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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

格闘ゲームのキャラクター?

作者: 百合ののの

「ねえ、このキャラクターあーちゃんに似てる」


きっかけはその一言だった。

幼馴染で、いつも一緒に遊んでいるミキが電気屋さんでそのゲームを見つけた時が始まりだった。


「あーちゃんの髪の色を金色にして、こんな感じに編み込んだら……ほら、似てる」


私に何かを言わせないままに、ミキは私の髪を編み込んで、ゲームのキャラクターと見比べていた。言われてみれば確かに毎朝鏡に映る私に似ている気がしなくもないのだが、その程度だ。そんなに似ていないと思うんだけど……


「よし決めた、買お」


有言実行、とばかりにミキはそのキャラクターが描かれたゲームのパッケージをもってレジに並ぶ。最近のゲームは万引き防止のためなのか本体のソフトはレジの奥にあったりするのだ。


無事にゲームを購入したミキは私の家に転がり込んで買ったばかりのゲームをやっている。

格闘ゲーム、俗に言う格ゲーというやつで、ミキは私に似たキャラクターを操っていた。始めこそ画面の中のキャラクターはぎこちない動きをしていたけれど、すぐに滑らかに動きはじめ「よっしゃ」という声とともに画面にYou Winと表示された。


「ミキ、すごいね」


「当然じゃん」


呟いた私に、ミキはにっこりと笑って当然だというように答える。


「あたしの中であーちゃんは最強だもん、勉強も、運動も。あたしよりずっと出来る。だから似てるだけのキャラクターでも、あーちゃんが負けるなんて絶対やだもん」


なんだそれ。

そう思いつつ、ミキが真剣にテレビの画面を見ていてよかったとも思った。

多分私の顔は真っ赤になっていて、それをミキに見られずに済んだのだから。



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