表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/145

1話 帝都到着

お待たせしました?でよろしいんでしょうか?

新章開幕です。


この章では凍は魔獣になって初めて学校に通います。

彼らの授業風景を覗くような気持ちで読んでくれると嬉しいです。


では、本編をどうぞ(/ ̄^ ̄)/

「着いたわね」

「ここが帝都ですか。人間の、都市」

「凍~、宿は何人部屋にするの?」

「3と1で良いだろ」

「はぁ、4人部屋にしましょう」

「賛成です」

「賛成~」

「俺の意見は!?」


どうでも良いが、やって来ましたリストカット帝国帝都。

ここまで来るのに長かった。山賊に襲われ干物にし、焔がヤンデレて花子が怯え、雷が空腹の魔獣を苛めまくった所為で魔獣の群に追いかけ回された! それでも着いたぞリストカット帝国帝都!!

で、苦労して着いた帝都の街並みは、何と言うか……大正日本の中途半端なレンガの家と江戸時代の木造の家が混じり合ってアンバランスだった。レンガ造りの4階建てと木造2階建ての老舗煎餅せんべい屋が並んでるのは違和感しか感じねえ。


しかし雷の溜息の意味は問い質したい。俺の発言は一般的に紳士に分類されるはずだ!


「気の使いすぎも過ぎると最悪だよねっ」

「全くね。これだからお子ちゃまは困るわ」

「凍君、もう少し女の子のことを考えてくださいね?」


考えた結果オスは居ない方が良いと思ったんだが? 花子も焔と雷に影響受けて考え方変わった?


「まずはギルドに登録だな。それとどんな服だったら良いか話そう。焔も雷も浮きまくってる」


焔も雷もメイドのままだ。比べて街の人間たちが着ているのは本当に大正時代のような服なのだ。着物が主流なようだが学ランか書生みたいな格好の男は学生だろうな。

意外だったのはセーラー服のスカートが短い。大正ロマンみたいな服のも居るな。

てか制服っぽい若い女が多いが服装が一定しない。種類が多いのか?


「そうね。このままでは花子がどこかのお嬢様で私たちはそのお付きにしか見えないわ」


花子は黒いドレスのままだ。さっさと変えないとマズい。この手の都市には貴族みたいなのが居るはずだ。絡まれる前に服を変えないと面倒だ。




で、ギルドに来た。建物はレンガの3階建てだった。るろ剣の最初の方に出てきた邸宅ってのに似てる。

中に入ると喫茶店みたいになっている。ダブルのスーツっぽい服の男や侍のような袴姿の奴も居る。スーツの奴は探偵に見えるな。あ、マジで大正ロマンみたいな服の女も居た。


「初めてここのギルドに来んだが、依頼は受けれるか? あと、1人は新規だ」

「大丈夫ですよ、水晶に指輪をかざしてください。新規の方はこちらに必要事項を記入してください」


都と同じくここのギルドでも水晶に指輪をかざせば登録されるみたいだ。そして花子は記入事項の少なさにちょっと驚いてる。

コメント何か書いたんだろうか?

『頑張ります』

普通! 花子らしいけどわざわざ書かなくても良いよな?


「えーと、花子様は今年18歳になったということでしょうか?」

「え、はい。そうです」


ん? 何か問題か?


「この帝都では10歳から18歳の間に一般常識などを教育機関で教わることになっているんです。街と街を渡り歩く方でも例外ではありません」

「それだと冒険者なんかは稼ぎが無くなって生活できなくなるんじゃないかしら? 教育機関だってタダではないのでしょう?」

「冒険者の方は午前中に最低限の座学を受けていただいて午後はギルドで依頼を受けるなどの生活スタイルになります。学校の料金は依頼報酬の5%を引かせてもらいます」

「以外と安いな」

「親切設計ですね」

「それと制服が支給されますので学校に行く際はそちらに着替えてください。魔石が入っていますので戦闘服としても使えますよ」


あ、服問題が解決したな。


「奥の部屋で選べますので、どうぞ選んできてください」


促された通りの部屋に行ってみると服屋の用になって制服っぽいものが並べられていた。ただし、結構種類がある。色違いや靴、帽子なんかの組み合わせも考えたらかなりあるな。


「これはっ、またしても凍コーディネートの予感っ!」

「今度はどんな服にしようかしら」

「いつもそんな楽しそうなことしてたんですかっ? ズルイです!」


男用は書生や学ラン、女用は大正ロマンやセーラー服にそれらを合わせたものなど多種にわたる。ある意味で自分で制服を作れるとは斬新な学校だな。男用は将校のようなものや短パンに騎士見習いみたいなので、女用は巫女服なんかもあった。

制服として選択肢に入れた奴はコスプレ好きなのか?

特に迷うこともなく黒の学ランを選んだ。今回ばかりは男の俺に迷う余地はない。書生は銃が装備しづらいので最初から却下している。騎士は剣が無ければ格好がつかない。


「あら、今回は早いのね。焔が悲しむわよ?」

「あいつに選ばせたら短パンにされそうだからな。先に選んでおく」

「酷い男ね。そんなだからあなたは鬼畜と呼ばれるのよ」

「これだけで!?」

「これだけ? 女の子が好きな男の服を選ぼうというのがこれだけ? あなたにとってはそうかもしれなくても、女の子にとっては大事なことなのよ? そもそもあなたの服を選ぼうと張り切っている女の子に対して失礼じゃないかしら? それとも焔はどうせ自分にしか好意を向けないと思って好きに扱おうと言うの? とんだ駄目野郎ね。死ねば良いのに。自分がどれだけ幸福な環境に居るかも理解できないアオミドロ以下の肥溜め野郎は肥溜めに全身を漬けて肥溜めのぬか漬けにでもなると良いわ。まだそこに居たの? さっさと肥溜めに行ってらっしゃい。漬物になれたら一瞬だけ視線を向けてあげるわ」

「そこまで言わなくたって焔に選ばれるの待つっつの!!」


まさかここまで長い罵倒を受けるとは思わなかった。最初は説教かと思ったら完全にただの罵倒だった。何て無駄な時間だったんだ。とりあえず学ランだけキープして焔が選ぶのを待とう。花子も参戦してきそうだが。


「う~ん、はいっ、決めました。着替えてきますねっ」

「私も決まったよっ、着替えてくる!」


競うように試着室に入っていったな。


「雷は選ばないのか?」

「焔と花子の服を見てからにするわ。同じじゃつまらないでしょう?」

「納得だ」


あ、先に焔が出てきたな。


「えへへっ、凍、どうかな?」


焔はミニスカートにニーソックス、上は袴のような袖がついた不思議な服だった。学生帽も付属みたいだ。何か、ボカロの大正ロマンみたいな曲で見たことあるぞ。確か千○桜だったか? とりあえず感想は言っておこう。


「似合ってるぞ」

「えっ、そう? 良かった! 本当は下は別の服だったんだけどメイド服はスカート長かったから今回は短くしてみたんだっ。でも凍ったらこんな、皆が居る前でそんなに褒めるなんて、恥ずかしいよっ。もうちょっと乙女心を察して欲しいな。こういう時はちょっとだけ褒めて誰も居ない時に優しく、大胆に、カッコ良く褒めるのが良いんだよ? 凍はそれくらいできるんだからやってほしいなっ。花子とか雷から離れられなかったらちょっと強引に2人きりになれるように手を取って愛の逃避行みたいなのも良いかもっ! 凍と愛の逃避行……キャー!」

「一言でここまで膨らませやがった!」


まさかここまで焔の妄想スキルが高いとは思わなかった。どうしてくれよう。


「あ、凍君、どう、ですか?」


隣の更衣室から出てきた花子は正統派大正ロマンな服にブーツを履いていた。長い艶のある黒髪も相まって普通に綺麗だ。


「ああ、似合ってるぞ」

「あ、ありがとうございますっ! それで私、凍君の制服選んでみたんですよっ。いつも焔が服を選んでるのが羨ましかったわけじゃないですよ? ただ凍君が悩んでるなら助けになるかと思ったんです、それだけです、他意はありませんよ? で、ですね、この書生風な服はどうでしょうか? これでちょっと真面目な眼鏡なんて掛けたらきっと凄く似合うと思うんですよっ。お揃いですし。寒かったらこの上からコートも羽織れますしちょっと大きめのコートなのでもう1人くらい入れますよ? 2人で出かけたときに丁度良いと思いませんか? 誰と出かけるかは別として」

「ここまで露骨なアピールにビックリだ!」


最後に申し訳程度に入った『自分じゃありませんよ?』的な発言が逆に花子の心情を表していると思った。

さっさと焔の意見聞いて決めよう。


さて、最早恒例のヒロイン暴走に1匹追加な話でした。


学校に通うのはもう数話経ってからなので期待している方はそちらをお待ちください。


前話で言ったとおり留学があるので予約掲載とし、5日に1回の掲載にしようかと思っています。


「もっと速く出せや!」と思った方は感想やメッセージでお知らせください。

2月9日までに言ってくだされば多少は短くできます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ