第五十四話
「おお、トキン。今日は早いな」
「ほほ〜ん。お主、やる気がある者か」
「おはよう、トキン」
「おはよ・・」
店の奥の作業場では、仕事仲間のヒロン、ホホン、ビアンカ、ジュリアがいます。
「みんな、おはよう。たいぶ整理が進んでるみたいだね。お菓子みんなで食べてね」
僕はにっこりでお土産を手渡します。
「ありがとう、トキン」
「あとこれ今週の分、ビアンカに渡しておくね」
僕は50,000ゴルドを銅貨五十枚で渡します。
ビアンカ達のような子供が銀貨で支払いするのは少し物騒なので、全て銅貨で渡しています。
お店の二階に上がって扉を開けると、両サイドの壁一面に棚があります。
ここに武具以外の良品アイテムをストックしています。
その奥のスペースをカーテンで仕切って男の子達と女の子達のスペースに分けています。
二段ベッドも設置してます。
ここでヒロン達は寝泊まりしています。
一階の作業場にある外扉から荷車を建物に入れることも出来る便利設計でリフォームして貰いました。
ヒロン達が使っていた車輪の歪んだ小型荷車も、こっそりリペアで直した結果、二人いれば楽に引けるようになったのです。
「トキン、昨日の分は整理がついたから、俺とホホンで東のダンジョン周りを見てくるよ」
「うん、気をつけて行ってね」
「おう、じゃ行ってくる」
ヒロンとホホンが笑顔で手を振り、荷車を引いて裏口から出て行きます。
作業場から目ぼしい素材を手にしてお店に戻ります。
鍵を閉めてカウンター前に座ります。
お仕事開始です。
【オリーブ古木の笛】魔力+10をエプロンのポケットに入れます。
【道化師の赤帽子】魔力+5を被ります。
その上に【夕日炎の帽子】魔力消費-10%を被ります。
早速、一つ目を鑑定してみます。
鑑定結果
「鉄のハサミ」
不良品(欠け)
【女王蟷螂のハサミ】
力+0 (0/15)
体力+0 (0/15)
500ゴルド
なかなかの逸品です。
ハサミは丁度欲しかったのです。
リペアランクも上がると思います。
鑑定結果
「鉄のハサミ」良品
【女王蟷螂のハサミ】
力+15
体力+15
50,000ゴルド
鑑定R2 (159/200)
リペアR3 (5/2000)
無事リペアスキルのランクが上がります。
やはり消費魔力が減る気がします。
これでリペアの発動回数もかなり増えたはずです。
次に黒く汚れた金属の欠片を鑑定してみます。
鑑定結果
「銀のリング」
不良品(欠け)
【魔銀の指輪】
魔力+0 (0/15)
1,000ゴルド
これも即戦力です。
リペアをかけます。
鑑定結果
「銀のリング」
良品
【魔銀の指輪】
魔力+15
300,000ゴルド
早速、装着します。
サイズがあう左手の親指にします。
次は細長い木片を観てみます。
鑑定結果
「竹の定規」
不良品(折れ)
【古竹の物差し】
器用さ+0 (0/10)
100ゴルド
これも使いたいアイテムです。
リペア案件です。
鑑定結果
「竹の定規」
良品
【古竹の物差し】
器用さ+10
3,000ゴルド
カランカラン♪
お店のドアがあきます。
「よう、トキン。今日も頼むぜ」
「俺達、マジ絶好調」
「泣ける程いい感じなんだよ」
「トキン様、腹減ったであります」
入って来たのはEランクパーティー『たぬきの皮』さんです。
カウンターにどんどんアイテムを並べていきます。
僕を貴族と知った上で、これまで通りに接してくれます。
そうしてもらえるよう各ギルドに伯爵家と公爵家の連名で通達を出したのです。
鑑定結果
「革のベルト」
良品
【赤鴨のベルト】
力+8
60,000ゴルド
「革のポーチ」
良品
【黄鴨のベルトポーチ】
守り+8
60,000ゴルド
「革の手袋」
良品
【青鴨の手袋】
体力+8
60,000ゴルド
「ふむぅ〜ん。観えました【赤鴨のベルト】は力+8。【黄鴨のベルトポーチ】は守り+8。【青鴨の手袋】は体力+8。他は纏めて110,000ゴルドになります」
「いいね〜。鴨シリーズ以外買取りで頼むぜ」
「久々の装備更新が出来る、泣ける」
「四人でどうわける?マジで」
「大食いで決める」
僕はにっこりで110,000ゴルド(金貨一枚、銀貨一枚)を手渡します。
賑やかに四人は帰って行きます。
僕は素材の鑑定に戻ります。
緑色の皮の切れ端を観てみます。
鑑定結果
「皮のリュック」
不良品(破れ)
【軽蛙の背負い袋】
重量-0 (0/-50%)
100ゴルド
僕も装備更新です。
鑑定結果
「皮のリュック」
良品
【軽蛙の背負い袋】
重量-50%
500,000ゴルド
リペアしてびっくりです。
リュックがカエルの姿、形をしているオシャレアイテムです。
左前足で左後ろ足が握られています。
右も同じデザインです。
カエルの口の部分が大きく開く様になっています。
とっても可愛い姿ににっこりしてしまいます。
カランカラン♪
お客さんです。




