表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/40

003 光の反射

「ちょろいなぁ」


 そりゃあ夜通し警備させるような場所に気配察知できる程の猛者を置かないわよね。

 私はまんまと地下牢の扉の外へ出る事が出来た。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 時を少し遡る。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 私は脱出前にいくつかスキルを検証した。


 まずは右手で収納したものを左手から出せるのか。

 結果は可。

 これはほぼ予想どおり。

 漫画やラノベの収納は、『固定座標の異空間』と『自分の現在座標』を繋げる事で物を出し入れしていた。

 この世界でもその認識で合ってるようで、出し入れする座標は任意に指定できる。

 右で入れて左で出す、前で入れて後ろで出す、いずれもイメージした通り自在だ。

 これって一種のテレポーテーションよね。

 超能力の中でも最強のやつやん!自分自身には適用出来ないけど。


 次に、光を収納できるのか試してみた。

 これも可。

 スキルを使う時の感覚でなんとなく出来そうな気はしてたけど、実際できるとびっくりした。

 光を収納した先が真っ黒になってるよ。

 これってもはや魔法だね。

 いや、スキルも十分魔法なんだけど、これはもう見た目からはっきり魔法だった。

 闇属性か——右目が疼くぜ。

 ……なんてやってる暇はないのよ。


 次はこれらを組み合わせて、私の体に当たる直前の光を収納し、体の逆側から排出してみる。

 同時に、通り抜けて壁に当たってはね返った光も同様に体に当たらないように通過させる。

 物体が視認できるというのは、その物体が反射した光を見ているからだ。

 つまり、収納テレポートで光を私の体に当たらないように通過させると、そこにある筈の体を視認できなくなるというわけよ。

 前世のテレビ番組で、光ファイバーを使って光を通過し透明になる実験をしていたのを応用してみた。

 試しにスキルで右手の周りだけ光を通過させてみたら、見事に消えた。

 そこに右手があるのに見えないって、なんか気持ち悪っ!

 これで姿を消せる……って、やってみたら、なんか真っ暗!?

 そりゃそうよね。

 自分の網膜に入ってくるはずの光も収納しちゃってるんだから。

 ってことで、目元付近だけ収納解除した。

 これで姿を隠す方法は確立出来た。


 あとは、私自身の体から反射した光も収納してみた。

 収納した光は異空間内で劣化することなく保存されているようだ。

 その光を排出したら、まるで投影機で再生しているように映し出された。

 これが影分身か!!

 しばらく感動に浸った後に、私は自分が寝ている姿に反射した光を収納しておいた。


 全ての準備が完了した私は、格子窓に向かって叫んだ。


「あー、こんなところに抜け道があったんだー」


 う〜ん、大根役者。演技の才能ないわ〜。

 すぐに扉の向こうにいた衛兵が確認にくる。

 煩わしそうに格子窓をのぞき、私の姿が見えないことに気づくと、慌てて扉の鍵を開けた。

 私は扉が開いた隙に、素早く衛兵の足下から外に出る。

 そのまま逃げてもいいんだけど、騒ぎになると面倒なので、部屋の隅にさっき録画?しておいた私の映像を投写した。

 触れられたらバレちゃうけど、衛兵は姿を確認したらすぐに扉を閉めてしまった。

 閉まる瞬間、扉のスキル封じの魔方陣が効果を発揮してしまったようで、私のスキルが遮断されて室内の映像が掻き消えてしまった。

 やばっ!?……と思ったけど、衛兵は再び中を確認することなく、居眠りに戻ってしまった。

 あぶない、あぶない。

 衛兵が雑な性格で助かったわ〜。

 こうして私は地下牢から脱出したのである。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ