5話 やれやれ
最近よく思うこと
この小説、ファンタジーか?
ラブコメと化してる気がしてならない
どうなんでしょう?
そしてっ、ようやく帝都編で募集したコスプレアンケートの登場です!
狛魔さん、ありがとうございました
凍「この衣装、生で見ると過激だな」
焔「そうかな? スカートは短いけど着やすくて良い感じだよっ」
雷「久しぶりに解放感があって良いわね」
花子「うぅ~、短すぎますよぉ~」
おおう、皆喜んでるようで
ついでに言うと、生足が眩しい
2日あれば服は完成すると言われたので待つことにした。速いな。
その間に色々あったよ。焔の風呂乱入事件とか、雷の痴女モード再発とか、花子のヤンデレ様1名ご招待とか……考えてみると碌な事件がないな。流石魔獣クオリティ、歪みない歪み具合だ。
「ユーリアの話だと今日完成だったわね」
「早く取りに行こっ」
「楽しみですねっ」
新しい服、デザイン画見るとテイルズ好きなら悶えかねない感じだったな。実は俺がそんなデザインになるよう誘導したんだが。
さて、貴重な美少女のコスプレだ。早く行こう。バレないようにな。
「ユーリア、服を買いに来たわ」
「ユーちゃん居る~?」
焔からしたら猫娘はユーちゃんなのか。
「はいっ、できてますよっ」
ここ数日で大分馴染んだようで俺たちを前にしても緊張している様子はなくなった。服を作ってもらってるし緊張されっぱなしってのも嫌だったから丁度良い。
だが猫娘のお兄ちゃん、鈍感主人公みたいで見てて面倒なんだよな。ヘタレな俺が言えた台詞じゃないが。
さて、コスプレコスプレ~
おおっ、要望通り完璧な仕上がりだっ。
俺の服は翼の模様をあしらった真っ白なズボンに膝くらいまである上着、インナーは青いギザギザ模様。どうみてもテイルズオブグレイセスのアスベルだ。
しかし、俺に全身真っ白って合ってるか? 実はこのデザイン、最初は黒っぽいのにしてたんだが焔に白にされた。何で?
「着やすいドレスって何か良いねっ。でもスカートが短いな~」
焔は赤いミニスカワンピースに黒いニーソックス。つまりは眩しい絶対領域が最高です!首回りの黒いファーは取り外し可能らしい。ハワイアン民主国に行くなら暑苦しくて邪魔だろうって配慮だろう。猫娘は良い子だな。
分からない人用の説明だとテイルズオブエクシリアのアグリア。google先生に聞いてみてくれ。
「んっ、胸元は解放感があって良いわね。ユーリアは裁縫上手なのね」
雷は胸元だけ空いて首元はチャイナ服みたいなデザインのビキニ。スカートは前と後ろで別々の布でできている。前から見ると青い服だけど後ろから見ると白い服に見える配色だ。靴は全部青い布状のブーツ……露出多いな。
同じく簡単な解説。テイルズオブヴェスペリアのジュディスみたいだ。胸が大きいし似合うと思った。
「か、刀は使いやすいですけど、これっ、短すぎませんか?」
花子は真っ白なワンピースに見せかけたズボンタイプの服。背中にチャックがあるらしい。しかし下が短い。もうパンツ見えちゃうんじゃないのか心配になるくらい短い。黒髪に合わせるなら白が良いと猫娘は言ったがこれは、後ろからみると服着てるのか不安になるな。
これはテイルズオブハーツのコハクってキャラの服。唯一の携帯ゲーム機からだ。
「でも、もう出発しちゃうんでしたっけ?」
「ああ。本当ならこの村に来ることもなかったろうな」
「あの時ユーちゃんと会えなかったら村のことも知らなかったもんねっ」
「ある意味縁があったと思うべきでしょうね」
「また雷は素直じゃない言い方をするんですから」
まあ素直な雷ってのも見ていて落ち着かないだろ。調子の狂うことはしないでもらいたい。
「あ、凍は先に家に戻ってて」
良いけど、何かあるのか?
「メスには色々と必要なものがあるのよ」
そりゃ詮索しない方が良さそうだ。先に家に戻るかな。
あ、お兄ちゃんとやらとその仲間たちが居る。ユーリアが俺たちと一緒に居るのが気に食わないらしい。お兄ちゃんは違うらしいが雷にやられた連中は腹の虫が治まらないんだろう。面倒なプライドだ。
魔獣はプライドが邪魔なら捨てられる。でも半分人間の獣人には捨てられないだろう。自分よりも年下のメスにコケにされて怒り心頭、でも本人には敵わないから勝てる相手に八つ当たりする。まあ居るよなそういう奴。
「あれ、凍まだ家に行ってなかったの?」
全員出てきちゃったな。
「ちょっと考え事してた」
「そう。早く帰りなさい、明日の出発の準備もあるんだし」
「あ、私たちの荷物には触らないでくださいね?」
「はいはい」
歩き出すとユーリアと3匹が何か話し始めた。素材とか肌触りの話してるみたいだしインナーとか肌着、もしかしたら下着の話かもな。
「つっ」
雷?
振り向いたら、雷が猫娘を庇うような姿勢で、頭から血を流してた。
足元に落ちている血の付いた石を見て、飛んできただろう方向を見て、意識が飛んだ。
次に意識が戻った時、俺の視界には氷狼の足で地面に押さえつけられた鳥の獣人が居た。右腕は何かに噛み千切られていて、その腕は、多分俺が口にくわえているんだと思う。
鼻から伝わる匂いでの判断だから確かだろうが、吐き捨ててみたらすぐに正解だと分かった。随分と不味い肉だった。人間の肉の方がまだマシだったと思う。
「殺さ、ないで……」
何か言ってるが、俺は聞かずに雷を探した。
居た、まだ猫娘の家の前だ。焔と花子が綺麗な布で止血してる。
「凍、止めておきなさい。そんなの殺したらあなたの幻狼としての矜持が失われるわよ」
……俺みたいな半端者に幻狼の矜持なんて無いけど、雷に負担をかけるかもしれないと思ったら自然と獣人を解放して人化した。
「でもまさか私たちとちょっと離れた瞬間を狙って女の子に石を投げるなんてね。随分舐められたものだわ。たとえ証拠がなくても、私の友人を傷つけたヤツを見逃すわけないのにね」
雷の斧槍はでかいからって村の中では持ってなかったけど、花子から刀を借りやがった。
「やっぱり軽いわね。私にはちょっと物足りないわ」
「雷の武器が異常なんです。私にはそれが丁度良いんですっ」
「分かってるわ。ごめんなさい、怒らないで」
「分かれば良いんです。で、この女の敵はどうします?」
「雷を傷つけたんだから決定権は雷にあるよねっ」
ちなみに獣人の親は命乞いをしているが全員無視している。てか確認するまで居ることに気付かなかった。
「あ、雷様は、どうする気なんですか?」
「ちょっと悩むのよね。正直私に傷をつけたんだから私の敵、つまりは殺すべき相手。でも殺したらそこの馬鹿たちが後でユーリアに何かしないとも限らない」
「民主国行ったら王都に戻ってみようと考えてるからそのときにチェックしたらどうだ?」
「どうせ定期的に見に来ることになるんでしょ? 嫌よ面倒臭い」
「ああ、ならこういうのはどうだ?」
俺の提案は雷によって決行された。殺してはいないよ。雷が猫娘のこと考えて止めた。まあ鳥の獣人はもう獣人としてはお終いだが。鳥の獣人が空も飛べないというのはどんな気持ちなんだろうな。
凍、君は本当にツンデレだね
凍「何がだ!?」
焔「全部?」
雷「全部ね」
花子「雷が羨ましいです」
凍「いやっ、あれはっ」
言い訳言い訳ww
凍「笑うなあああああああああ!!」
次話で獣人村は終了して恒例の裏話を挟んでようやくハワイアン民主国に入りたいと思います