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11話 地下侵入

え~、ちょっとお巫山戯が過ぎたかもと反省している回です

でも出します

あのメイド以外の臭いがすることもなく1階に繋がる階段を見つけた。

下に向かおうと思っていたらライトが一斉に消えた。

きっとメイドが消したのだろう。


「ビックリした~」


わざとらしく腕にしがみつかないの。幻狼が暗闇程度で怯えるわけないだろ。


「女の子は暗い所が怖いものなんだよ? だからこのまま~」


ただ引っ付いてたいだけだろうに。まあ悪い気はしないので放置。役得だしな。

そんな漫才をしていたら年寄りが頻繁に通った臭いのする通路を見つけた。それも壁の先に続いた臭いだった。


「居るね?」

「ああ、居るな」


明らかに新しい臭いが残っていた。それも壁に向かう方向に。

壁をペタペタ触ってみると忍者扉のようにズズッとズレた。

普段自分たちが排泄する魔石を壁の内側に置いて目印にして忍者扉の位置を分かるようにしておく。

さて、進むか。


「下向きの階段だね」

「ああ、ビンゴだ」


流石に焔は手を離した。暗闇でも結構見えるとはいえ視界が制限されるのは変わらない。それくらいの分別はつくのだ。

細かく臭いと視界をチェックしながら階段を進むと扉に行き着いた。

音に注意してみたが特に扉を開けて直ぐの所に誰かいるわけではなさそうだったので覗くようにゆっくり小さく開けてみる。


「まだ、続いてるね」

「ジジイの臭いもだな。それに、さっきのメイドの臭いもする」


そしてここはライトが光っている。誰か居るのは確実だ。

ちゃんと扉を抜けてみるとそこは全く使われた様子のない拷問部屋だった。階段とは別の壁3つにそれぞれ扉がある。

臭い的に左の部屋が1番新しい。何かピシピシ叩く音が聞こえるが妙に気の抜ける音だった。


「鉄格子か?」

「ガラスが嵌ってるね」


扉の上の方に覗けるガラス付きの鉄格子がある。

背伸びしてゆっくりと部屋の様子を覗いてみると、


『霊帝様、これが良いのですか、これが!(ピシピシ)』


フンドシ一丁のデブいジジイが半裸の霊帝がプリントされた抱き枕を鞭で叩いていた。

見たかないがジジイの体にも鞭の跡があるし足元に胸の部分がないボンテージ服が落ちている。


何と業の深い姿だろうか!


「凍、もうこれ証拠で良いんじゃないかな?」


どうやって証明すんだよ。捜査するって言ってもきっと隠されるだけだ。てか失脚はさせられるだろうけど理由が気持ち悪すぎるな。


「他の部屋に隠れておくとか?」


あ、確かに。


1番臭いのしない階段から右の部屋に入る。

ジジイは大分ハッスルしてたから結構暇かもしれない。


「凍~、ここ服が一杯だよっ」


焔に言われて見渡してみると本当に大量の服が並べられていた。どれも暫く使われていないようだったが手入れはされているのが分かる。

きっとジジイが前に気に入ってた服なんだろう。


ナース、大正ロマン、バニー、レオタード、猫セット(耳、シッポ、肉球グローブ)、ミニスカメイド、女騎士、女侍、巫女服、喪服、シスター、スーツ、魔法少女、ゴスロリ、セーラー服、くノ一、下着、鎖帷子くさりかたびら、女医、水着、着物、霊帝の服……


ちょっとキモ過ぎるな。サイズが違うだけで同じ服あるし同じ種類でもデザイン別のもある。てかさっきのメイドにゴスロリは着れないサイズだし。この部屋に残ってる臭いメイド以外にもいくつかあるし。

つーか何よりも、


「節操ないな」

「ここまでバラバラな衣装、服屋でも中々見れないよ?」


本当にコスプレ衣装市場みたいだ。焔が着れそうな服も結構多い。

ん? 焔の目がキラキラしてる?


「ちょっと着てみたいな」


はあ!? こんな所で何言ってんだ!?


「大丈夫大丈夫、本当に、ちょっとだけだから、先っちょだけだからっ」


どこのセクハラオヤジの台詞だよ! ジジイが出てきたらどうすんだよ!


「じゃ、見張りよろしくね? あ、覗いても、良いよ?」


阿保か! てか脱ぐな! 覗くもなにも目の前で着替えてんじゃねえか!!


「……流石に恥ずかしかった」


そう言っていそいそと服の山に消えていった。最初から着替えるな。着替えるんだとしても奥で着替えろ。

とは言っても服の下から足が見えているので場所は分かる。あ、奥に扉から死角になる角があるな。

衣擦れの音と鞭の音が静寂に響く。時々聞こえるジジイの酔った声が無性に苛ついた。


『はあ、はあ、流石に疲れたわい』


お、終わったか。


『しかし、いい加減抱き枕では我慢できんのう。本当の霊帝様を気持ち良くして差し上げたいものじゃ』


いい迷惑だろうよ。てか相手は竜種だぞ?


『あのロリボディで気丈にも睨みつけられると思うと……ゾクゾクするのうっ』


まだハッスルする気なのか? 元気なジジイだ。


「凍~、ちょっと手伝って~」


声が大きい! ジジイが来たらどうすんだよっ!

行ってみる。

服をかき分けると後ろを向いた焔が居た。バニーガールの後ろのファスナーが上げられないらしい。肌着として編み状の服も着ているが背中だけ空いている。

胸までしかない服だから肩は思いっきり出ているし白い背中が尻のギリギリ手前まで見えている。試行錯誤したのかちょっと汗ばんだうなじが炎のような髪の間から覗いている。

簡単に言えば滅茶苦茶色っぽかった。もう普通なら辛抱堪らん感じ?


『む? 誰か居るのか?』


げっ、気付かれた!?

急いで焔を死角になる位置に連れ込み驚く焔の口を後ろから塞ぐ。後ろから抱きしめるような姿勢だが今は気にしていられない。せめて鼻が塞がらないように手の位置は気を遣ったが上手くいってるかは分からない。

焔も最初はビックリしたのかちょっと暴れたが直ぐに大人しくしてくれた。何かプルプル震えてるけど。

おいっ、指舐めるな! 俺が声あげそうになっただろうが!


『む~、声が聞こえた気がしたんじゃがの。しかし、』


何でも良いから早く出てけ!

焔っ、指くわえるな! ペロペロ舐めるな! 嬉しそうに顔赤くしてんじゃねえ!


『ゴスロリとは懐かしいのう。これは良いものだっ! ……なんじゃ今の怪電波は?』


ウッサイわボケええええええええええええ!!

何でここでお前が名言言ってんだよ!訳わかんねえよ!焔が本格的に発情したよ!指がふやけてきたよ!左手がずっと焔の胸掴んでたの今気付いたよ!小さいけど柔らかいよ!焔の舌温かくて気持ちい違うっ!!


「凍~」


焔声出すな! 小声だから平気かもだけど本当に喋らないで! 何かその甘えるような声聞いてると悪戯したくなっちゃうから!

あ、遅かった。


「ふんんん~~~っ!」


壁に焔を押し付けた。口を塞いでたはずの右手は焔の口内に侵入した。そんでもって胸を掴んでた左手はウネウネしてる。首筋から耳に掛けて舐め上げて何か口走った。

……まあ、つまり、本格的に焔の体を弄り出してしまった。

右手の指は焔の舌を撫でたり歯と歯茎の間をなぞったりしてるし、左手は揉んだり摘んだり網に絡ませたりしている。歯を立てないように焔の耳を甘噛みする。

その度に焔の口から声が漏れそうになるが右手で押さえ付けた。それすらも快楽なのか体がビクビクと反応している。そしてソレを楽しんでいる自分が居る。

ちょっとずつメスの体を自分のモノに変えていく、メスが俺の行動で堕ちてく感覚がたまらなく興奮する。


(このまま喰い尽くしてしまいたい)


……はっ! 俺、今相当危ないこと考えてた!? ジジイに気付かれるかもしれない状況で何してんだよ!! しかも有ること無いこと言いまくった気がする……忘れよう。

胸から手を離して右手は普通に口を塞ぎ直し顔を必要以上に近付けないようにした。こらっ、暴れるな!

……ジジイ、あと10秒経っても出ていかなかったら殺しゅ!

……噛んだんだよっ!!


凍が暴走している、だと


凍「俺だって思春期で発情期も近いんだから当然だろ」

焔「発情期の凍……キャー///」

雷「変態だわ、変態が居るわっ」

花子「雷が凄い嬉しそうです……」


だってこいつら獣ですから

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