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フェンリルさん頑張る  作者: けんしょ~
ジャングル
26/145

1話 何とーっ!

新章開幕~

ドンドンパフパフ~


凍「作者のテンションがおかしい」

雷「アーマード・コアVの体験版が楽しくて廃になりそうなんですって」

焔「もうなってるよねっ」

凍「廃って。てか就活しろ」


ですよね~

「ひ~ま~だ~よ~」

「退屈ね」


波に揺られた船の甲板で。正統派メイド服の焔とミニスカで胸元の開いたピンクメイド服の雷が両サイドから俺(ディーラー服)に絡んでくる。

都で王子に護衛を頼まれた俺たちは船で1週間の道程の半分くらいを消化していた。

ちなみに黒スライムに寄生された司祭は放置。何かしてもメリットが、ね? 下手したらもう2度と都に入れなくなりそうだし。

俺たち幻琅は海上に居ることはできないので最初のうちは船から見える景色が新鮮で面白かったがそんなものは最初だけ。焔と雷は飽きて俺に絡んできている。

ちなみにこの船は交易用で全長55メートル幅11メートルくらいだ。俺たち幻琅組は4人部屋を使わせてもらっている。


「船の上で退屈じゃなかったら驚きだ。俺たちは船員じゃないから下手に動いたら邪魔になるしな」

「じゃあ部屋のベットで遊ぼうっ」

「面白そうね。私も参加して良いかしら」

「う~ん……雷なら良いよっ」

「俺は良くねえ」


しかもベットに限定したら相当危ないことに限られるよな? どう考えても焔はS○Xのこと考えてるよな? だから成狼するまでは絶対無理だと言っとろうがっ!


「あら、許可が出るなんて思わなかったわ」


それは同感だ。


「雷となら仲良く分け合えると思ったんだよっ。私は凍のこと好きだけど凍が誰かを好きになるのを邪魔する気はないから」

「ふふふっ、ご馳走様。あなたもここまで想われたら責任を取らないとね?」


知らんがな。

てか焔が俺の自由意思を認めてくれたのは嬉しいが俺が誰かを好きになっても俺のこと諦めないってことじゃないのか?


「お前たちは相変わらずだな」

「坊主も大変じゃねえか。モテる男は辛いってか? 俺ももう30も若けりゃあな」


王子に武器屋のオッチャンか。放っといてくれ。俺だって好きでこうなったわけじゃない。

美少女2人に絡まれるのは嬉しくないわけじゃないが、ちょっと困る。今の俺じゃ焔の気持ちに応えられるだけの覚悟がないからな。


「覚悟なんて後からついてくるものなのだけどね」

「凍、私はいつでも準備できてるからねっ」


案ずるより生むが易いってのは俺だって知ってるよ。でも理解はできても納得はできないんだよ!


「そういや坊主が言ってた単発の方の威力アップな、射程は短くなるがやっといたぞ」

「そうか。サンキュ」


水ゴーレムとの戦いの後、俺は銃の設定を弄ってもらった。射程は10メートル切ってもいいから威力をもっと上げてくれと。

もう完全に銃としての機能はオマケになった俺の武器だが、これには海よりも深い理由が……無いな。単純に俺がどうせ10メートルも離れたら当てられないから必要ないと思っただけだ。精々5メートルくらいしか狙った所に当てられないんだから10メートルの射程に意味はないだろ?


「しっかし普通の冒険者が威力も飛距離も求めてくるのにお前さんが求めるのは格闘戦での使いやすさばっかりだな。だから俺も色々試せるんだが」


ん? オッチャンが何か含みのある表情なんだが? 微妙に言いづらそうな、言って大丈夫か見定めるような……不安だ。


「オッチャン、何か隠してないか?」

「凍に隠し事? 凍の武器に何かしたの? 何をしたの? 何を隠してるの? 早く言ってほしいな。ねえ、ねえねえねえ」

「焔、落ち着きなさい。で、本当に何をしたのかしら?」


ハイライトの無くなった目でオッチャンに迫る焔を雷が強制的(羽交い締めから首折り)に止めて尋問っぽい質問とした。

最近雷の焔を扱う方法が過激になってきたな。


「いや、ちょっとバレルと弾倉に特殊なのを追加して、な?」

「特殊な弾倉?」


今までは単発と散弾を切り替えられるだけだったが、また何かしたのか?


「いや、これは坊主のためにやったことでもあってな?」

「良いから速く話しなさい」

「はいっ! 坊主の発射できる弾に射程0で威力のみを追求した弾種を追加しましたっ!」


は? 回転式シリンダーを開いて覗いてみると魔石を入れる弾倉のスリットが3つ並んでいた。下に散弾、単発、壁のマークが入っている。壁が新しい弾倉か?


「今回追加した弾倉は銃口を当てた状態で引き金を引くと銃口内に仕込んだオリハルコンの杭が撃ち出される仕組みになってますっ! 魔獣の厚い肉や鱗をぶち抜くための兵装になってますっ!」


雷に怯えて鬼教官にビビる兵隊みたいになってるな。どうしたものか。

しかし何と言うリボルビング・ステーク。

とうとうこの銃で殴る、切る、貫くができるようになったか。P3の物理属性制覇したな。


「あら、また凍にだけ新装備? 不公平だわ」

「そうだよっ。私も何か欲しいっ」


あ、焔復活した。そしてオッチャンが可哀想なほど顔色悪い。どうしたものか。


「焔も雷もその辺にしとけよ。あんまりできることが多くても実際に使うのは1つだけだったりするんだし、オッチャンもこれ以上変な装備考えつかないだろ」


正直銃につぎ込める武装はこれで頭打ちだと思いたい。多分俺はステークモードで接近戦しかやらない気がするしな。


「そういう問題じゃないんだよっ!」

「仲間であなただけ優遇されてるのが気に入らないだけよ」


何と言う嫉妬。てか子供じゃないんだから……16歳はまだ子供だったな。


「じゃあ具体的にどんな機能が欲しいんだよ?」

「分かんないっ」

「それを考えるのがこの人の仕事よ」


コイツら。


「おいおい、あんまり無茶ばっかり、」


「敵襲ーっ! 各員、対空用意っ! 5時の方角っ!」


対空? 飛行系の魔獣か? こんな海のど真ん中まで飛んでくるなんてどんな航空距離してんだよっ! 5時の方角ってことは船の右後ろかっ!

マストに立っている監視員の言葉に従い5時の方角を見ると何か大きな羽付の生き物が飛んでくるのが分かる。バサバサと規則的に羽ばたいているその姿は鳥よりも虫っぽく見えた。


「上空を通過するぞ! 総員衝撃に備えろっ!」


焔と雷と固まって上空を通過する蝶のような魔獣が起こした突風に耐える。

あの魔獣羽含めたら10メートルくらいあったぞ? どんなサイズしてんだよっ!


「魔獣転進! 戻ってくるぞ!」


マジかよ。あれに対処するなんて無理だぞ? そして監視員さんよく無事ですね。ベルトで固定とかしてんのか?


「船長っ、対空迎撃は可能かっ?」

「もっと離れてくれねえと無理ですぜっ!」

「分かった。可能な範囲で準備しておいてくれっ!」

「無茶言ってくれる! 野郎どもっ、もう1度通り過ぎたら砲の準備だっ!」


王子も船長も冷静だな。1部の船員なんてパニック寸前だぞ? 指示を聞いたら収まったみたいだけどな。


「来やがった! 総員衝撃に備えろっ! さっきよりも低いぞ!」


来たか。タイミングさえ合えば単発の銃弾で多少牽制はできるか?

クチバシの長い鳥のような顔の10メートルサイズの蝶が迫ってくる。さっきはマストよりも低かったが今度は明らかにマストよりも低い位置を飛んでいるな。と言うか、あれじゃ甲板ギリギリじゃないか? 待て、落ち着けっ、その高度はマズイって!


「見つけたっ!」


は?

何言ってんだ? と思う間に黒い蝶に掴まれ一気に上空に持ち上げられた。急に高度が上がった所為で、俺の意識はブラックアウトした。


とりあえず新章は1日1話いけそうです。

でも次章は連続は無理そうです……

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