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フェンリルさん頑張る  作者: けんしょ~
ジャングル
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4話 当たらなければどうということはない!

今更ですがこの小説をお気に入り登録している人ってどういった小説を読むのでしょうか?

気が向いたら教えてくださいm(_ _)m


そしてこの小説で初めての指摘以外の感想が!?

一瞬自分の目を疑いました……


凍「作者チキン過ぎるだろ」

雷「あれが私たちの生みの親かと思うと凍を苛めたくなるわね」

凍「なして!?」

焔「ここでフォローすれば凍とくっつくチャンス?」

雷「そうね、でも私たち今回も出番無いのよ?」

焔「ちょっと作者とオハナシしてくる」

凍「止めろ! 続きが出なくなる!」

意外とアッサリ投石器と石弓、武器は壊せた。

さて、帰るか、と思ったがそうはいかなかった。村の出口で男2人を見つけた。後ろに何かを隠しているようにも見えた。


「こんばんは」

「おう。兄ちゃんはこんな時間にどうした?」

「ちょっと夜逃げ。賭博にハマっちゃって」

「そりゃ不景気な話だな。俺も気を付けねえと」


俺が2人の後ろに目を向けると隠そうと体をズラした。


「俺はこの村から出ていくんだ。ちょっとした土産話のタネくらいくれても良いだろう?」

「はっ、それもそうだったな。上玉だぜ?」


そう言って姿を見せたのは2人の後ろで手を縛られ猿ぐつわを噛まされていた涙目の花子だった。半分来るだろうなとは思っていたが人買いに捕まっているとは思わなかった。


「どうせなら、3人で楽しまないか?」

「おっ、兄ちゃんも好きだね。そんなだから夜逃げすることになるんだぜ?」


花子が信じられないものを見るように目を見開いている。男たちは単純な恐怖だと思ったらしい。俺に背を向けて花子に迫る。

花子は本当に恐怖から首を激しく振って抵抗している。信用ないな。


「じゃ、夢の時間と行こうか?」


男2人の口に眠り粉を振り掛けた布を突っ込み、少しの間動きを阻害すると、寝落ちた。


「まったく、忠告無視するからこうなるんだぞ?」


騒がれても面倒なので猿ぐつわも手の縄もそのままでお姫様抱っこで村を抜け出した。




「凍君っ、さっきのは何ですか!」

「ちょっとしたお茶目?」

「お茶目で済む問題ですかっ!」


村から充分離れた街道で花子に怒られています。

あ、さっきの男2人は素っ裸で道の真ん中に放置してきた。これで人買いは暫くできないだろう。体中に『俺は人買いです』って血文字で書いてきたし。


「そもそも俺の忠告を無視した花子が悪い。俺が気が付かなかったら蝶に戻るつもりだったのか? 騒ぎになるぞ」

「うっ」

「分かったらジャングルに戻るぞ。夜明け前に戻らないと両親心配するだろ?」

「……分かりました」


「その必要はない」


おっ、蝶だ。多分王族の誰か……この臭いは王様直々に、だな。

人化したらやっぱり王様だった。


「凍君、人間たちはどうなった」

「投石器と石弓は主要部分を破壊したので新しく作らないと使い物にならないと思います。武器庫にあった刀や火薬も破壊したのでかなり時間を稼げると思います。個人で持ち歩いている物は手つかずですが」

「そうか。それだけでも充分だ、ありがとう。

そして、花子」


花子がビクッと肩を震わせた。自分のやったことが危険だったという自覚はあるみたいだ。


「凍君が居なかったらどうするつもりだった?」

「それは……」

「何もできなかった、もしくは状況を悪化させた。違うか?」

「っ!」

「忠告は聞くものだ。ちゃんとした話は帰ってからだ。2人とも、私の背中に乗ると良い」


蝶の姿になった王様の背中に乗ると、ジャングルまであっという間だった。空に居るという感慨に更ける暇も無かったな。あ、港街っぽいの見っけ。

そして花子は終始俯いていた。怒られたら誰だって凹むか。




「皆、おかえりなさい」


真夜中ということもあって出迎えは王妃だけだった。次男もそのつもりだったが邪魔だと部屋に放り込んだらしい。パワフルな王妃様だことで。


「凍君、炎猿族の族長があなたの防衛プランを実行してくれるそうよ。蝶族もジャングルに多少の罠を仕掛けるわ」


炎猿は、まあ4メートルくらいの炎を纏える猿だ。炎狼の猿バージョンを想像してくれれば良い。


「じゃあ、花子、少し私たちの部屋でお話しましょうか」

「……はい」


見送る。あ、言うの忘れてた。呼び止めよう。


「……何ですか?」


顔死んどる。


「心配して来てくれたのは、嬉しかったよ」

「……はいっ」


恥ずかしかった。花子は王妃様に連れられて洞窟の奥に消えていった……あれ、王様は?


「君は女誑しの才能があるな」


さっさと花子の説教に向かってください!


「ふっふっふっ、そうさせてもらおう」


何てオッサンだ。あれで1種族の王だってんだから蝶族の未来は……想像できないな。




翌日、ゲンナリした王様と肌がツヤツヤした王妃、ニコニコと上機嫌な花子というわけの分からない組み合わせで俺が戸惑った。

ちなみに俺の朝飯は自前でジャングルの兎を狩った。久々の生兎の肉は結構美味いと思った。

守るべきジャングルで何で狩りしてんだよと思われるかもしれないがソレはソレ、コレはコレである。互いが生きるために必要なことだと炎猿や他の種族も心得ている。兎が俺に狩られたのは兎が弱かった、それだけだ。


「凍君、結局昨日はどうなったんだ?」


次男か。俺が聞きたいくらいだが、君の母上の肌が全てを物語っていると思うんだ。


「この歳で新しく弟か妹ができるのは勘弁してほしいな」

「それは同感だ」


兄たちは王じゃないのでタメ語。寧ろそうしてくれとも言われた。


「ふふっ、大丈夫よ。私ももう産む体力はないわ」

「そ、そうだよな」

「そうよ。ようは当たらなければ良いのよ!」


朝からなんてヘビーな話をしやがる! あれか? この話の副題の『当たらなければ~』ってそっちの話か? 雷から離れて下ネタ無くなったと思ったら王妃が下ネタ要因なのかよっ! そして王様と花子以外の名前は無しかよっ!

はい、メタな発言はゴミ処理場に捨ててきましょうね~


「あなたたちは若いんだからちゃんと当てるのよ?」


だから朝から話がヘビーだっつの!


「俺はもう何回か当ててるぞ?」

「俺も数日中じゃないか?」

「では残るは花子だけというわけだな」

「はうっ!」

長男、次男、王様、花子の順番でした。長男の奥さんは子供を連れて洞窟に戻ってしまってる。子供の教育に良くないと思ったらしい。まだ1歳半だもんな~


「花子はどんな相手が良いのかしらね?」

「えっ、えっと、そのっ」


ええいっ、全員でこっちチラチラ見んな! そもそも俺はここに定住する気はないからな! てか王族が異種族とって良いのか? 人化してりゃ種族は関係ないけど何が生まれるか分かんねえぞ? 王族は同種族にしとけって。


「さて、凍君。1つ、親馬鹿に付き合ってもらえるかな?」


嫌過ぎる。


ちなみに長男は一郎、次男は次郎、王妃は一子だったりします

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