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崩壊するドグマとまさおの日常  作者: 和泉書房
秋のこと・一夜明けて
37/41

風景37

 マウントポジションから振り下ろした鉄槌が顔面に8発入った段階で、緒方の脳裏にふとよぎる。


「アイアン相手にこれ程までに上手くいくものか?・・・いや、そんなはずがない!」


 緒方はとっさにアイアン(幻覚)から離れた。優勢に驕らず、天祐に縋らず、八方塞がって、その窮地でこそ安息する。そういった生き方をする者に結果湧き起こる、戦いが上手くいくことへの違和感。そのような違和感が緒方を数秒間支配した。すると更に次の数秒で逡巡した後



「なるほど。そういうことか。」



 と呟く。これは決して自分が優勢だったのではない。むしろ罠に嵌められようとしていたのだと。察するに三角締めあたりで返そうとしていたのか、もちろんあの体制でやれることなど数えるほどでしかないが、相手はそれを確実にやってのける男である。事実あれだけの正拳を受けながら、すでに今平然と立ち上っているではないか!“手合わせ”などという甘い考えを持った自分を恥じ、今改めて確信に至る。


「全力で殺しにかかって、ようやく五分だ!」

 そう言って再度鋭いタックルで突進していく。





 うぁ~ん。つかまっちまうよ~。緒方が殴った瞬間女の子の顔面がぁ、つぶれるのよ。マジでつぶれるのよ。そりゃつぶれるよ。緒方180あるし、ケンカ強いもん。女の子マジ弱いもん。血とか、歯とか辺りに飛び散ってボロボロなのよ~。

 だけど、次の瞬間何故か女の子の顔が元に戻ってるのよ。つぶれた目とか折れた歯が元に戻ってるのよ。で、なんでだろうって確かめようとするじゃん。そこですかさず緒方がまた殴るじゃん。顔つぶれるじゃん。わけわかんないじゃん。だけど次の瞬間また何故か女の子の顔が戻ってるじゃん。不思議じゃん。で、なんでだろうって確かめようとするじゃん。そこですかさず緒方がまた殴るじゃん。顔つぶれるじゃん。わけわかんないじゃん。だけど次の瞬間また何故か女の子の顔が戻ってるじゃん。不思議じゃん。で、なんでだろうって確かめようとするじゃん。そこですかさず緒方がまた殴るじゃん。顔つぶれるじゃん。わけわかんないじゃん。だけど次の瞬間また何故か女の子の顔が戻ってるじゃん。不思議じゃん。


 ・・・ていうのが7、8回やった後。また、不思議なことが起こったのよ・・・。



気づいたらね・・・女の子が大きくなってたのよ。


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