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4話 宿が決まりました

何だか1話1話の進みが少ない……

境界線上のホライゾンの影響を受けている!?


凍「影響されやす過ぎだろ」

焔「アニメはともかく、原作はスッゴク長いもんねっ」


うむ~、このままだと魔都編が20話近いペースになっちゃいそうです

以前の章より1話分の文量が増えたのに話数も増えるとは、之如何に?

他の冒険者に絡まれるなんてお約束なイベントも無く冒険者ギルドに入った。バーカウンターの形をした受付にはちょっとソバカスの目立つ赤い短髪の人間の女、多分20後半。

きっと今はどこも宿が混んでいて自力で探すのは面倒だと思うから早速宿の場所を聞きに行く。


「あら、こんにちは。キャトルミューティレーションには初めて?」


スゲエ、今の魔都には相当数の冒険者が居るはずなのによく俺たちが新参者だって分かったな。

ともかくさっさと宿の場所を聞いて荷物を置こう。邪魔なんだ。


「ああ。4人で泊まれる宿を探してるんだけど、ある?」

「1人と3人よね。ちょっと待っ」

「4人部屋だよっ」

「…………え?」

「4人部屋っ!」

「………………」


何か俺が白い眼で見られた!?


「一夫多妻なんです。だから4人部屋を紹介し」

「私なんてっ、お見合っ! ……ごめんなさい。4人部屋のある宿なら西の通りにいくつかあるわ」


花子の言葉を遮って魂の叫びが漏れかけていたが何とか言い切る前に自制できたらしい。そして宿のリストが書かれたメモをくれた。4軒あるな。


「9軒で良いわ」

「要らん」


てか多いよ。

ちなみに、ギルドに俺たちの指輪を照会して地域登録している間は色々な感情が混ざり合った濁った視線を感じた。俺にじゃなくて焔と雷と花子にな。


「……私たちがこうして見られるっていうのも珍しいわね」

「そうだな」

「でもあなたは相変わらず睨まれてるわよ?」


闘技場の通路に埋め込まれている石レンガなギルドの中は4人用円卓テーブルのある酒場のような空間と依頼書の張ってある仕事斡旋場みたいな空間の2つに分かれている。そんで、酒場の方からは慣れ親しんだ野郎どもの嫉妬に狂った視線を感じる。

ふはははは、俺の嫁が羨ましいか?


「凍が睨まれても余裕だっ!?」

「何があったって言うんです!?」

「そう、これが持つ者の余裕と言うものなのね」


雷さん分かってる!

そうっ、俺はもう以前の俺ではない! 美人の嫁さん3匹もゲットして狼生の絶頂を極めた今、何も恐れるものは無いのだ!!

敢えて言おう、リア獣であると!

あ、視線のキツさが増した。


「見せ付けやがって」

「爆発しろ」

「紅板ちゃんハァハァ」

「おいっ、時代は金髪巨乳だろ!」

「清楚な黒髪こそ至高だろうが!」

「貴様等とは真剣に話を付ける必要があるな!」

「「「表ぇ出ろ!!」」」


……俺への罵倒から喧嘩に早変わりしやがった。恐るべし俺の嫁たち。

しかし紅板って焔のことだとしたら命知らずだな。そして雷は金というより黄色だ。


「凍~、早く宿に行こっ」


はいはい、腕組むにしてももう少し離れてくれ。転びそうだ。


「……なぁ」

「言うな」

「いや、でも」

「見るな」

「……一杯やろうぜ」

「「「おう……」」」


外で喧嘩かと思ったら飲み屋に行くことにしたみたいだ。何がしたいんだ?

トボトボとギルドを出ていく冒険者たちを見送ってカウンターの方を見ると受付の人間が確認を終えて戻ってきた。相変わらずメスたちを睨んでいるかと思いきや微妙に俺が睨まれている。なぜ?


「はぁ~、今日は依頼書が一気に減るかと思ったのに、皆飲みに行っちゃったのね」


ああ、依頼書を減らしたかったのに俺のせいで冒険者たちがどっか行っちゃったのが不満なのね。知らんがな。


「はい、確認はできたわ。今からでも依頼を受けられるけど、受ける? 受けなくない? どっち?」


『受けなくない』ってなんだ。考えてみるとどっちも受けるになりそうだぞ。


「宿に荷物置いてから考えるよ。宿が無かったら仕事してる場合じゃないしな」

「ちっ。じゃ、待ってるわよ。これ、この街のギルドと王都のギルドの違いね」


聞こえるように舌打ちして注意事項って書かれた紙を渡された。

焔は舌を出して『ベー!』ってやってるが、雷は最初っからノー眼中で花子はメモを見てどの宿が良いか思案中で聞いてない。

何か、受付が凄く悲しい人に見えてきた。


「何その憐みの目!?」

「いや、何でもない。じゃ、俺たちはこれで」


特に急いで金が必要なわけじゃないしさっさと宿の並ぶ西通りに向かう。歩いていると色んな話が聞けた。


曰く、今のSランクは固定だろう。

曰く、来賓のキスタニア王子は玉の輿。

曰く、街の上層部が何か催しを考えている。

曰く、天使はコスプレ好きである。


いやいやいや、2つ目のなんだよ。

もしかして俺たちと関わりの無い第2王子とか第1王子か? 第3王子は既に結婚してるから望み薄だろ? あ、側室とかあったら話は別なのか?

何でもいいが王子が俺たちに他にも依頼するような展開は御免だぞ。断っても良いがあの野郎は目的のためには手段を選ばなさそうだ。そんな展開になったことないから本当のところは分からんが。


「どこの街でも噂話ってありもしない内容よね」


いや、最後のは正解じゃね? 俺たちコスプレしてね?

今も相変わらず医者、ガーターナース、女医、ミニスカナースだぞ?

正直のこの恰好はどうかと思う。そろそろ普通の冒険者の服装にしないか? メッチャ目立つんだけど?


「私たちが目立つのは焔の顔と雷の胸だと思いますよ?」

「……吸乳」

「五月蠅いわよ」

「お、宿だな」


何だか不穏な空気になりかかったが宿を発見。

4軒中3軒が連なっててその正面に1軒あるんだな。ちなみに、連なってない宿はスッゴイ高級そう。5階建てで装飾から高さから入口の扉の綺麗さから何から何まで違う。でもちょっと成金っぽい。

連なっている3軒は他の街でも見たような一般的な規模だ。ただし、酒場っぽいのと子供っぽいのと食堂っぽいっていう違いがある。子供っぽいのは家族用か?

さて、どこにするか?


「凍~、どこにする?」

「ベットが柔らかいと良いですね」

「キングサイズが良いわね」


……コイツら自由だな。と言うか自分の欲望に忠実だな。

でもこの要望って成金っぽい宿しか無理じゃね?

さて行くか。空があると良いんだがな。

ちょっとキラキラしてて目に悪そうな入口だが、突撃あるのみ!


「いらっしゃいまっ、せ?」


あ、医者だと勘違いされたかも。袖無しジャケットの若い姉ちゃんがポカーンとしている。


「支配人っ、お医者様を呼ぶような事件起きてましたっけ!?」

「え、起きてないでしょ?」

「でもでもっ、お医者様がお見えに!」

「嘘ぉっ!?」


勘違いされてたな。


「どどどどどどどっ、どうされました!? 我がホテルに怪我人は居なかったと思うのですが!?」


慌てた様子の20代中盤くらいの男が出てきた。風邪でも引いているのか凄く暖かそうにコートに身を包んでいる。


「落ち着け。ただのコスプレだよ」

「…………え?」


何だか時が止まってる。俺ってザ・ワールドできたんだな。これはポーズ必要かね?


「空き部屋ある? ベットが大きくて柔らかいと良いんだけど」

「キングサイズの部屋が2つほど空いておりますが……え~、1人と3人でしょうか?」

「4人部屋だよっ」

「え?」

「4人部屋っ」


そのやり取りはさっきやったよ。2度ネタは鮮度が落ちるんだから止めろよ。魔都に来る前に服を変えるべきだった。そして久々に連続ツッコミキタ! 俺のアイゼンティティ保たれた!!

でも服は魔都で変えよう。何が良いかね? 色物は大体やったし原点回帰で神父とシスター? いっそのこと巫女服にしてもらうか?

いや、巫女服は魔都に置いてなさそうだな。仮に置いてあっても雷と花子のシスターは見てないから興味あるな。


「部屋を見たら服屋に行きたいんだけど良いところないか?」

「ええと、少し西側に行くとありますよ。ギルドの逆側には冒険者用の防具屋もありますよ?」

「そっか。じゃ部屋見せてもらえるか?」

「はい、どうぞこちらへ」


5階建てのホテルの最上階がキングサイズの部屋だった。広い。キングサイズのベットが置いてある部屋が1つ、向かい合う2人座りのソファと机のあるリビングと、カウンターになってる簡易キッチン。凄い良い部屋だが、やっぱ窓とかの装飾が派手で成金っぽい。


「おっきな部屋だねっ」

「そうね、大きいわね」

「凄く、大きいです」


支配人、前屈みになるな。俺もなりそうだったけど我慢したし。


「ベットが凄く柔らかいですよ」

「ホントだっ、フカフカ~っ」


借りる前の部屋で遊ぶんじゃありません。ミニスカだから結構際どいでしょ君たち。


「じゃ、この部屋で」


料金表をフロントで見たが金銭的には全然平気。3週間くらい居ても問題無いぜ?


「畏まりました」


90度のお辞儀して部屋を出て行った。面倒なサービスの話はメモで部屋に置いておきたいって言ったらくれた。適当に机に置いておく。

さ~て、服を変えたら魔都を楽しむとしようかね。


次回、コスプレ大会再び!


凍「さてはて、今回はどんな衣装になるやら」


魔都では闘技場での観戦とかがメインになりますから、それに合わせた服にしようかと思っていますよ


次回は2日後の11月1日、月の変わり目なので更新早いです

お楽しみに~

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