白衣の天使 ①
いきなり話が変わった風ですが
続きです…(^^;)
「名は体を表す」というけれど私、京橋小町はそれ以上!
そうなのよ、私の星周りからして今年には沙羅を蹴飛ばして“センター”入りするはずだった。
でもね、私は“あの方”に躓いて学生の本分に目覚めたの!
そう“お勉強”!!
あの方と絶対!!! 同じ高校へ行きたくて、半年という時間を受験勉強に当てたわ!
でもちっとも後悔はしてない
イイ女は恋に殉ずるものなのよ
この私が…世のオトコどもを翻弄するこの私が!! 恋に落ちたお相手
知りたいでしょ?
教えてあげられるのよ
だってバックに『百合の花』が飾れるんですもの!!
その方のお名前は『雷電池 新』様!!
お名前からして凛々しい!!
この私に塩対応が許されるたった一人のお方なの♡
新様を初めてお見かけしたのはサッカー場
フィールドでのあの方はまるで翼が生えたよう!!
雑魚どもの“当たり”を物ともせず、次々とゴールをお決めになったわ!!
そして…あの悲しい出来事…
ケガを負ったのにred cardを出されたあの方は…
痛む足でフィールドを踏みしめ、別れを告げたの
最も大切なものに…
なんて神々しい!!
私はコーナーフラッグの傍でただただそれを見守るしかなかった…
だってすべての助けの手を拒絶するオーラを発してらっしゃったから。
でも私は知っている
あの方が
独り、病院のベッドの上で
涙を零されていたのを…
私はその時、子宮がうずくのを感じたの!!
えっ?!
だから感じたの!
別にあなた方の理解を得ようとは思わないわ!
とにかくその時!
私は新様を再び
スポットライトの浴びる場所へ立たせようと誓ったの!
私と同じ場所へ!!
同じ高校に受かって、同じクラスになる運も引き寄せて、
さあこれから!
“新様をプロデュースしよう”と思った矢先に!!!
何なの!!!!
このオンナ!!!
ショウゴイン!!!
私の新様をめちゃめちゃにして!!!!
ブチ殺す!!!!
「…いかにも免疫がなさそうだろう? そういう女性ほど過剰に反応するという事だ」
と、向こうでオトコが話している
私の耳は、こういう発言にはネコのようにピン!と尖る。
なんだこの陰キャメガネは???
一生素人童貞級のツラさげて、何、知ったかコイてんだよ!!!
手の持っているこのシャーペン1本で…
人は殺せるんだぞ
「あの… 小町さん!!」
隣の席のコに声を掛けられて私はクルリと笑顔になる
「はい、何かしら?」
「シャーペン、曲がってる…」
途端に私は、ブワッ!と大粒の真珠の涙を流す。
幼い頃から研鑽を積んだ私は、昨日の晩御飯のカレーの事を考えながらでも、このように涙を流せるのだ。
そして涙ながらに、ホントは触りたくもない陰キャメガネの制服の袖を掴んで訴える。
「ショウゴインさんや…カンダチさんに何て酷いことをおっしゃるの?!!!」
もちろん周りは私に同調する
ふふふ、これは使える。
一石二鳥
「そんなにもよくお分かりなのでしたら、あなたは理性と冷静を保ち続けられるのでしょう。そのお心でショウゴインさんをお救いになったら?」
私は手早く話をまとめて…
いやしくも保健室で新様とベッドを並べているであろうショウゴインの元へ向かった。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
イラスト①
雷電池新 イメージ案 1
私にとって、伸びかけたおかっぱ頭って、それだけで描くのが難しいのですが…
新ちゃんはキャラ決まらなくてずーっと悩んでる感じです。(^^;)
元気でかわいい普通な感じのコというイメージで今回は描きましたが、もっと凛々しいほうが良いのかなあ…
イラスト②
京橋小町 イメージ案 1
腹黒な、ポニーテールでネコ目の美少女(アイドルやってま~す!レベル)
更に可愛さをアゲるのが課題ですかねぇ~(笑)
勘違いしないでね!!
私、京橋小町はこんなヘッポコ物語のヒロインにはならないのよ。
私を出演させて票を稼ごうとする魂胆自体が下衆で汚らわしいわ!
私の真価はね、物語を選ばないというところには 無いの
相応しい物語でこそ輝くという事なの
そこの楓!
よく覚えておきなさい!!