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6話 報復始動

こんにちは、お久しぶり、初めまして、けんしょ~です。

留学から無事帰国しました。


凍「ようやくか」


うん。ホームステイは面白かったよ。


焔「小説は書けたの?」


それどころじゃなかったけどストックは書けたよ。


雷「なら問題なさそうね」


でも就活があるからこの章は5の倍数の日付に更新だけどね。


花子「ズボラですね」


……スイマセン。


凍「本編始まるぞ」

「では20分休憩をはさんで科学の授業に入ります。今日は魔石についての勉強をするので、そのつもりで」


帝都3日目、学校は2日目。1限と2限の間は5分休憩だが2限と3限の間は2分休憩だ。小学校ってこんなシステムじゃなかったか?

予想通り焔は頭からプスプス煙を上げている。昨日よりも1歩進んで掛け算割り算の筆算を習ったのだが焔にはもはや難解なパズルと化したようだ。先生も涙目だった。


「何で休憩が20分なのかしらね。全部の休憩時間を統一した方がチャイムも簡単でしょうに」

「さあ?」


俺は小学校時代は校庭でサッカーしてました。


『我々はっ! オッパイのっ、オッパイによるっ、オッパイのための研究会だっ!』


『私たちはっ! BLのっ、BLによるっ、BLのための研究会よっ!』


…………は?


「何か凄い自己紹介が聞こえたわ」

「オッパ、そのっ、不潔です!」

「いんいちがいちいんにがにいんさんがさんいんしがしいんごがご――」


雷に花子、普通の反応だな。焔、ちょっと九九の世界から戻ってこようか?

しかし今の妙な名乗りはなんだったんだ? 外から聞こえてきたけど。


「あら、校庭で男集団と女集団が睨み合ってるわ」

「それぞれ何か掲げてますね」

「……男は女の裸体を、女は男2人の裸体だな」

「凍くんっ、不潔ですっ!」

「俺っ!?」

「全くこれだから盛りの付いたムッツリ少年は困るわ。女体と見るや好き勝手に弄り回して自分のものにしたような錯覚に陥っているなんて、軽蔑するのも勿体無いわね。あんなものただの絵でしょう? それでそこまで興奮できるなんて恐ろしい妄想力ね。同情してあげるわ、その可哀想な脳髄にね。ちょっとは現実に目を向けてリアルの女体に興味を示したらどうなの? 試しに焔か花子に手を出してごらんなさい。少しはその不能な体も正常になるかもしれないわよ? まあ?望みは薄いでしょうけど」


何で見えたものを口にしただけでここまで言われてるのだろう? ええもう心が驚くほど沈んでいます。誰か優しく包み込んでくれるような方居ませんか? 居ませんね。


「こ、凍くん、絵なんかよりも実際に相手の体に触れられる現実の方が絶対良いですよ? わ、私で良ければいくらでも触らせてあげ……キャー」


勝手に話して勝手に照れないでくれるか? とても反応に困るんだ。


『我々はっ、新しく冒険者クラスに来た彼女たちのオッパイを至高のものとするっ!』


『私たちはっ、新しく冒険者クラスに来た彼をBLの聖人とするっ!』


『野郎には鉄槌をっ!』


『邪魔する女には天罰をっ!』


『BL研究会っ! 貴様ら至高のオッパイを何だと思っている!?』


『あんたたちこそっ! あのツンデレ受け顔の価値が分かんないのっ!?』


……何かこれ、俺たちのことか? てかあのオッパイ研究会の先頭に立ってるの一昨日の騎士モドキか? あいつ焔たちのこと胸で判断してんのか? 恐ろしいな。


「凍が受けとは、中々の慧眼ね。私もこれほどまでに弄り甲斐のあるオスは凍以外に見たことがないわ」

「凍くんをBLの道になんて行かせません! 凍くんは正常な体に戻します!」


あいつら絶対俺の味方じゃねえよ。花子なんて一瞬感動したのが馬鹿みたいだよ。俺最初から正常だって。


「あら、もう授業始まるわね」


む、さっさと教科書出すか。




「魔石は同じ概念の物、槍だったら刃の先端から石突きの部分までを通して力を与えます。最初は同じ材質だけだと思われてたのですが木の柄の槍で実験したら強度が上がっていることが分かったのです。

では、サトウくん。この定義だと防具はどうなるでしょう?」


俺か。え~と、


「大まかに上半身、下半身、靴、手袋などに分かれます。それぞれに魔石をつけないと効果がないです。俺が着ている学ランだったら上着、ズボン、靴、コートにそれぞれ魔石がついています」

「正解です。勘違いしがちですが、上着に魔石をつけてもズボンには効果がありません。ではそれを踏まえて1番効率の良いと言われている服はなんでしょう? ワタナベさん」

「ツナギとワンピースね」

「正解です。上着とズボン、スカートが一体化してるツナギやワンピースは魔石の数も少なくて経済的です」


これ科学の授業です。普通に物理や化学を習うはずもない。ここは異世界なんだから。

とか言ってるが数学は普通に数列とかy=ax+bとかの座標式あるんだよな。何に使うんだ?

俺数列嫌いだからその前に帝都出よう。


「あら、もう授業終了時間ね。では次は社会の授業です。準備しておいてくださいね」


ようやく休憩か。毎度毎度、焔が死にそうだ。どうにかならんか?


「焔、科学は終わったぞ」


今だに魔石の仕組みについてブツブツ言って意識の無い焔をゆすって現実に連れ戻す。俺の顔見る度に死の淵から生き返ったみたいな顔すんの止めて。


「凍~、怖かったよ~

魔石が宙に浮いて私に体当たりしてくるんだよっ? それにいくら切っても叩いても凍の写真見せても壊れないし!」


凄い夢だな。完全にポルターガイストじゃねえか。お払いでもするか? てか俺の写真ってなんだ。対魔の力なんて持ってないぞ。


「凍が一緒なら怖くないと思うんだ。どうかな?」

「俺はそんな不思議空間行きたくない」

「酷いっ! 将来を誓い合った幼馴染を見捨てるの!?」

「凍くん!? 焔と将来を誓い合ったってどういうことですかっ!?」

「してねえ!」

「あの熱い日々は遊びだったんだね!」

「どんな日々だ!」

「凍くんのっ、不潔っ!」


もう疲れた。速く5分経ってくれ。雷は笑ってないでこいつら止めろ。


「では社会の授業を始めますよ」


ナイスタイミングです先生! 今なら感謝の気持ちでディナーに招待できそうです!




放課後。相変わらずプスプスしてる焔をどうにか正常に戻して学校を出ることにした。正直2限の後に見た2つの研究会が怖い。

さっさと街に行って飯食って勉強班と仕事班に別れてしまおうと考えていた。考えていた時期がありました。


校門に2つに割れた男女の集団が居た。しかも思いっきり俺たちを見てる。

武器は……持ってないな。若干のアドバンテージは確保できた。殺すと面倒だが、気絶くらいはしてもらう。


「冒険者さああああああんっ! その綺麗なオッパイを描かせてくださあああああいっ!」

「冒険者くううううううんっ! BLの題材になってええええええっ!」


「断る!」「不気味っ!」「不快だわ」「不潔ですっ!」


全員がorzった隙に脱出した。


……


凍「お前は留学中に何書いてんだ!」


留学前のストックだ!


焔「気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!」

雷「留学前からこんなものを書いていたなんて信じられない発想力ね」

花子「救いようがないですね」


こいつら帰ってきてから酷すぎるよorz


帰ってきてお気に入り登録件数を見た

150→230

……は?

え、何が起こったの? たった数話しか更新されてないのにスッゴイ増えてる?

……ありがとうございます!!


凍「俺たち作者が居ない間に結構頑張ったよな?」

焔「そうだよねっ」

雷「生みの親として何かしてくれないのかしら?」

花子「お土産とか無いんですか?」


……女性陣が喜ぶ展開をお約束します。


凍「!?」

焔「ワーイ!」

雷「分かっているじゃないの」

花子「///」

凍「作者ああああああああっ!」


ふははははっ、さらばだ明智君っ

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