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崩壊するドグマとまさおの日常  作者: 和泉書房
秋のこと・一夜明けて
32/41

風景32

 くそ、体が動かねぇ!プロの縛り方は何ゆえこんなにきついのか!何ゆえこれ程的確にデリケートゾーンを攻めるのか!これは通常なのか、オプションなのか!一体いくら払えば良いんだ!!!!!!

「魔法の道具にこれだけ接触してしまった以上タダで帰すわけにもいきません!記憶の中で我々に関する部分を消させてもらいます。そして、あなたの中の魔の力を排除します!」

 え、記憶消すって・・・アレッ?そう言えば・・・。ブッチョも似たこと言ってなかったか?ステッキ拾った?記憶飛んだ?、挙げ句全裸に頭だけ袋?・・・そうか。たぶん、呑んだ後にこのねーちゃんのSMクラブに行って、そこであの大人のおもちゃではしゃぎ過ぎて、その後店のケツ持ちに記憶飛ぶまでボコられて、身ぐるみ剥がされて頭に袋だけ被せられて海に沈められそうになったと・・・。なるほど、そういうことか!そして、この子はその店で使える様になるまでの見習いってことだな!

「何をブツブツ言っている。では行くぞ!」

 そう言って、そのねーちゃんの杖の先端から俺の頭に雷が飛んできた!

「んががががががが!?」

「怖がるな!貴様の頭の中を少し覗くだけだ!ん?こ、これは!」

 ・・・不味い!このままでは俺もボコられて、ブッチョみたくなっちまう!ブッチョみたく!って、あれ?え、あの、裸に袋だけ!?

 いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや!ナイナイナイナイナイナイナイナイ!あれだけはやだ!あれだけはやだ!あれだけはやだ!あれだけはやだ!あれだけはやだ!あれだけはやだ!あれだけはやだ!あれだけはやだ!恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!嫁に行けない嫁に行けない嫁に行けない嫁に行けない嫁に行けない!イヤアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!



「・・・グハァッ!」

 すると、何故か知らんが、ねーちゃんの方が大量に血を吐いてブッ倒れた。

「エムリス様、大丈夫ですか!」

「何ということか!こいつの記憶を探ろうとすると、逆に私の頭の中に顔の無い、実に醜い全裸の男が何千という大群で押し寄せてくる。実に気持ちの悪いおぞましき魔の力!やつの頭の中は完全に悪に毒されている。ここで止めなくては地上のみならず、我々の国にも悪の手が伸びる。その上、彼と悪の力の分離が難しい・・・。ならば、いよいよ消し去ってしまう他無いか。しかし、今のでこれほどまでに私がやられるとはな・・・。そうだユニック。これ以上あの少女は危険な目に遭わせてはいけない。これは我々の手で片付けなくてはならないことだ。すまないが杖を私とともに持って魔力を注いでくれ。奴に即効性の黒魔法をかける。」

「エムリス様!そ、それってつまり!」

「大魔導師エムリスの名において、地上世界への更なる干渉を許可、実行する。すなわちあの若者を抹殺する。」

「わ、わかりましたポ!」

 え、更にこの後があるの?延長されてるの?客に断りもなく延長しちゃうの?オイオイオイオイ!とんでもないボッタクリ店じゃないの!最初の60分が五千円で、そこから15分毎に一万円載っけてくとかいうタイプか!そりゃアンタ、客と揉めるって!

「聖アントニウスの業火で仕留めます。よろしくお願いしますよ、ユニック。」

「ハイなんですポ!」

 って、また何か杖をこっちに向けてるよ~。もう痛いのやだよ~。俺にはこっち方面の才能が無いんだよわかれよ~。

「いざ、神の名のもと汝の悪しき魂を裁かん。願わくば天の国に帰りし後、清らかなる園にて目覚めんことを。・・・喰らうが良い!セイント・アントニウスの業ばばばばばばばばばばばばばばばばば!!!!!!!!!!!!!」

 その時ねーちゃんめがけて強烈な電流が走って行くのが分かった。ねーちゃん再び派手に倒れる。

「エムリス様!大丈夫ですか!」

 見習いの少女とたぬきのロボットが駆け寄って抱き抱える。

「ぐ、ぐはぁ!」

 御愁傷様、事切れた様だ。そして俺はなんか助かった様だ。つか、このねーちゃん仕留めたの誰だ?

 疑問に思う俺の後から、そいつの声がした。

「いやマジで最近の小学校はセキュリティ硬いね。ロック外させるのに手間取っちまった。おーい生きてるか?まさお~。悪い奴はどこだ~。源内様が助けに来たぞ~。」

果たしてこれは喜んで良いのか?


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