君よ永遠の…
大急ぎで書きました
修正は明日以降<m(__)m>
因みに今、頭の中を吉田拓郎様の『永遠の嘘をついてくれ』が鳴り響いています。
※ “珠子” 視点です。
その子は、もう当時でも珍しくなった編み込みおさげの目立たない子だったよ。
だから本当にびっくりしたんだ。
そんな子が
男性教師共のくちびるを
泣きながら貪っている様を見て…
引かれたカーテンの隙間から
なにか不穏なものを感じて覗き込んだもう一人の少女は
勝気だったので
良し悪しも後先も考えずに
怒鳴り込んで、その子を連れ出した。
庇護意識というのも働いたのだろう。
程なく二人は恋に落ちて
“共犯者”になった。
でもそのおさげ髪の子は相当重症で
少女のキスや抱きしめだけでは
もはや止められなくなってしまったんだ。
少女はその愚かな頭で考えた。
“体を懐妊状態”にすれば症状を抑えられるのではないかと
そしておさげの子に
ピルを服用させたんだ。
こう話す私に、
ポニーテールの“その子”は疑わしい目を向ける。
「それで症状を抑えられたんですか?」
一時的にはね
でも結局、更に重くなって…
おさげの子は少女の前からは消えたよ。
今日、タクシーで帰らせたあの二人もいずれそうなる…
「センセイはそれまで待てとおっしゃるのですか?」
そうだ、
慌てる事はないし
キミがわざわざ悪者になることもないだろう
「でも、私は、私は我慢ならないの!!」
相手が雷電池だからか?
私は軽くため息をついてみせる
方法はないわけではない
キミも見ただろう?
何をすれば、笙悟陰が壊れるか
「私を嗾けるんですね」
そうだ、私としては
早くカノジョが
我々の手の中に落ちる事を
望んでいるからね。
「わかりました。私、センセイの そういう酷いところが好きです」
愛しのポニーテール…
強がる姿は悪くない
だけど自分を
痛めるなよ
残された私は
タバコに火を点ける。
ライターが私に
あの最後の日の記憶を呼び起こす。
今の話はSF
真実は…
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※ ここからは第三者視点です
「和美、私と帰ろう」
「フハハハハハ どこに帰るっていうの??
バカみたい
そうね…
ほら!
おさげも半分むしられちゃった
オスにね
私はそいつのモノ
むしってやったけど
見たい?
残念
今は見せられない
私が転がる死体になったら
私の中を割って見るがいい
分かる??
マリア病が暴発した私はね
クリーチャー
何で?
何で??
何でこうなるの??!!!
他の子は
オトコと交配して
きちんと妊娠して
元の生活に戻れたのに!!
全部アンタのせいだ!
アンタの余計な
青臭い正義感と!
独占欲と!!
クソレズのせい!!!
殺したい!
アンタのこと!
死ぬほど殺したい!!
今も上から目線で
一緒に帰ろうとほざく!
アンタが一番憎い!!!
このニオイ分かる?
ほら、ブラウスみて、
もう半裸だけど
所々布が残ってるでしょ?
薄いオレンジ色に染まった…
被って分かったんだけど
サラッサラだよ!」
怯む女<珠子>の手を、和美は掴んで
もう片方の手に握られたライターの蓋をカチリと開けた。
爆発に弾かれたのか
それとも、その刹那に和美が突き飛ばしたのか
とにかく、黒焦げの和美の横で
珠子はうごめくことは
まだ、できていた。
だが、
いずれにしても
これ以降
珠子の心も
体も
マリア法と
その“執行者達”に
縛られ続けている。
。。。。。。。。。
珠子センセイのイラストです
本文で触れられなかったので、ここに書きますが、珠子センセイはこの事件の後、(治療の為おそらく1回は丸坊主レベルで髪を刈られてはいると思いますが)ずっと髪を伸ばし続けています。白衣の後ろにチラチラ見えるのは伸びるに任せて傷んでしまった髪の先です。
何度も険しい表情の珠子センセイを描こうと挑戦したのですが、どうしても優しくなってしまう…
険しい表情をよほど描きたくないのかもしれません(^^;)
ほんとにひどいお話を書いてしまった。
でも泣きながら
あああ
黒楓名義だったとしてもヤバいくらい黒い(-_-;)




