風景22
「なんでまた、この町に。」
「分からん。ただそちらも用心してくれ。お前だって、新宿にいたら、十分にうちの戦力だったんだ。お前自信が標的ってこともある。」
「そーっすかね。ま、気を付けます。あ、後さっきうちの奴から連絡ありましたけど。お嬢さん友達の家でのハロウィンパーティーがお開きになってもうじき帰るようですよ。」
「そうか、ありがとな。車で送ると言ったんだが、どーしてもバスで友達と行きたいって聞かないんだ。」
「あー、今そんな感じのお年頃なんすよ。」
「そうか。お前達も今日はもう休んでくれ。それじゃあな。」
「お疲れ様っす。」
そう言って俺は高田のおやっさんとの電話を切った。そして、隣の事務所に戻り子分達に話をした。
「ホントっすか兄貴?」
「ああ。高田のおやっさんの話だ。嘘ではないと思う。しかし、そう簡単には信じることも出来ない。」
「この町に孝道会のヒットマンが来てるって・・・なら俺達でそいつを仕留めて・・・」
「馬鹿野郎!揉め事は起こすんじゃねぇっつってんだろ!」
「・・・すいません。」
久しぶりに子分に怒鳴った。こいつらだって組の抗争という活躍の場から外されて、ストレスが溜まってるんだ。しょうがない。しかし、ここで下手うったら永久に本家に帰れない。堪えさせよう。その時電話が鳴った。子分の一人が出て、二三語交わして俺に慌てた声で言った。
「帰宅途中のお嬢さん、お友達と一緒に空を飛んでどっか行っちゃったそうです!外の奴がそう言ってるんですけど・・・。自分でも意味がよくわかりません・・・。」
俺の中で胸騒ぎが始まった。




