2話 嫉妬される側って大変だな
恒例のちょっぴりヤンデレコーナーです
章の最初の1話か2話は大体同じ構成になってしまいます
でもお約束って大事だと思うんです!
そして、今後のストーリー構成を考えようと帝都編を見直して気付いたのですが、
前書きと後書きが色々酷い!
本編よりも前書きと後書きの方が目立っちゃう気がして心配です
焔と雷の水着は都で見たが花子のは見たことが無い。
そりゃ花子と合流したのはジャングルからだから仕方ないが、少し見たいと思っている。
美少女の水着姿はいつ見ても良いものだと思う。あいつらには言えないが。
「凍~、どうかなっ?」
焔の水着はピンク色のワンピースタイプだが、背中の部分は布が無い。
ちょっと幼い印象の焔にはピッタリだが背中が見えているというのがちょっと色っぽい。腰回りに付いたフリルのような飾りが幼く見えるが逆に精一杯可愛らしくみせようとしているみたいで微笑ましい。
でもちょっと穢したくなる可愛らしさだ。
「ああ、似合ってるぞ」
「良かった、ちょっと子供っぽいかもって不安だったんだよ? でも本当は凍が少しでも私に自分から触れたくなるように選んだんだ。凍って綺麗なものを汚したいって思ってることあるでしょ? だから穢れを知らない感じを演出したらどうかなって思ったんだ。でもその様子だとあんまりそう思わなかったみたいだね、残念。凍くに汚されるって考えたら濡れちゃったのに、これじゃ選び損だよ。よしっ、今からでも路線変更してくるっ!」
「変えなくて良い! そのままのお前でお願い!」
「えっ、このままの私が1番魅力的!? そんな大胆過ぎるよっ! こんな色んな人が居る所で何てこと言うのっ! もうちょっと場所を選んでよ! これじゃ凍の格好良さが他の人にもバレちゃうでしょっ! 凍はその辺の機微も分かるようになって欲しいなっ。でないと私も雷も花子も安心できないよっ」
「……善処します」
まさか2連続で攻撃されるとは思わなかった。しかも俺の性癖ちょっとバレてるよ。
周囲の人間たちも唖然としてるし無駄に注目されてる……逃げたい。
「あら、また焔の暴走? 少しは落ち着きなさい」
そう言って試着室から出てきた雷に店内全ての視線が集まる。
黄色い生地に白い花をあしらったビキニは雷のワガママボディを隠すには面積が足りない。
きっと雷の胸がデカすぎたのだろう、ほとんど先っぽが隠れているだけなその水着は、ビキニのくせに肩紐が無いのだ。上は後ろで結ぶだけ、下は横で縛るだけ。
……これ、泳げないだろ?
「雷、本当にそれにするのか?」
「ええ、そうよ。そんなに顔を赤くして何を考えているのかしら。とても分かりやすいわね。そんなだからあなたは童貞なのよ。ここは余裕の態度で褒めてみるぐらいしてほしかったわ。流石ヘタレ世界代表だわ、思った以上に純情な反応で逆に私がビックリよ。ほらっ、何か言ったらどうなの? メスを喜ばせるのはオスの義務でしょう?」
「あ、ああ。過激すぎて見てらんねえ」
「あなた、私の話を聞いてたの? 褒めろって言ったのに更に顔を赤くして俯くなんて本当にヘタレね。ほら、こっちを向きなさい。今だったらまだこの衆人観衆の中で私の足を舐めるだけで許してあげるわ。でもこれ以上待たせるようならビーチで裸になって私にオイルを塗ってもらうわよ。勿論、全身くまなくね」
「雷さんその水着メッチャ似合ってますね、でも過激すぎるんで他のに変えてください!」
「だが断るわ」
もうやだこの変態。本気で痴女だよ。本当に先っぽが隠れてるだけで形は丸分かりなんだもん見てるだけで恥ずかしいんだよ!!
「あ、凍君っ。どうでしょうか?」
花子も着替え終わったか。
黒のビキニで腰にはパレオ?とかいう布を巻いている。雷と比べたら全然露出が無いように見えるし焔よりは大人っぽい感じで普通だったら素直に褒めることができた。普通なら。
「花子、その水着、紐は?」
「あ、この水着は紐の部分が全部透明なチューブの素材でできてるんですよ。デザインが面白くてつい選んでしまいました。背中から見ると裸に見えるんですよね。『これで凍君を悩殺しちゃう?』とか考えてたんですけど雷には勝てませんね。やっぱり胸が大きいって酷く理不尽ですよね……いっそ雷の胸削っちゃうってどうでしょう?」
「視線の置き場所に困るし最後の言葉が異常に怖いわっ!!」
「そんなっ、私の欲望は凍君にだけ向けられてるんですよっ。他の存在に見せるなんてこと絶対にありえませんっ! それにメスが自分の敵とどう戦うか考えるのは当たり前じゃなですかっ。私の敵は雷の胸ですっ! あれを攻略するためなら手段なんて選びませんよっ。でも凍君が私に子供くれたら何もしません!!」
「少しは自重しろこの馬鹿!!」
最近の花子は焔とは違った変態になりつつあるな。というかなってるな。
もうヤダこの面子。顔は良いのに中身が強烈過ぎて俺の手に負えねえよ。
「じゃあ今から凍の水着選ぼっ」
「良いわね」
「色は……青とかにしましょうか?」
結局皆自分の髪の色と同じ色になったな。
ちなみに俺の水着は空色のトランクスタイプ。野郎の水着姿を解説しても誰得だよって感じだし割愛。
「じゃあさっそく海に行きましょう」
「うんっ」
「楽しみですっ」
何と言うか、雷が最年長に見えるのが不思議だ。
さて、ビーチに着いた。着いたのは良い。遊園地が人気なのか人も少なくて快適そうだ。
しかし問題があった。
「凍ぅ~、日焼け止め塗って?」
可愛らしく首を傾けてワンピースの肩紐に手を掛ける焔はどう見ても発情期のスイッチが入ってる。
人の目があるから実力行使で襲わないだけまだ理性は残ってるみたいだがそれでも危うい。
「あら、焔の水着なら自分で塗れる範囲だけで大丈夫でしょう? 凍、私に塗って頂戴。背中全部は難しいのよ」
そう言ってレジャーシートの上にうつ伏せになる雷。つまり水着の紐は俺が解けと?
デカいのに形の良い胸が潰れて横から覗いている。
……鼻血出そうだ。
「あのっ、凍君っ、私も、お願いできますか?」
そして対抗する気満々の花子。
紐の見えないビキニは後ろから見ると白い背中と黒い髪の対比で異常に艶めかしい。てか後ろから見ると腰に布巻いただけで裸に見えるからキツイ。
そして何よりウザいのは。
「何だよあれ」
「女3人も囲いやがって」
「俺の方が絶対良いぜ」
「てか固まってね?」
「うわっ、ダッセ」
死ねよお前ら。この綺麗どころ3匹に迫られたら色々死ねるっての。
「どうやったらあんなに細く……」
「いくら大きくたって……くっ」
「あんな髪反則っ」
「何よっ、私だってあれくらいっ」
「……綺麗」
ちょっと女からもおかしな言葉が聞こえ始めた。
本当に、こいつらは嫉妬を集めるのが得意だな。
発情期は終わってないですが、周囲の人間たちのせいで焔に雷に花子の欲求不満は堪る一方
これからどうなることやら
そして、次回は海でお馴染みの背中に日焼け止め塗り塗りの時間です!!
凍「変態作者ああああああああああ!!」
焔「凍っ、早く塗って? あ、手は滑っちゃっても大丈夫だよ?」
雷「ほら、紐を外しなさい。少しくらいなら触ってもバレないわよ」
花子「あ、紐が見えなかったら探してくださいね? 間違って違う所を触っても全然平気ですからっ」
凍「誰か助けてくれえええええええええええええええええええ!!」
叫んでばかりの五月蠅い狼で申し訳ありません