表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の逃げ場は、廃工場に住んでるあの子でした  作者: Irezain
壊れたままでいいわけがない
22/29

22

 茜の言葉を、ひとつずつ思い出していた。


「この道、静かで好き」

「夜はあの公園、けっこうあったかいよ」

「風抜けて気持ちいい坂、あるんだよ。音が全部流れてく感じ」


 そのときは、なんとなく聞き流していた。

 でも今ならわかる。

 あの子は、ちゃんと場所を選んで生きていた。


 誰にも見つからない道を、

 少しだけ息ができる場所を、

 いくつも拾いながら生きていたんだ。


 それを全部、なくしたとは思えなかった。


 ポケットのメモを取り出す。

 しわを伸ばして、文字を見つめる。


 《見つけてくれて、ありがとう。》


 ……だったら、もう一度。


 今度は俺が、見つける番だ。


 そう思ったとき、自分の中にあった何かが静かに動いた。

 不安とか、迷いとか、そういうものじゃない。

 ただ、ごく自然に、当たり前のように。


 探そう。

 まだ、遅くない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ