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Closs To You ①

今回は新ちゃん視点です。


タイトルはカーペンターズの「曲」にあやかりました。


可愛らしくて好きです(*^。^*)

※ “(あらた)” 視点です。



小町さんに『コーディネーターを替わって欲しい』と頼んだら、涙目で睨まれた。


彼女は“アイドル”の仕事もあるし忙しいだろうから、すんなりとOKしてもらえると思ったのに…

「どうしてショウゴインに関わるの?!!」と問い詰められて


口ごもったら…こうだ。


勿論、“マリア法”の事は言えないから、もう一つの理由で頬を染めるとますます拗ねられた。


正直、私になんて躓かなくてもいいのにと思ってしまう。

こんなイモ女に…

だってそうじゃん! 母ちゃんの描くマンガのヒロインみたいな美少女こそ、あの子に相応しいのに…


でも、自分の置かれている“アイドル”という立場を十分踏まえた上で

「こんなにもあなたをお慕いしているのに」と押してくる小町は、やはり凄いなあと思う。


『私はここまではっきりと()()()()(こく)れるかな』と考えて頬を染めてしまったのだ。


突然、この胸に根付いてしまった恋心は、たまに、こんな戸惑いも私に投げかけて来る。


『恋なら…いつか醒めてしまうのだろうか…醒められてしまうのだろうか』

こんな悲しい心配もしてしまう。


“愚かな女の子”

はるか昔の母ちゃんのマンガ…少女マンガで語られていたセリフだ。


かがりんはあんなに辛い状況なのに、私ときたら…まるきり“愚かな女の子”だ。


だから私は

かがりんが私を必要としてくれる限り、精一杯つくそう!!

うん!その後、ダメになったって、それで本望だ。



あ、かがりん♡

こっちに駆け寄って来る。


サラサラの髪がキラキラと光を揺らす。


私の前に辿り着いて

少し首を揺らして後ろ髪を落ち着かせ、すいっと横髪を手梳きしてから

かがりんは()()()()


「ねえ、新! “胸の谷間”ってどうやって作るか、知ってる?」


て、天使が!! なんてこと言うんだ!!

と心の中で叫びながら、私は半ば照れ隠しに自虐する。


「それ、私に訊く?? この“まな板胸”の私に!!」


「だって小町さんが言ってたのよ 『大抵の男子はオッパイ星人だって』 だから…作ってみようかと…」


「じゃあ、小町に…」と言い掛けた言葉を私は飲み込む。多分、ダメだろうから…


「じゃなくて…センセイ、珠子センセイは? 色っぽいじゃん!」


「珠子センセイは確かに大人っぽいけど… なんだか荒んでいる感じで…ちょっと違うかな…」


かがりんは意外とキツイ事を言う。本人に悪気が無い分、キツさ倍増だ。


この悪気のない天真爛漫さが…時に女子たちの反感を買いかねない事も…分かっていないフシがある…

最も、分かっていれば天真爛漫ではないけれど…


「じゃあ、仕方ないね。谷間が無い分、オープンにしよう!!」


かがりんはリボンのフックを外してスルリと抜くと、ブラウスのボタンを3つも外してクラス1(と思われる)()()()ダくんの所へ突進していく。

「一番とっかかり易そうな人から、行くわ!」と


「ちょっと待って!! かがりん!!」

慌てて私は後を追う。


かがりんは、ヒワイダ君の席の机に両手をついて

「ねえ!」

とカレの顔を覗き込む。


ヒワイダくんは、当然!かがりんのブラウスを覗き込む。


「私と…しない?」


見ると無しに見ていたクラスのみんなのざわめきが一瞬止まる。


あ、西島君は メガネをずり上げた…


追いついた私を振り返りながら、かがりんは言葉を繋ぐ。


「新…さんもいるけど…」


一瞬、呆気に取られていたヒワイダ君の目が本来の色を取り戻す。

「それって3P?」


話を振られたかがりん、ちょこっと首を傾げる

「さんぴい?」


あちゃ~!!!


「あのね、かがりん サンピーって数字の3にpersonのP」


「んーっと、3人ですか? はい3人です 保健室に」


「うへぇ~!! エロエろじゃん!!」とノリノリになるヒワイダ君に

私は軽く蹴りを入れる。


ヒワイダくんは屈みこんで呻く

「痛ってえなあ!!!」


「うるさい!! 私が本気で蹴ったら、こんなもんじゃねえぞ!!」


それから私は()()()()

ため息混じりに教えてあげた。


「3Pって、三人でエッチするってことだよ」


多分、ヒワイダ君の目にはブラウスの中身を晒したままで

かがりんは、両手をその口元に寄せて、私の方へ顔を向けた。

「新は…しないよね?」


いや、その、あの、ヒワイダ君とはいやだな…


でもかがりんは…それをしなければいけないのだとすぐに思い出して


私は言葉を飲み込んだ。






「ねえ新!」


「何?」


「私ね! これを機会にエロを勉強したいの」


「それって!勉強するもの??」


「そうよ! 勉強するもの。でね、新のお母様にぜひ…」


「ウチの母ちゃん?? それは危険かなあ…」


さていったい何が危険なのかは、このお話の続きではございません。

悪しからず<m(__)m>


楓!!!

だったら、そんな話振るな!! (;`O´)o

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― 新着の感想 ―
[良い点] 会話のテンポが良く読みやすく、続きが気になる [一言] 頑張ってください
2022/01/26 22:22 退会済み
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