緋(あか)の貴公子 蒼(あお)の騎士 13
ブクマ転生評価ありがとうございます
急にブクマ数が増えた瞬間があり、「何で?」と思っていたら
日刊・異世界転生にランキングされてました。(60位)
確認した時、更新切り替えの直前だったらしく
記念にスクショを撮る前に消えてました(無念)
読んで下さる皆さまのお陰で一瞬でもランキングされました
本当にありがとうございます
「俺の髪が蒼くなったのは、家に伝わる魔法の継承のせいだよ
」
そう告げられ、兄たちも濡れ鼠状態だったので、会場にある中庭へと移動した。
途中メイド長がタオルを借りて来ようとしたが、兄が「必要ない」というなりふわりと暖かい風が舞い、瞬く間にびしょ濡れ状態の服が乾いてしまった。
どうやら魔法で乾かしたらしい。
集まってきたのは赤と白の2つの光。
起こった事象から推測すると2つの属性魔法を掛け合わせたのだろう。
色のイメージからすると赤が【火】、白が【風】というところだろうか。
それからレオルが使った魔法で青い光が集まってきたので、青は【水】。
ちら、と私は前を歩くレオルの髪を見る。
【蒼】、つまり【青】。
光の色と属性が密接に関わっているとするならレオルの家に伝わる魔法は水属性という事になる。
「あっ!」
「どうしたんだ?」
私の横を歩いていたヒイロが私の顔を覗き込み聞いてきた。
気づけば前にいるレオルも振り返ってこちらを見ていた。
「ううん、大丈夫。ちょっと考え事をしていただけだから」
「そうか?」
誤魔化すようにヒイロに微笑みかけると、ヒイロは怪訝な顔を浮かべながらもそれ以上は追及しないでくれた。
平静を保っているけど内心は全く持って大丈夫じゃない。
思い出した。
思い出したんだよ。
【蒼い髪】、【水】、【魔法の継承】の3つのキーワードで。
私と私の家族が殺されるエンディングの1つに蒼騎士の魔法によるものがあった。
確かそれは・・・・・・
「この辺で良いか」
そう言って人目の付かない一角でレオルは立ち止まり、こちらを振り向くと話はじめる。
「俺の家には代々伝わる魔法があってだな。」
「流水の蛇、【水のセルペンテ】というんだ。」
そしてレオルの説明曰く、【蒼のセルペンテ】は水の聖獣と契約する事によって、強い魔法を行使出来るという事だった。
そして契約の証として体の一部が蒼く変化するらしい。
説明を受け私の脳裏を前世の記憶が掠めた。
「お前たちの悪行もここまでだ。厚恩に報いることもなく、悪逆非道の限りを尽くすとは・・・・・・せめてもの情けだ。一瞬で終わらせてやる」
「我が名【レオル・ヒューバート】の名の元に出でよ! 水流の蛇、【蒼のセルペンテ】‼️」
踊るように舞う水の蛇を身に纏い、怒りの相貌を浮かべながら蒼髪の青年がこちらに剣を向けている。
そうだよ、そんなシーンあったよ。
しかも思い切り断罪処刑シーン真っ只中。
もしかして、もしかしかくても修行失敗させれば良かった?
いや、待て。まだ断罪されると決まった訳じゃない。
私が悪の令嬢として道筋を間違えなければ、家族共々処刑はないハズだ。
ヒロインに対する中途半端な虐めなんて姑息な事をするからいけないのだ。
正々堂々、大手を降って悪の花道を征け(ゆけ)ばいい。
そう私は気を取り直すことにした。
そんな時だ。茂みを掻き分け一人の令嬢が飛び出してきた。
そしてそのまま私にすがり付き叫んだ。
「アウローラさま!」
え。何、私の知り合い?
名前を呼ばれ、しげしげと少女を見る。
ハニーブラウンの髪を薄ピンクのユリで飾り、ふわふわの綿菓子みたいな可愛いドレスを着た少女。ぷるぷると震える姿は子犬の様。
水の膜に覆われた瞳の色は蒼海の青。
その色には見覚えがある。
「ーーあ」
「そんな男と一緒にいないでください! アウローラさまは騙されているんです。」
私の声に被せるようにいい募る少女。
ぎゅっ、と私のドレスを握るその手に力が入る。
うん、可愛い。庇護欲をそそる。そして同時に もっと困らせたいと思う謎の加虐心が湧く。
・・・・・・不思議だ。
だけど、まずこれだけは確認しておかなくてはならないだろう。
「何してるんですか? アルフォンスさま」
私の身の周りでは女装が流行ってるんだろうか?
甦る乙女ゲームの記憶と女装王子
王子はちょっぴりアウラよりも現時点では背が低いと思って書いているので
上目遣いでぷるぷるしてる感じです
ちょっかいかけずにはいられないヤツ
どこまでもおバカな王子を次回ご堪能ください




