……ちょっと興奮し過ぎたわね。クールよ、クールになりなさい私。それに昨日と一昨日に比べたらまだ平気……って愛の逃避行みたいに駆け出したああああああああああああ!!??
愛の逃避王でも気取るつもりですかそうですか呪い殺してやろうか腐れ外道があああああああああああ!!!!
何で、何であんな男にあんな美少女たちが誑かされてるのよおおおおおおおおお!!!!
やっと連続勤務の最終日だわ。昨日は興奮し過ぎて精神的に疲れたからいい加減に休みたいわ。同僚からの視線も痛くなってきたし……
もう明日からの休みで誰かと遊ぼうだなんて贅沢は言わないから休ませてほしいのよ。本当に。
もう3日連続で美少女とっかえひっかえしたんだしあの男の子も来ないで……来たああああああああああ!!??
しかも美少女3人連れてるううううううううう!!??
何で!? どうして!? おかしいわ! こんなの絶対おかしいわ!! うわあああぁぁぁぁぁああああああああぁぁぁぁぁっ!!!!
『デザイン違いでお揃いの何かでも買おうかって思ったんだよ』
その甘言で美少女たちを誑かしたのねこの3股外道ハーレム野郎があああああああああああ!!!!
返して! 女の子たちの純情を返して!! どうせその汚れた思想で女の子たちの体も穢したんでしょう!?
巫山戯んなああああああああああああああああああ!!!!
何が『お揃い』よっ! 何が『似合ってるぞ』よっ!! 私が言いたいわよおおおおおおおお!!!!
ぜえぇ、ぜえぇ、ぜえぇ……叫び疲れちゃった。
今日は、早退しようかしら?
―――とある売店店員(男)の勤務日誌―――
1日目
今日から2日間の勤務だ。4日間連続での勤務になる同僚は疲れているだろうから負担を掛けないように頑張ろう。休日に食事に誘ってみるのも良いかもしれない。
そう思っていると朝から凄く疲れた様子だった。顔が少し赤いように見える。
やっぱり今日は彼女には楽にしていてもらおう。
そう思っていたら青い髪の男の子と黒い髪の綺麗な女の子が来た。美少女を見て男の子に嫉妬してしまったのは仕方がないだろう。僕も男だ。
しかし、彼女が凄く不機嫌になった。男の子が好みのタイプだったのかと思った。僕の想いは勝負もできずに潰えたかと思ったよ。
2日目
朝から憂鬱だ。昨日告白もする前に玉砕したんだからしかたないよね。
でも仕事は仕事だ。大人として仕事はシッカリとね。
昨日の男の子がまたやってきた。今度は女の子を3人も連れている。昨日の黒髪の女の子も居るが、燃えるような赤毛の超絶美少女と美巨乳の黄色い髪の美少女も一緒だ。
お揃いのアクセサリーを買おうとしているようだった。男として嫉妬してしまうけど、こればっかりは仕方がない。
男の子には自分がそれだけ恵まれた環境に居ると自覚するためにも甘んじて視線を受けてもらおう。
それにしても語り部の話す『帝都英雄劇』に似た子たちだな。ファンでコスプレしてるのかな?
僕はそうやって現実逃避するしかなかった。
隣で同僚がレジ台をバンバンと悔しそうに叩いていたから。
怖かった。もう本当に怖かった。特に同僚が嫉妬の視線を向けているのが男の子だと気付いてからは本当に付き合い方を考えた。
まさかこんな身近に同性愛者が居るとは思ってなかったんだ。
さようなら僕の恋心。僕の想い人はレズだったよ。
はぁ~、恋って、切ないなぁ。
―――店長のコメント―――
壊れたレジ台は2人で直しておくように。
―――とあるメス魔獣の憂鬱―――
ふぅ、今日は雷と凍君のデートですね。
……う、羨ましくなんてありませんからねっ。明後日には私の番なんですからねっ。
「……焔、どこに行くつもりですか?」
「……ちょっと売店に」
財布も持たずにですか。
「色々と分かりやすいですね」
「だって! 雷の胸に凍が性欲を抑えきれなかったら!? 2匹っきりで暗がりに行っちゃったら!?」
雷に限ってそれはありえませんから安心してください。
「そんなこと気にしてないで、洗濯物を済ませてしまいましょう?」
「うぅ~……」
あ、逃げようとしましたっ! 逃がしませんよっ!
扉を開けようとした一瞬の隙に後ろから羽交い絞めにして口に眠り粉をまぶしたハンカチで焔の口を塞ぎます。ちょっとジタバタされましたが3秒で無力化できました。
……とりあえず、凍君捕獲用に用意した手錠×4でベッドに拘束しておきましょう。
「うう~ん、凍の、美味し~」
何を食べているんですか何を!
全く焔は本当に凄いですね。凍君は私が変わったと言いますが、完全に焔の影響ですね。否定はさせません。
「……うにゅ?」
ああ、流石に2時間も経つと起きましたか。自分がベッドに拘束されていることに気付いたようですね。
「花子!? これ何!?」
「何って、凍君用の拘束手錠です」
いつも逃げられてしまいますから拘束する道具くらいは用意しないといけませんよね?
「花子、過激だね」
あなたに言われたくありません!
焔は自分のことを分かっていない悪い子ですね。少しお仕置きが必要でしょう。
「は、花子っ! 目が怖いよっ!」
大丈夫ですよ、少し痛いかもしれないですけど、直ぐに良くなりますからね?
「きゃああああああああああああああああああああああ!!」
ふふっ、お口にチャックをしておきましょう。
~~~2日後~~~
今日で個別デートも終わりね。最後の花子だけど、ストーキングしかねない焔を止めてくれたことには感謝しないとね。
私も凍も焔が近付いたら直ぐに分かっちゃってデートどころじゃなかっただろうし。
「うう~、花子が何かしてないか気になる~」
焔は結局デートに付いていこうとして花子に拘束されていたようなのよね。なんだかお風呂で花子から逃げようとしていたし、何かされたみたいね。それでも凍には気付かれないレベルだったけど。というかよっぽど親しくないと分からないレベルだったわね。
とにかく今は洗濯を……花子の鞄から手錠が……見なかったことにしましょう。
「雷っ、行ってき」
「行かせるわけが無いでしょう」
折角のデートを邪魔させるわけにはいかないわ。
とりあえず、逃げ出す前に首根っこ掴んで捕獲。スピードは炎狼の方が速いけどパワーなら負けないわ。
「だって~、花子が匂いと手錠のコンボしてたらどうするの~!?」
「いくら花子でもそこまで……」
するかもしれないわね。
でも花子には一昨日の借りもあるから焔にストーキングはさせないわ。匂いでバレるのが目に見えているもの。それに凍の鉄壁の貞操観念がそう簡単に崩されるとは思えないわ。
「でもでもっ、花子が凍を襲っちゃったら~」
それを言ったら今まであなたは何回襲ったのかしら?
これは聞かないでおきましょう。
「やっぱり見てくる!」
はぁ~。花子、手錠を借りるわよ。
「雷っ、邪魔しないでっ」
「あなたは少し凍を信じてあげることを覚えなさい」
「ふにゅっ!?」
逃げられないように正面から抱きしめて竜骨折りで気絶させるしかないわね。何だか息苦しそうにバタバタしているけど何で痛そうじゃないのかしら?
拘束するのに最適なものがベッドしかないわね。仕方ないわ、早く拘束してしまいましょう。これで静かに家事を進められるわ。
「またベッドに拘束されたよ~!」
あら、1時間くらいで起きちゃったわね。ちょっと五月蠅過ぎるしお仕置きをしましょう。
「え~と、雷?」
「何かしら?」
「私はメス同士って無理だと思うんだ?」
「私もそう思ってるわよ?
何を言っているのかしら、私は単純に焔に裸締めでもして意識を飛ばすだけのつもりよ?
ああ、花子にそんなお仕置きをされたのね。なら私もそうしましょう。
「いっ、嫌っ! 凍以外にそんなことされたくないっ!!」
大丈夫よ、私だってしたくないから。少し恥ずかしい程度で終わらせてあげるわ。
だから、ちょっと黙ってなさいね?
「ひゃあっ、んんん~~~~~~~~~~!!」
後で凍に慰めさせれば良いかしら?
と、言うわけで今回の裏話は店員さんに花子に雷という変則的な形となっていました
何で凍が男の店員に襲われなかったかのちょっとした事情を醸し出したかったんです。男性店員は女性店員たちの殺気立った視線の真ん中に行きたくなかったんです!
この小説の男共はヘタレばかりですな!
凍「お前もだろうが!」
何のことやら~
次章は6月の25日からになると思います
『待てねえ!』と言う方は……すみません、対策が思いつきませんでした
では、次章でお会いできることを願って、失礼しま~す