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妖怪狩り  作者: しろ
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私、親友が増えました。

放課後、唯ちゃんの後をつけてみた。

実は、唯ちゃんの仕事を手伝うのは諦めてない。

え、ここって。

唯ちゃんが来たのは、今は使われていない廃病院だった。

中に入った人は、二度と外に出てこなかったって噂があって事実二年前に行方不明事件も起きている。それからというもの、ここは立ち入り禁止になっていて地元の人は絶対に近寄らない場所となったのだ。

そんな場所に唯ちゃんが一人で入っていくものだから思わず、

「唯ちゃん!」

しまった。こっそりついてきてるのに声かけちゃった。

私に気付くと、ばつの悪そうな顔をして歩いてくる。

「何してるの?」

そう唯ちゃんに尋ねると

「仕事。ここ、二年前に行方不明事件起きてるでしょ?

それを解決しに。てっきり私はあのくねくねが原因かと思ったけど、まだ嫌な気が消えてない。だから調査しにきた」

「危ないよ! 一人で入るなんて無茶しないで」

あんなものを見てしまったのだ。いくら唯ちゃんがハンターで妖怪封印を生業としているからって、1人で行かせる気になんてなれない。

その時、急に空が赤く染まった。

「あ、まず……」

「なに、これ。何が起きてるの?」

「仕方ない。彩夏、ついてきて。」

よくわからなかったが、ついて行く。

「彩夏、これもってて。お守り。

こうなったら、いつ襲われてもおかしくない。これを持ってる限り低級の妖怪からは襲われなくなる」

「え、でも。唯ちゃんは?

あと、これってどういう状況なの?」

「私は大丈夫。これは、多分ターゲットのしわざだと思う。

ヤツの結界の中に閉じ込められた。この空間の中では、つながり方がぐちゃぐちゃになってて、そのうえで常に変化している。閉じ込められたら最後、ここから抜け出すのは至難の業。大体はその前に妖怪の餌食になる。」

「脱出する方法は……」

「入口を探し出してくぐれば戻れる。でも、それはほぼ不可能。

だから私たちハンターは空間を作り出した妖怪を倒して結界を破壊することで脱出する」

「あ、唯ちゃん後ろ!」

「くっ、彩夏は隠れてて!」


それは人間だった。否、人間のような姿をした妖怪だった。

まるで某弾幕ゲーを彷彿とさせるような激しい攻撃を唯ちゃんは華麗にかわす。

隙を見ては唯ちゃんも呪符による攻撃を行っているが、妖怪も予見したかのようにかわす。


互いに有効打がない。


激しい戦いが30分ほど続いたその時、妖怪の攻撃が唯ちゃんにヒットする

「……唯ちゃん!」

唯ちゃんが地面に倒れ伏す。妖怪が勝ち誇ったような顔で唯ちゃんに近づき、次の瞬間、唯ちゃんに縛りあげられていた。片方の腕を上げた形で首と肩を地面に固め抑え込んでいる。しばらくしてヤツが動かなくなった。

私たちは元の世界に戻される


「唯ちゃん!」

「まだ、隠れてて…。終わってない」

ヤツの体から煙のようなものが上がったかと思うと、何かの形を作っていく。

その隙を唯ちゃんが許すはずもなく、6枚の呪符が取り囲む。

「森羅万象、幾重の命、無限の宇宙

そこに存るは全てをつかさどるもの 生と死をともにつかさどるもの

大地を照らし、闇夜を照らす

其れは全ての始まりにして終わりを伝える 封。」

唯ちゃんが呪文を唱え終わると、ゆっくりと回っていた呪符が移動し光の線を紡ぎ出した。

そして、光の六角星が出来上がったかと思うと眩い光を発してヤツを包み込んだ。


「ふぅ。また、危ない橋を渡っちゃったな。

私はもう少し安全に封印出来ないのかな」

「ゆいちゃーん」

「彩夏……封印、終わったよ」



翌日、登校すると唯ちゃんは別の学校に転校したことになっていた。

そっか、そういえば、仕事が終わったら帰るみたいなこと言ってたな…

「そうだ、今日はテストの順位が貼り出されるから、各自見ておくように」

あ、唯ちゃんの順位も見とかないと。


「あ、彩夏。こっちこっち。これ見て」

「え? めぐ、どうし…って、唯ちゃん一位!?」

「ウソ……じゃないよね。何なの900点中900点って。

あの子タダものじゃないとは思ってたけど、これは化け物ですわ」

そう、一位には椎木唯の名前があった。

2位とは60点近く差をつけて圧倒的な一位だった。

その時、ふと唯ちゃんが笑ったような気がした。


どこかで私たちのこと見守ってくれてるよね。


「あー! 唯ちゃんから借りたお守り返しそびれた!」

「え? そんなもの借りてたの? 

いいんじゃない、思い出として貰っときなよ」

「そうだね」


また、会えるといいな。バイバイ、唯ちゃん。ありがとう


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